6.5超えを目指す!IELTSスピーキング本番ですべきこと4つ&失点を防いで加点を狙えるポイント4つ

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IELTSテストのスコアメイクにあたり、ライティングと並び多くの受験生を苦しめるセクションがスピーキング

IELTSスピーキングセクションは思いもよらないトピックについて話さなければいけない場面も多く、一般的に英会話力があまり高くない日本人にはかなりの難関です。

コツが分からないと、何度試験を受けてもなかなかスコアが伸び悩むことになりがち…。

しかし、IELTSスピーキングセクションはあくまで試験。採点基準を知ったうえで正しく対策をとれば目標のスコアに到達できる可能性はグンとあがります。逆に言うと、英会話がどれだけ上手でも採点基準を外せばハイスコアは取得できません

また、実際の運用を想定したその他の細かい加点要素や減点要素も地味にスコアに影響します。意外とこのあたりで失点したことによってスコアが上がらないことがあるかもしれません。

この記事では、7.0レベルを突破するためのテクニックを筆者の経験から以下のとおりお伝えします。

この記事で分かること
  • IELTSスピーキングセクションの概要と難易度
  • IELTSスピーキングセクションの採点基準
  • IELTSスピーキングセクションで「やるべきこと」と「やってはいけないこと」

筆者は当初スピーキングセクションでは6.5までしか取れませんでしたが、試行錯誤の末7.5を取得して大学院の入学要件を満たすことができました。

なおIELTSのスピーキングセクションの内容はアカデミック・モジュールとジェネラル・トレーニング・モジュールで共通ですので、両方の受験者の方に参考にしていただけると思います。

目次

IELTSスピーキングセクションの概要と難易度

スピーキングテストの形式

IELTSのスピーキングテストは以下の3パートで構成されます。

パート試験形式試験内容所要時間
パート1自己紹介とインタビュー試験官の自己紹介と受験生の本人確認
受験生に身近なテーマ(出身地、家族、仕事、学業等)に関する一般的な質問に答える
4~5分
パート2スピーチタスクカードに基づくプレゼンテーション(準備1分、発表2分)を行った後、タスクカードに関連する内容の質問に答える3~4分
パート3ディスカッションパート2の内容に関連しさらに曖昧であったり受験生の見解を問う質問に答える4~5分

受験生が話す内容はパート1からパート3に進むにしたがって一般的で高度なものになっていきますが、全ての受検者にとってパート3が最も難しいとは限らず、個人差があります。

実際、筆者は制限時間内で文章を組み立てなければならないパート2が苦手でした。

なお各パートの対策法は別の記事で解説しています。

スピーキングは日本人には難しい?

IELTSスピーキングの難易度の指標として、2022年のセクション毎のスコア平均を引用します。

受検者属性リスニングリーディングライティングスピーキングオーバーオール
女性(全世界)6.516.265.956.176.28
男性(全世界)6.526.205.866.066.22
日本人平均6.006.105.705.505.90
出典:Test taker performance 2022 (ielts.org)

上の表を見ると、日本人平均ではスピーキングテストのスコアが4科目中最も低く全体スコアの足を引っ張っていることが分かります。

採点基準は必ず把握!

