留学でコンフォートゾーンをうまく抜け出す&広げるためのヒント【パニックゾーンに注意】

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生活環境も出会う人も全てが新鮮な留学生活。

色々と戸惑うことや悩むことも多いですが、この機会を上手く使えば問題対応力や異文化コミュニケーションの力を身につけることができ、人間としても大きく成長することができます。

筆者も今回の留学で初めてヨーロッパで生活しながら英語やフランス語を使って課題や日常生活をこなすことになり、色々と苦労はあったもの、今では外国語を使ってコミュニケーションを取ったり海外で生活することに抵抗が無くなりました。

一方で留学当初は、必要以上に頑張りすぎて疲弊してしまったり日本のやり方が全く通じず強い不安に襲われて眠れなくなってしまったことも。

これらの現象はコンフォートゾーンの概念で説明することができます。

留学はコンフォートゾーンとその外側のラーニングゾーンを上手く使えばスキルの向上をはじめとする大きな成長が期待できる反面、自分の実力が全く及ばないパニックゾーンに突入してしまうと、強い無力感や絶望感を覚えて自信を喪失してしまうこともあり得ます。

ただでさえ孤独な闘いになりがちな留学では、メンタル管理は最重要項目。成長のためにコンフォートゾーンを抜け出す努力は必要ですが、生産性がマイナスになってしまうようなキャパオーバーにならないように常に意識しておく必要があります。

この記事では、筆者が実際に留学で直面した様々な違いをもとにコンフォートゾーンをうまく抜け出す方法と、パニックゾーンを避ける方法について考察します。

目次

コンフォートゾーンと関連する概念

まずはコンフォートゾーンの定義と関連する概念について整理します。

コンフォートゾーンの定義

コンフォートゾーンはいわゆる「ホーム」の環境であり、慣れ親しんだ環境のため居心地の悪さを感じずに快適に行動できる領域を意味します。

ラーニングゾーンとパニックゾーン

コンフォートゾーンが「ホーム」なら、ラーニングゾーンパニックゾーンは「アウェイ」の領域。

ラーニングゾーンはコンフォートゾーンのすぐ外側にある領域で、未経験の事柄や自分の能力よりも少し上のレベルが要求される課題などが該当します。不安やストレスがありつつも、自分の経験や能力を使ってどうにか切り抜けられるレベル。

ラーニングゾーンはストレッチゾーンとの呼ばれます。乗り越えるの精一杯に頑張る(ストレッチ)ことが必要だからですね。

パニックゾーンはさらに外側で、自分の能力や経験では対処が難しいような事柄が該当します。非常に強い心理的プレッシャーや過度なストレスが掛かって冷静ではいられなくなり、正常な判断が難しくなります。

コンフォートゾーン、ラーニングゾーン、パニックゾーンは個人の経験やキャパシティーによって範囲が変わります。

留学生活のコンフォートゾーンレベル

留学生活で遭遇するシチュエーションをゾーン別に分類すると大体以下の通り。それぞれどのレベルに属するのかを正確に見極めて対応するのが重要です。

コンフォートゾーン

まずは心理的安全が確保されるコンフォートゾーンから。慣れ親しんだ環境に近いので、対処方法は特段ありません。

インターネット(動画サイトやサービス)

まずは日本語でも様々なコンテンツを楽しむことができるインターネット。外国語環境から解放される安心空間は間違いなくコンフォートゾーンに入るでしょう。ラーニングゾーンからの癒しやパニックゾーンからの逃避にどうぞ。

