【半年でIELTS6.5→7.5】筆者がスコアを上げるために実際に使用した教材&サービスと対策法のまとめ

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昨今のリスキリング・学びなおしの流れもあり、注目を集める海外大学院

オフライン・オンラインを問わず授業は基本的に英語で行われるため、出願に際し十分な英語力があることを語学試験のスコア等で証明する必要があります。

英語力の証明として利用できる語学試験は大学院が指定しますが、大抵はIELTSTOEFLのスコアが求められます(TOEICが使用可能な場合もあります)。

この記事は、筆者がIELTSを選んた理由から、IELTS6.5~7.0をふらふらしつつ最終的にOA7.5を達成するまでの軌跡、おすすめの教材やサービス、各試験科目の対策方法についての記事をまとめたものです。

英語学習者、特にIELTSに取り組んでいる方の参考になれば幸いです。

目次

筆者がIELTSを選んだ理由

筆者がTOEFLではなくIELTSを選んだのにはいくつか理由があります。

ヨーロッパへの留学を志望していたから

最初であり最大の理由は、IELTSがイギリス英語ベースの試験であること。

スコアメイク以前の問題として、将来的にアメリカ英語よりもイギリス英語が使われるヨーロッパに行きたいと考えていたため、イギリス英語がベースになっておりヨーロッパの大学院での通用度も高いIELTSを選択することにしました。

試験形式が肌に合っているから

次に試験形式が肌に合っていたこと。

TOEFLはスピーキングテストも含めてコンピューターを利用して行われる一方、IELTSはコンピューター版とペーパー版を選ぶことができます。

会場のキャパシティーなどの理由でペーパー版が選べないもあります。

個人的に大学受験などを通じて紙の直接回答を書き込む形式のほうが慣れていた(タイピングよりも直接書く方が速い)のと、スピーキング試験では直接試験官と話す方が調子が出るので、TOEFLよりもIELTSのほうがしっくりきます。

トピックが取っつきやすいから

試験で問われる内容もIELTSとTOEFLでは微妙に異なります。

TOEFLは全体的に大学やアカデミックに特化した内容ですが、IELTSはアカデミックモジュールであってもリスニングやスピーキングはジェネラルトレーニングと同じ。あまり高度な知識を必要としないので取り組みやすかった印象です。

スピーキングの前にアカデミック方面の知識の詰め込みが不要なのは結構大きいと思います!

対策方法が明確だったから

最後は個人的にIELTSの方が対策方法がTOEFLよりも多いと感じていたからです。

いずれの試験の場合も参考書や語学学校といった対策方法が思いつきますが、IELTSは公式問題集の他にブリティッシュカウンシルのような試験の運営母体が開いている試験対策講座があるのに対し、TOEFLは公式問題集はあるものの、試験の運営母体が対策方法を教えてくれるような機会はありません。

このような条件から、試験に直結する内容を公式に学べるIELTSのほうが対策がしやすそうだと考えました。

筆者のIELTS遍歴と試験対策

ここからは筆者がどのようにIELTSに挑んだのかを簡単にご紹介します。

必要スコアの把握

まずは志望校がどの程度のスコアを必要としているのを知る必要があります。

私の出願した大学院では、2023年秋入学の要件として全てのコースでOverall7.0が課されていました。

更にパリ政治学院以外はOverall以外に各科目のスコアも設定されており、概ね全4科目で6.5以上を取得する必要がありました。

スコア推移

私の場合、OA6.5~7.0は比較的苦労せずに取得できたものの、OAと各科目のスコアをバランス良く達成することに非常に苦労しました。

ただし、それはノウハウをあまり意識せずに試験を受けていたから。ここに紹介した教材を使用して真剣に弱点克服に取り組んでからは、半年程度で目標点に達することができました。

なお私は当初からアカデミック・モジュールで受検しており、ジェネラル・トレーニング・モジュールは未経験。

IELTSは主催者が複数ありテスト日程や申込方法、受検結果の発表日程が異なります。試験の内容は実全ての実施団体で同じです。私はスケジュールの都合でBritish Councilとidp主催の試験を受けていました。

要求スコアのうち一番高かったのがLSEの「OA7.0かつ科目別スコアがリーディング7.0以上、他6.5以上」で、8回目でOA7.5(リスニング8.5、リーディング7.5、ライティング6.5、スピーキング7.5)を取得し全てのコースの条件を達成することができました。

