筆者はこれまで20年近く中国大陸・台湾・東南アジアの中国語曲を聴いてきました。
そのなかでも特に好きなのが、中華圏で絶代な人気を誇る台湾の人気バンド五月天(Mayday、メイデイ)。馴染みやすいメロディーと深い歌詞で聴く人を魅了し続けています。
近年はflumpoolやGLAYといった日本の人気バンドともコラボしており、これからも彼らの活躍から目が離せません。
この記事では、これまで4記事にわたってご紹介した筆者おすすめ人気曲19曲に、紹介しきれなかった11曲を加えた合計30曲をご紹介します!MVは個別記事で紹介していない楽曲にのみつけています。
カラオケのセットリストにもどうぞ!
なお、今回は紹介曲が多いので、記事にメリハリをつけるために筆者の印象に基づいて曲調(ロック、ポップス、バラード)で分けています(曲調カテゴリー内は年代順)。
分類は主観的なもので、特段音楽理論的な基準はありません。参考程度に留めていただけると幸いです。
曲名には(異なる字がある場合は)簡体字、(あれば)英語タイトル、(あれば)日本語タイトルを併記しています。
ロック系
まずはロックバンドらしいノリノリのロック系楽曲。カラオケで唄うと盛り上がります!
OAOA(丟掉名字性別/現在就是永遠) [OAOA(丢掉名字性别/现在就是永远)](2011)
サビのOAOAが特徴の、アップテンポなライブ向きの楽曲。
歌詞の異なる「丟掉名字性別」(アルバム「末日版」収録)と「現在就是永遠」(アルバム「明日版」収録)の2バージョンが制作されています。
さらにOAOA feat. Ryuta Yamamura (flumpool)のタイトルで日本語版も制作されています。
視聴(「現在就是永遠」バージョン)はこちらから。
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歪腰 [orz](2011)
「人生にはハプニングがつきものなので、何が起きても仕方がない。気にせず頑張りましょう。」というメッセージの曲。
アニメになった五月天と大量のマレーバクが踊り狂うMVがシュールでクセになります。デザインはマレーバクのキャラクターLAIMOが人気の台湾アーティストCherng氏によるもの。
「歪腰」は台湾のテレビ番組で何か間違えてしまったときに流れるサウンドエフェクトだそうです。
視聴はこちらから。
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傷心的人別聽慢歌(貫徹快樂) [伤心的人别听慢歌(贯彻快乐)/Don’ts Don’ts](2013)
サビの「ドンツードンツー(動次動次)」が非常に有名な楽曲。2013年のコカ・コーラ中華圏テーマソングにも起用されました。
非常にリズミカルでキャッチーな曲なので、カラオケでも盛り上がること間違いなし。
特に韻を踏んでいる箇所を完璧に歌いこなせると、非常に気持ちいいです!
GLAYのTERUとコラボした本楽曲の日本語版「Dancin’ Dancin’ feat. TERU (GLAY) 」もあります。
視聴はこちらから。
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入陣曲 [入阵曲/Song of Battle/出陣の歌](2013)
テレビドラマ「蘭陵王」テーマソング。時代劇の主題歌らしい中国的な旋律とハードなロックが融合した楽曲です。
歌詞も難しい言葉が多く乱世を生きる主人公を思わせるかっこよさですが、MVでは現代的なテーマも見え隠れします。
血沸き肉躍るという表現にピッタリな熱い曲です!
負けられない勝負事の前に聴くとテンションが上がりそう。
有些事現在不做一輩子都不會做了 [有些事现在不做一辈子都不会做了/Do what you want to do now](2013)
ドラムの音が心地よいロックな楽曲。「今やりたいことをやる!」ということを色々な角度から歌い聴く人を励まします。
五月天のメンバーが様々な職業人に扮するMVも面白いです。
何かやりたいことがあるのに億劫だったりやらない理由を考えてしまうようなときに聴くと、色々と吹っ切る手助けをしてくれる楽曲です。
視聴はこちらから。
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將軍令 [将军令/Your Legend](2014)
映画「ライズ・オブ・ザ・レジェンド~炎虎乱舞~」の主題歌として制作された楽曲。時代劇を意識した東洋的な曲調と歌詞が印象的です。
MVは打って変わって現代的なパルクール!ギャップに痺れます。
映画の主題歌に相応しいヒーローの生き様を感じさせる熱い曲。重要なイベントなどの前に気合を入れたいときにピッタリです!