余裕があれば外国語の動画を視聴して語学学習に役立てたり、意図的に「ラーニングゾーン」を作り出すことも可能です。

自室

海外で自分のプライベート空間と呼べる場所といえば、やはり自室。学生寮であってもアパートであっても安心できる場所であることは変わりません。

ルームシェアだとちょっと事情が違うかもしれませんが、こちらも手軽に得られるコンフォートゾーンなので、安らぎたいときに。

ラーニングゾーン

続いては頑張ればどうにかなる?ラーニングゾーン。繰り返し経験すれば次第に対応できるようになっていきます。

スーパーマーケットで買い物

生活していくうえで欠かせないのが食材の買い出し。スーパーマーケットの使い方や売っている商品が分からなかったり、現地語が不慣れだったりするとかなり緊張しますよね。

海外は物価が高いので自炊が避けられないためいずれ必ず慣れます。現地語が分からなくても意思疎通ができるようになるので大丈夫。

レストランやカフェで食事

地域によって頻度はあまり多くないかもしれませんが、留学中でも何回かは機会があるはず。料理名や注文方法が分からないとハードルが高いです。

こちらも繰り返し同じ場所に行ったりすれば慣れてきます。

ラーニングゾーン~パニックゾーン

次は個人の経験レベルによって程よい学びが得られるラーニングゾーンか、どう対処して良いのか分からなくなってしまうパニックゾーンに属するシチュエーション。慣れないうちはパニックゾーンに入ってしまう可能性があるので、少しずつ慣れてラーニングゾーンに入るようにしていくことが重要。

授業を受ける(個人)

大学の課題をこなしたり語学学校の授業を受けたりすることは、非常に強い心理的な負荷が掛かります。

モチベーションが高いほどきちんと課題をこなそうと必要以上に頑張ってしまったり、授業の要求水準や周囲のレベルを過大評価したりして疲弊してしまう(=パニックゾーンに近くなる)可能性が高まるので、慣れないうちはコンフォートゾーンに逃げ込む機会を意識的に設けておくのがおすすめです。

膨大な量のリーディングを全て読もうとしないなど授業をうまく乗り切るコツが分かってくれば、ラーニングゾーンとコンフォートゾーンを上手く切り替えることができるようになって次第に楽になってくるはず。

パニックゾーンの危険サイン

筆者の経験上、以下の現象が現れるとパニックゾーンにいる可能性が高いです。負荷を減らす工夫を。

  • 睡眠時間が極端に短くなる
  • 授業が頭に入らなくなる
  • 他人の発言内容が異常に気になる
  • 授業に出席するのが億劫になってくる

授業を受ける(グループワーク)

グループワークの負荷はグループメンバーの属性や取り組む課題の性質に応じて変わります。海外の場合はグループメンバーの国籍や民族がバラバラなことが多く、既に国際的な職場で働いた経験やマネジメントの経験があればラーニングゾーンに留まり高い成果を上げることができるでしょう。

一方で課題の要求水準が非常に高かったり、チームメンバーに難がある場合は、人によってはどうして良いのか分からないパニックゾーン状態になってしまう可能性もあります。

そんなときは考え得る対策を考えたり、先人がどのようにグループワークをこなしたのかを調べたり、グループ内での対話の機会を増やしたりすることで不安を和らげる方法があります。

パニックゾーンの危険サイン

筆者の経験上、以下の現象が現れるとパニックゾーンにいる可能性が高いです。負荷を減らす工夫を。

  • 全体スケジュールが考えられない
  • 自分のパートにどう取り掛かったら良いのか分からない
  • 完成物が全くイメージできない
  • チームメンバーのちょっとした言動が気に障る

試験・論文執筆

試験や論文執筆は基本的に通常の授業よりもさらにストレスフルです。日本語でも緊張するような内容を外国語で行うので、想像に難くありませんね…。

これはとにかく事前の準備がカギで、試験範囲や試験形式について確認したり、勉強して内容を頭に入れることで乗り越えるしかありません。過去に同じ授業を履修した人が近くに居れば、傾向と対策を聞くのもアリ。可能な限り不安を軽減することで試験内容に集中することができます。

論文執筆についても留学前だと何をしてよいのかよく分からないことが多いですが、論文の執筆方法に関する授業があったり、指導教官に相談することができるので、分からなくなったらとにかく周囲に助けを求めることでパニックゾーン入りを防ぐことができます。

指導教官が協力的ではないときは、学校に相談するなどして別の教授に切り替えることも検討を。

友達作り・ネットワーキング

こちらは個々人の性格や置かれている状況によってかなり変わりますが、やはり簡単ではありません。語学力がある程度あったり共通の話題があったりすれば、そこまで壁を感じることなく交流の輪を広げることができるかもしれません。

一方でそもそも社交的なタイプでなかったりコミュニケーションの手段が限られる場合であったり、外国人に話しかけるのに抵抗がある場合は、話を振られても固まってしまう…ということもあります。その場合は無理して距離を詰めようとするよりも自然体で居た方がストレスは少ないです。一人で居られる環境を確保するのもおすすめ。