筆者が実際に使用したおすすめ教材

IELTS 16 Academic Student’s Book with Answers with Audio with Resource Bank

まずは公式問題集(2023年4月現在、最新は17)。所要時間や問題数といったIELTSの形式を知るために必須です。

リスニング、リーディング、ライティングの問題と解答(ライティングは模範解答とバンドスコア)が数回分掲載されています。ライティングスコア7.0~を目指す場合は掲載されている模範解答が6.0程度なので、スピーキングと共に別途対策が必要だと思います。

公式問題集は版ごとの使い方がさほど変わるわけではないので、直近のものから2~3冊程度購入してまわすのがおすすめ。

筆者の使い方

公式問題集を解く際は直接回答を書き込むことはせず、書き込む必要がある場合は該当のページをコピーして使っていました。特にスピード勝負のリスニングテストについては、問題文中の空欄に素早く回答を埋められるように繰り返し問題を解きました。

ライティングについては、問題は実際に解いてみて語学学校の添削を受けたことがありましたが、模範解答についてはスコア7.0に満たないものは参考にならないと考えて全く触れていませんでした。スピーキングもちょっとこれだけでは…と思い触れていませんでした。

Cambridge Grammar for IELTS Student’s Book with Answers and Audio CD

次は文法です。IELTSでは直接文法知識を問う問題は出題されないものの、文法力が低いとインプット系科目(リスニング・リーディング)で誤答の危険を高めますし、アウトプット系科目(ライティング・スピーキング)では直接失点につながります。

全て英語で書かれた本なので文法事項の英語名に慣れる必要がありますが、既に知っている文法事項を英語で改めて確認することで知識の基礎固めができます。

筆者の使い方

筆者の場合、この本は繰り返し学習するというよりは一通り学習した時点で文法事項を身につけていたいと考えていたため、あえて回答を直接参考書に書き込んでいました。

取り組んだページが増えると目に見えて自信がついてくるのでおすすめ!

Cambridge Vocabulary for IELTS Advanced with Answers and Audio CD

IELTSで出題されやすい分野毎に必要なボキャブラリーを学ぶことができます。

IELTSでは類義語の言い換えが多用されるので、一つの事項についてより多くの語彙や文型を使用して説明できる力を鍛えておくことで、全セクションの底上げが期待できます。こちらはバンドスコア6.5以上を目指す教材。

筆者の使い方

トピック毎に関連するボキャブラリーがまとめられているので、回答を書き込んでいくことでオリジナルの単語帳のように使えるようになります。

筆者の場合、問題を解くのはもちろん、この参考書以外で出会った単語を関連するトピックのページに書き込んだり、関連する語を調べて追記したりしていました。

なお、基礎固め用のCambridge Vocabulary For Ielts Book With Answers And Audioもあるので、最初からAdvancedに入るのが不安な場合はこちらからスタートするのもアリ。

Collins English for IELTS – Ielts Speaking

スピーキングのスコアが伸び悩んだときに利用した本です。

IELTSスピーキングテストで採点基準を満たしてハイスコアを取るための回答方法や必要な語彙が基礎から学習できます。オーディオ資料が豊富で模範解答も大変参考になります。

筆者はほぼこちらのトレーニングだけで7.5まで伸びたのでかなりおすすめできます。

筆者の使い方

この本のスゴイところは、トレーニング方法まできちんと書かれていること。

自分の声を録音してみたり、自分で自分に話しかけたりするのは慣れないと恥ずかしいと感じるかもしれませんが、この本の通りにトレーニングを行いつつ適度にアウトプットする機会を作っていくと、英語の発音や発話に抵抗がなくなっていくことに気づくはず!

IELTS Academic Writing 8+

ライティングの模範解答(特にハイスコアのもの)のバリエーションが欲しかったため参考になると思い購入しました。

特にタスク1の例題が本番よりも複雑な内容だったので、論の運び方が大変勉強になりました。

筆者の使い方

筆者流のこの本の使い方はずばり「写経」。前述の通り中にはサンプルによっては実際の試験よりも複雑なものがありますが、掲載されているのは良質なサンプルばかり。

筆者はサンプルの内容を自分の文章にも取り入れるべく、IELTSの近年の頻出形式に近いものをピックアップしてノートに書き写し、文の構成や重要な表現をマーカーを使ってチェックしていました。

Target Band 7: IELTS Academic Module – How to Maximize Your Score

バンドスコア7を超えるために必須のテクニックがまとめられた参考書。各セクションの対策法が簡潔にまとめられているので、試験形式を把握して学習のベースを組み立てるのに大変役立ちます。

英語版は第4版まで出ているようです。

日本語版もあります。とっつきやすさを重視すれば日本語版でも問題なし。

筆者の使い方

この本はトレーニング方法はもちろんIELTSに関する重要な試験テクニックを教えてくれるので、試験の直前に読み返していました!