なおこの楽曲には日本語版「YOUR LEGEND~燃ゆる命~」があります。
視聴はこちらから。
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Do You Ever Shine?(2014)
日本語の楽曲。警察を題材にしたドラマ「ビター・ブラッド」の主題歌に起用されました。
疾走感のあるメロディーに力強いボーカルがよく合う最高にかっこいい曲です。
真実に迫っていくような歌詞の世界が秀逸。
横浜で撮影されたMVもおしゃれです!
派對動物 [派对动物/Party Animal](2016)
英語混じりのサビがキャッチーな曲。
人生をパーティーに例えた歌詞が深く、かつノリが良いのでカラオケで盛り上がること間違いなし!
五月天が退屈そうにしている人々をパーティー色に染めていくMVを観ていると、何だか心が軽くなります。
視聴はこちらから。
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如果我們不曾相遇 [如果我们不曾相遇/What if we had never met/もしも出会わなければ](2016)
「もしも出会わなかったら、二人は一体どこで何をしていたのだろう」…アップテンポな楽曲に乗せ、新鮮な驚きに満ちた日々を回想する楽曲。
抒情的なメロディーが切ない気持ちを盛り上げます。途中のラップ部分もカッコイイ。
すれ違っていく二人の時間を描くMVも楽曲の世界観をよく表していて素敵。MVでは五月天の台北101でのパフォーマンスも観られます!
視聴はこちらから。
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勇敢 [Braveness](2016)
生きることの辛さと希望について歌った台湾語の楽曲です。
ミディアムテンポのメロディーに乗せた語感の優しい台湾語の歌詞が沁みます。
台湾のバンドということもあり、中国語(台湾華語)以外に台湾語の名曲も沢山あります!
兄弟 [Brotherhood](2018)
スウィングジャズのようなリズムが心地良い楽曲です。
歌詞の内容はいわゆる「兄弟」もしくは「腐れ縁の仲間」。この場合、いわゆる血縁上の「兄弟」ではなく「義兄弟」のような間柄を指しています。
これまでずっとやってきたバンドメンバーの間の絆について歌ったこの曲から、彼らの仲の良さがうかがい知ることが出来ます。
サビの繰り返しのメロディーが耳に残る曲。
MVの中で互いに嫌がらせをする五月天のメンバーが微笑ましいです。
ポップス系
軽めのポップス系にもメッセージの込められた良い曲が多いです。
戀愛ING [恋爱ING](2005)
恋する気持ちについて歌ったひたすらピュアな曲。曲調は明るくリズミカルで初々しい感じを受けます。
歌詞のorzが時代を感じさせますね…。
L,O,V,Eの掛け声部分がライブで盛り上がります!
視聴はこちらから。
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憨人 [Fool](2005)
台湾語の楽曲。素朴なメロディーと台湾語も響きが魅力的。
他人より優れているわけでは決してないけれど、自分の生き方や夢はしっかり持っている。そんな不器用な夢見人の歌です。
囚人に扮したMVがユニーク。五月天のメンバーがみんな若い!
第二人生 [Second round](2011)
サビのメロディーが耳に残る楽曲。軽やかな気分になれます。
内容は、何かを望みながらも自分から行動できない人々に一歩踏み出す勇気をくれる、強めの応援歌。現代人への示唆に富んだメッセージ性の強いユニークなMVも必見です!