パニックゾーン

最後に全く対処方法が分からない系のパニックゾーンになり得る事柄を挙げます。残念ながら海外は日本と比較すると治安は劣りますし、モノによっては自分だけでは対処できないこともあるので、遭遇する確率自体を減らす努力が必要です。

物乞いに遭遇する

日本ではあまり見かけませんが、ヨーロッパなどでは物乞いが非常に多いです。

基本的に無視すれば問題ないのですが、食事中にレストランに入ってくるパターンや少々暴力的なパターンもあるので要注意。何度も遭遇していると次第に慣れてくると思いますが、初めて金品を要求されると慣れない日本人はビックリして硬直してしまうことが多いです。

後述のスリとセットになっている場合(気をそらして金品を盗る)もあるので、

治安に問題のあるエリアを避けるのが最善です。

スリ・ぼったくりに遭遇する

こちらも遭遇すると頭が真っ白になってしまう可能性の高い犯罪系です。頻発するエリアや手口を予め頭に入れておくことで、被害を最小限に抑えることができます。

よくある手口は都市によってバリエーションがあるものの、基本的な対策方法はほぼ一緒。

コンフォートゾーンをうまく抜け出すコツ

留学はそもそも小さな失敗や挫折の連続

留学はそもそも基本的に全ての人にとってある程度チャレンジングなので、小さな失敗や挫折を繰り返すことになります。語学面でも完璧であることが少ないため、留学経験者や余程の天才でない限りノーミス&最高評価ということはまずありえません。

勉強する必要がないほど最初から完璧であれば、そもそも留学する意味がないかもしれません。

そのため、慣れないうちは周りの学生のレベルや授業の要求水準は一旦脇に置いてとにかく自分にできることに注力することが最重要です。最初からフルスロットルだと途中で息切れしてしまうので、自分のペースを優先しましょう。

焦らず順を追ってチャレンジする

新しい環境に飛び込むのはストレスを伴うものですが、その程度についてはコントロールできます。ネットワーキングを例にとると、同じクラスの友達作りから始めて地域コミュニティーに知り合いを増やしていく感じです。

高い理想を持ってやる気がみなぎっている状態では最初から高い目標を掲げたくなりますが、高すぎて達成できないのでは本末転倒。焦りは禁物です。

そんなときは、一見遠回りに思えますができる範囲から一歩ずつ挑戦していくことで確実にコンフォートゾーンを広げていくのが結局一番の近道です。

助けを求められるのも立派な能力

コンフォートゾーンを抜け出すためには、自力で頑張る以外に、他人に助けを求めるのも有効です。

言語や経験など現時点で自分にはできないことや経験したことのないことについて誰かにサポートしてもらうことによって、自分だけではパニックゾーンに達してしまいそうな事柄であっても、期待以上の成果や達成感を得ることができるかもしれません。

コンフォートゾーンを出ることが常に正解とは限らない

置かれた状況によっては、コンフォートゾーンを抜け出すことは必ずしも正解になるとは限りません。

成長を求めて行動したくなる気も分かりますが、あえて動かずに熟考することや事態を静観することが長期的に見てプラスに働くこともあります。

またパニックゾーンのように冷静な判断をできないような過度なストレスにさらされているようなケースでは、無理やりコンフォートゾーンを抜け出そうとすると、取り返しのつかない結果になってしまう可能性もあります。

まとめ

本記事では留学とコンフォートゾーンについて考えてみました。

コンフォートゾーンについては成長するために抜け出すことを推奨する記事も多いですが、留学の場合は既に成長しやすい環境に身を置いているため、むしろパニックゾーンに至らないようにストレスレベルをコントロールし、いかにラーニングゾーンに留まるかを意識することが必要だと感じます。

筆者の場合は長期留学前に海外駐在の経験がありましたが、同じ海外経験であっても有効なストレス対処法については全くの別物であることを身をもって知りました。

そのうえでやはり必要なのが、自分が今どのストレス状態に居るのか、自分が経験している物事は自分の過去の経験や性格と照らし合わせてどの程度処理可能なのかを正しく把握すること!

留学という貴重な成長機会をストレスレベルに注意しながら最大限活かしましょう。

本記事が少しでも参考になれば幸いです。

以上です。

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