スピーキングテストで目標スコアを得るためには、採点基準を分析することが欠かせません。採点基準はIELTSの公式ウェブサイトで公開されています。

スピーキングの場合は、全3パートを通じて「流暢さと一貫性」「語彙力」「文法知識と正確さ」「発音」の4点から評価されます。

採点基準によると、スピーキングテストでバンドスコア7.0を取得するためには、以下の要素を満たす必要があります。

評価要素満たすべき評価基準
流暢さと一貫性目立った努力を行わずもしくは一貫性を失わずに詳細に話すことができる
言葉が理由で時折言いよどむことがあり、繰り返しや言い直しがある
幅広い連続詞や談話標識(文と文との論理的関係を示すことば)を柔軟に使用できる
語彙力・様々なテーマを論じる際に柔軟に語彙を使用できる
一般的でない熟語も使用でき、表現や単語同士の組み合わせにも配慮できるが、不適切な選択をする場合もある
・必要に応じ効果的な言い換えを行える
文法知識と正確さ・ある程度の柔軟性を持って幅広い複雑な構文を使用できる
・間違いの全くない文章を話せることも多いが、文法エラーは依然として存在する
発音・バンド6の全てのプラスの特徴と、バンド8のプラスの特徴を部分的に備えている
【バンド6のプラスの特徴】
幅広い発音の特性を使用できる/概ね理解しやすい
【バンド8のプラスの特徴】
幅広い発音の特性を使用できる/特性を柔軟に使用できる/無理なく理解でき、アクセントが明瞭さに与える影響はほぼない
出典:Band_Descriptors_for_IELTS_Speaking_test_-_JP.pdf (ctfassets.net)

まとめると、スピーキングテストでは、柔軟に多彩な語彙や構文を使いこなすことができ発音の特性を幅広く使用できると、多少の繰り返しや言い直し、文法エラーがあっても7.0に到達できるといえます。

これらを念頭に、具体的に試験中に意識すべきことをみていきます。

本番で絶対にすべきこと4つ

まずは本番で絶対にすべきことを4つご紹介します。これらのことを意識するだけでも試験官に好印象を与えることができます。

質問に正面から回答する

「頻度」を聞かれているときに、「背景」から説明するようなことは推奨されません。質問意図を正しく汲み取っていないと言えるからです。

例として、How often do you play sports? と聞かれている場合は、Once a weekのようにまず頻度を回答してから周辺情報を追加します。

この場合、I like to play tennis because…so I play tennis once a weekのように後に回答を持ってくるのは、質問に正面から回答していないことになるので注意が必要です。(実際このように回りくどい回答をする受験生は非常に多いと試験官経験のある講師から聞いたことがあります。)

とにかく話し続ける

試験ではとにかく話し続けるのが重要です。沈黙は基本的に「適切な表現が思いつかない(=英語能力が低い)」と取られるためです。

パート3では複雑な内容を頭で組み立てる必要があるため、試験官は一概に英語能力の低さが沈黙に繋がるわけでないことは認識していますが、基本的に沈黙は避けるべきでしょう。

構文や語彙の高い運用能力を示すのはパート3で!

構文や語彙の高い運用能力を示すのは、高度な議論を求められるパート3で行うのがおすすめです。

パート1と2で行うべきでないのは以下の理由からです。

まずパート1はアイスブレーキング的な意味合いもありカジュアルな会話なので、複雑な表現を使うには適しません。

そしてパート2は時間が限られており、言及すべきポイントもタスクカードに既に示されていることから、構文や語彙に気を取られてしまうと論理構成やカバーすべき項目でエラーが生じる危険性があります。

なお上記の内容から、パート1はカジュアルな表現、パート3はフォーマルな表現を使うように意識すると試験官に良い印象を与えられます。

自信を持って!無理な場合は自信のあるフリをしましょう!

スピーキングテストには評価基準はあるものの、特定の答えがある試験科目ではありません。

そのため評価はどうしても試験官の主観に左右される部分があります。

必要以上にオドオドしてしまうとマイナスの印象を与えることとなり、評価が厳しくなるかもしれません。とにかく堂々と、笑顔で試験官に接しましょう!

失点を防ぐ(加点も狙える)ポイント4つ

IELTSのスピーキングテストはかなり実践的な内容なため、日常的な会話で想定されるような対応である限り減点にはなりません。日本の学校で行われる英語の授業とは異なる点も多いですが、徐々に慣れていきましょう!