気軽に聴けるポップスですが、行動に向けて背中を押してくれるメッセージが満載。筆者はやる気を出したいときに聴いています。
視聴はこちらから。
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乾杯 [干杯/Cheers/乾杯](2011)
今と言う瞬間が愛おしく思えるような、人生の時間について歌った楽曲。ノリの良い軽快なテンポが特徴的で、五月天の楽曲としては珍しく、ほぼ全編が韻を踏んだラップで構成されています。
カラオケで唄うと盛り上がりそうな曲ですが、ラップがとにかく早く難易度は最高ランク。
台湾人の一生を疑似体験するようなMVは「泣けるMV」として有名です。
沖縄の三線の音色が随所に入っていたりして、メロディーもちょっと沖縄っぽい印象。日本人でも聴きやすい曲だと思います。
視聴はこちらから。
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洗衣機 [洗衣机](2011)
決して派手ではないけれど、風雨に耐え日々黙々と仕事をこなす縁の下の力持ち・洗濯機について歌った楽曲。
「洗衣機」は日本語で「洗濯機」のことを指します。
一見目立たない家電について歌ったとてもシンプルな曲ですが、歌詞を追っていくと意外なオチが待っています。感謝の気持ちが湧きあがる名曲。
視聴はこちらから。
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頑固 [顽固/Tough](2016)
比較的スローなテンポに乗せて、人生で譲れないものについてしっとりと歌い上げる楽曲です。
歌詞も非常に味わい深いのですが、MVと一緒だと感動が倍増します。夢を諦めない全ての人に聴いてほしい曲。
宇宙飛行士の夢をずっと追い続ける男性を描くMVは、台湾・香港の実力派俳優が揃っており超豪華!
子供の頃の夢を思い出して胸が熱くなること請け合いです。
視聴はこちらから。
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任意門 [任意门/Dokodemo door/どこでもドア](2016)
五月天のこれまでの日々を回想しつつ、未来へ向かっていく姿も歌う楽曲。
日本人にはお馴染みのドラ○もんの道具「どこでもドア」を、夢や目標につながる道のシンボルとして描いています。
小さな部屋から始まった彼らの人生の物語は、これからも広がって続いていく。積み重ねてきたことが今に繋がっていることを感じさせます。
視聴はこちらから。
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因為你 所以我 [因为你 所以我/Because of You/君がいるから](2020)
愛する人に対する気持ちをまっすぐに歌った楽曲。
ストリングスのゆったりとした旋律が静かに心に入ってきます。
宇宙をフィーチャーしたMVはただただ綺麗。壮大な感じがします。
バラード系
ゆったりしたバラード系も五月天の世界を堪能できる名曲揃いです。
純真 [纯真/Innocence](2001)
恋人との距離を惑星や流星といった星を引き合いに出しながら歌う美しいバラード。サビのメロディー運びが印象的。
2019年には20周年バージョンも発表されました。さらに壮大で感動的な楽曲に仕上がっています。
五月天20周年「藍色三部曲」の最初の曲です。
知足 [Contentment/満ち足りた思い出](2005)
恋人とのかつての思い出について歌った楽曲。優しく語り掛けるような歌い方に癒されます。
時折入ってくる「きらきら星」の旋律が美しく切ない。
静かで落ち着いた曲である分、歌詞にある「時間の流れの辛さ」「思い出の美しさ」が伝わってくるような気がします。
你不是真正的快樂 [你不是真正的快乐/You Are Not Truly Happy/君は幸せじゃないのに](2008)
「無理に笑わなくてもいい。他人の顔色を窺って自分の感情を隠す必要なんてない」と優しく語り掛ける楽曲。
第20回金曲奨(2009年)で最佳年度歌曲奨に選ばれました。
五月天のメンバーである怪獣(モンスター)が「笑わせ屋」を演じるMVが話題になった楽曲。示唆に富む内容です。
視聴はこちらから。
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我不願讓你一個人 [我不愿让你一个人/I Won’t Let You Be Lonely/ひとり上手にならないで](2011)
別れた恋人に未練を残しながらも幸せを願う、しっとりとした失恋ソング。全く異なる雰囲気を持つ2種類のMV(歌詞は同じ)は様々な解釈が出来て興味深いです。
台湾のテレビドラマ「真愛找麻煩(日本語題:True Loveにご用心)」(2011)エンディングテーマ。
歌詞がそこまで複雑ではないので、カラオケでも唄いやすそうなナンバー。ぜひレパートリーにどうぞ。
視聴はこちらから。なおMVは「末日版」です(もうひとつは「明日版」)。
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星空 [Starry Sky](2011)
時と共に変わっていく人生と、いつまでも変わらない星空を対比させた楽曲。
淡々とした曲調と歌詞に時折出てくる星座が独特な世界を作り出す、不思議と心地よい気持ちになれる曲です。
同名の台湾映画「星空」(2011)のテーマソング。
派手な曲ではありませんが、聴きこむと世界観に引き込まれること間違いなし。映画と合わせてみると耳に残って離れなくなります。
視聴はこちらから。
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諾亞方舟 [诺亚方舟/Noah’s Ark/ノアの方舟](2011)
2012年世界終末説を受け、旧約聖書の「創世記」にある「ノアの箱舟物語」にインスパイアされた壮大な世界観を持つ楽曲。2012年のワールドツアーのテーマソングです。
MVも厳かな雰囲気を持った独特な世界観で構成されています。
荒廃した世界で様々な人種の人々が一か所を目指して歩みを進めるMVは、神々しさすら感じます。不思議な一体感が味わえる楽曲。
視聴はこちらから。
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倉頡 [仓颉](2011)
倉頡は漢字を作り出したと言われる伝説上の人物。この曲はその人物に仮託し、様々な表現方法が現れては消えていく現代において時代を超え残っていくような詩篇を歌っています。
MVは「もし世界に言語と文字が存在しなかったら…」と問いかける意味深な内容です。アメリカで撮影したと思しき壮大な風景が印象的。
中国的なモチーフを現代的なテーマに落とし込むのはさすが!