利用した語学学校プログラム

ブリティッシュカウンシルIELTS対策コース(オフライン)

IELTSの主催団体であるブリティッシュカウンシルではレベル別のIELTSの対策コースが開講されています。

主催団体ということでノウハウの蓄積があり効率よく試験対策ができそうだったため受講しました。

個人的に有用と感じた点は、ライティング課題の添削を受けられたり、他の受講者と情報交換を行ったりする機会が得られたことです。

British Council IELTS Coach(オンライン)

ブリティッシュカウンシル運営のIELTS対策オンラインコース。

最初にクレジットを購入し、初回カウンセリングや個人レッスン、グループレッスンをクレジットを消費して受講します。

4技能からトピックを選んで受講できるスタイルのため、苦手に感じる部分を重点的に鍛えることができました。個人的にはスピーキングの模擬テストが大変役立ちました。

活用したウェブサイト・動画

IELTS Liz

IELTSのテスト形式やそれぞれの科目でのハイスコアの取り方からマインドセットまで、IELTSに関するあらゆるノウハウが説明されているLiz氏のウェブサイト。

これだけの情報量に無料でアクセスできるのはすごいと思います。

YouTubeチャンネルもあります。

English Speaking Success

Keith Speaking AcademyのKeith氏が運営するスピーキングに特化したYouTubeチャンネルです。

スピーキングテストでハイスコアを取れる言い回しやスピーキング全般の学習法等、IELTSに限らずスピーキング全体をカバーしており、テスト以外にも役立つ内容です。

各教材を使ったIELTS各科目の勉強方法

リスニング

ブリティッシュカウンシルのIELTS対策コースでリスニングセクションの解き方を学習しつつ、公式問題集を繰り返し解きました。

リスニングに関連する記事はこちら。

(アカデミック)リーディング

ブリティッシュカウンシルのIELTS対策コースでリーディングセクションの解き方を学習しつつ、公式問題集を解きました。

リーディングに関連する記事はこちら。

(アカデミック)ライティング

ブリティッシュカウンシルのIELTS対策コースで各パートでハイスコアを取るための文章構成や評価基準を学び、ライティング課題をこなしました。

コース終了後はIELTS Coachで添削を依頼したり、実際にテストを受けるなかで徐々に自分の中にテンプレートを蓄積していきました。それ以外には、参考書等に掲載されている模範解答を書き写し、構成や使用されている語彙、言い換えについて分析を行いました。

ライティングに関連する記事はこちら。

スピーキング

ブリティッシュカウンシルのIELTS対策コースで回答の型を学習し、グループ練習での練習を行いましたが、更にトレーニングが必要と考え、IELTS Coachのスピーキングクラスや模擬テストを受講してフィードバックを貰いました。

またスピーキング用参考書を使用する際には自分の声を録音し、聞き取りづらい部分や改善点について分析を行いました。

スピーキングに関連する記事はこちら。

スコアに納得できないときは再採点(EOR)依頼が可能

受検日から6週間以内であれば、手数料を支払って再採点(Enquiry On Results)を依頼することが出来ます。

手続きは実施団体によって異なりますが、客観式のリーディングやリスニングよりも、ライティングやスピーキングのほうがスコアが上がりやすいようです。

筆者は何度か試しましたが、1セクションで0.5上がるのが最大でした。

自分の手ごたえとスコアに明らかな乖離がある場合や、取得済みスコアが達成目標スコアに0.5足りないが再受検するほど時間的な余裕がないような場合には試してみる価値があるかもしれません。

まとめ

IELTSはいわゆる試験ですので他の資格試験と同様に出題傾向を分析してしっかり準備すればある程度のスコアを取得することは可能ですが、留学を始め滞在資格に関わる重要な場面に用いられる指標ですので、単にテクニックを身に着けるだけではハイスコアを取得することは難しく、よく練られた内容だという印象を受けました。

大学院の課す語学要件はあくまでも最低限の足切り要素でしかありませんので、必要なスコアを取れてもいずれ更に高度な英語力が必要になるのは自明ですが、その勉強の過程で英語で学ぶ基礎は身についているのではないかと思います。

以上です。参考にしていただけると嬉しいです。

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