ここでご紹介する4つの要素は、上手く利用できれば失点を防げたり加点が狙えるポイントです。

聞き返したり、分からないと答える

試験官の説明や質問内容が分からない場合は、言い直しや言い換えを依頼することが出来ます

自然に聞き返すことは高い言語力の証明ですので、上手くできれば加点要素にもつながります。

また回答内容に自信がなかったり、その分野について知識が全くない場合は、「分からない」「良く知らない」という回答でも問題ありません。

ただその場合はその理由や根拠を述べて補足し、回答する意思があることを伝えましょう。

英語で時間稼ぎをする

一般的であったり曖昧であったりする事柄について自分の意見を述べることは、母国語でも難しいものです。

そのため、すぐに回答が思いつかなかったり、頭の中で回答を構成するために特定のフレーズを使用しつつ時間稼ぎをすることは全く問題ありません。

適切に時間稼ぎを行うこと高度な英語力がないと難しいため、自然にできれば加点要素に繋がります。

例えば以下のような表現が使えます。

  • Sorry, I don’t quite follow your question. Do you mean…?(質問の意図を明確化する)
  • As in, …?(質問を言い換える)
  • That’s quite a tricky question to answer. Let me think…(簡単に回答できない質問であることを示す)

否定する、反対意見を述べる

試験官が特定の見方や意見について受験生の見解を尋ねることがあります。試験官が提示した見方や意見について賛同しかねる場合は、否定したり反対意見を述べることは差し支えありません

自分の意見を素直に表現することになるので、無理やり回答を作るよりは自然な表現が出てきやすくなります。

どのような場合であっても、事例等を引き合いに出して論理を補強することをお忘れなく。

言い直す

話している途中で自分で内容や文法の訂正を行うことは、自分の話す英語を認識している証拠ですので、それだけでは減点になりません。

ただしあまり頻繁に行うと減点になるので、訂正は最小限にとどめられるよう事前にトレーニングしましょう。

避けるべきこと2つ

逆にテストで絶対に避けた方が良いことが以下の2つ。日常的に英語を使用する能力を測る試験であることを考えれば当然ですね!

事前に暗記した回答に基づいて話す

便利なフレーズや表現を習得して使用することは推奨されますが、模範解答を暗記して臨むのはおすすめしません。日常会話でよく使う言葉があったとしても、暗記した内容だけを話すことなんて基本的にありませんよね。

試験官の話す内容は受験者の回答内容によっても変わるので、暗記に頼るのはどちらにしてもリスキーです。

たまたま内容を上手く合わせられたとしても、試験官はプロですので暗記した回答はすぐに見抜かれますし、当然評価も低くなるので良いことはありません。

沈黙する

不自然な長い沈黙は英語の運用能力の低さを示唆する要素です。

頭の中で文章を構成するために時間が必要な場合は、沈黙するのではなく時間稼ぎ用のフレーズを発話しながら思考を巡らせましょう。

また日常会話では質問内容に応じ適切な分量の回答を用意する必要がありますが、これは試験なので話す量が少なすぎると試験官は適切に評価を行うことが出来ません。評価に十分なサンプルを与えましょう。

基本的には試験官に止められるまではとにかく話し続けるのがおすすめです。

まとめ

スピーキングテストは全体を通じて評価されるので、英語力の底上げとともに、日本語の日常会話と異なる点(沈黙しない、正面からの否定OK等)を意識する必要があります。

本記事のまとめは以下のとおりです。

  • 質問に正面から解答する
  • とにかく話し続ける
  • パート1はカジュアル会話、パート3はフォーマル会話を意識する
  • 自信がなくても堂々と話す
  • 質問が分からないときは、聞き返すor分からないと言う
  • 解答を考えるために時間を稼ぐ
  • 賛同できないときは、否定したり、反対意見を言う
  • 間違いに気づいたら言い直す(ただし頻繁にやらないように注意!)
  • 暗記した内容を話す
  • 沈黙する

OA7.5を達成したときに利用していたサービスや教材に関する記事はこちら。

以上です。

参考にしていただけると嬉しいです。

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