歩歩 [步步/Step by Step/一歩一歩](2013)
別れた恋人を想いながら、一歩一歩思い出の場所を巡っていく壮大なバラード。
作品世界の主人公たちは世界旅行が趣味だったのか、グリニッジ天文台やタイムズスクエアといった名所が度々出てくる歌詞が特徴的です。
中国のテレビドラマ「步步驚情(日本語:続・宮廷女官 若曦 〜輪廻の恋)」(2014)の主題歌。
世界各国の有名都市が映し出されるMVを観ていると、一緒に世界を旅しているような気分になります。
視聴はこちらから。
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突然好想你 [Suddenly missing you so bad/愛の記憶は突然に](2013)
恋しく思う気持ちをストレートに歌ったラブソング。カラオケにも適した楽曲です。
ふと恋しい想いに襲われても、実際に近況について聞くのを恐れていたりするのがとてもリアル。
気持ちの整理をつけようとしているのになかなか上手くいかない姿が目に浮かびます。
後來的我們 [后来的我们/Here, After, Us/あれからの僕ら](2016)
かつての恋人に「あれからどうしてる?」と問いかけつつ、これからのお互いの人生にエールを送る曲。切ないメロディーが心に残ります。
「後來的我們」は上で紹介した「突然好想你」「我不願讓你一個人」と合わせて「虐情歌三部曲」(サディスティック・ラブソング・トリロジー)と言われるようです。相手を祝福しつつ未練タラタラ…。
大ヒット映画「後來的我們(日:僕らの先にある道)」(2018)のタイトル曲に起用されました(ちなみに主題歌はイーソン・チャン陳奕迅の「我們」)。
為你寫下這首情歌 [为你写下这首情歌/Song for You](2022)
訳すと「ラブソングをあなたに」という意味。
この先行く道を違えたとしてもこの歌はずっとあなたと一緒に歩んでいく、という想いが込められた、ストリングスの旋律が印象的な楽曲です。
高雄の象徴的な建造物「高雄85ビル」を臨む場所で撮影されたMVも素敵です。いつか行ってみたい。
視聴はこちらから。
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まとめ
今回は以下の30曲をご紹介しました!
- OAOA(丟掉名字性別/現在就是永遠)(2011)
- 歪腰(2011)
- 傷心的人別聽慢歌(貫徹快樂)(2013)
- 入陣曲(2013)
- 有些事現在不做一輩子都不會做了(2013)
- 將軍令(2014)
- Do You Ever Shine?(2014)
- 派對動物(2016)
- 如果我們不曾相遇(2016)
- 勇敢(2016)
- 兄弟(2018)
- 戀愛ING(2005)
- 憨人(2005)
- 第二人生(2011)
- 乾杯(2011)
- 洗衣機(2011)
- 頑固(2016)
- 任意門(2016)
- 因為你 所以我(2020)
- 純真(2001)
- 知足(2005)
- 你不是真正的快樂(2008)
- 我不願讓你一個人(2011)
- 星空(2011)
- 諾亞方舟(2011)
- 倉頡(2011)
- 歩歩(2013)
- 突然好想你(2013)
- 後來的我們(2016)
- 為你寫下這首情歌(2022)
またお気に入りの曲が溜まってきたら記事にしたいと思います。
以上です!
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