筆者はこれまで20年近く、中国大陸・台湾・東南アジアの中国語ポップスを聴いてきました。
なかでも特に好きなのが、中華圏で圧倒的人気を誇る台湾ロックバンド・五月天(Mayday、メイデイ)です。
馴染みやすいメロディーと心に響く歌詞が魅力で、外国のバンドでありながら日本人にも近い感覚で楽しめます。
そんな五月天の楽曲は、カラオケで歌えば一気に盛り上がる定番ソングが豊富。
テンポの良いナンバーや合唱で一体感を味わえる曲が多く、ライブさながらの雰囲気をつくり出せます。
この記事では、筆者おすすめの 「カラオケで盛り上がる五月天の楽曲6選」 を紹介。各曲の盛り上がりポイントも合わせて解説しますので、次のカラオケ選曲の参考にしてみてください!
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派對動物
楽曲について
2016年にリリースされたアルバム『自傳』に収録されたアップテンポなロックナンバーです。軽快なビートに乗せて繰り返されるフレーズが印象的で、シンプルながら力強いサウンドが曲全体を引っ張っていきます。
聴くだけで気分が高まるようなエネルギーを感じられる一曲です。
五月天のライブでも披露されることがあり、観客を一気に引き込む盛り上げ曲として知られています。
歌詞もストレートで分かりやすく、細かい意味を理解していなくてもノリで楽しめる点が特徴で、アルバム『自傳』の中でも、特に「遊び心」や「勢い」を象徴する存在といえます。
楽曲のテーマ
タイトル通り「人生をもっと自由に、思い切り楽しもう」というメッセージが込められています。
歌詞の中では、
我們都有覺悟 要瘋狂到日出
(みんな覚悟してる、日の出まで思い切り楽しもう)
不願被當寵物 寧願變成怪物
(飼いならされたペットになるくらいなら、怪物の方がマシだ)
と歌われ、現実の息苦しさから抜け出し、人生をパーティーのように謳歌しようという強い意思が表現されています。聴いているだけで気持ちを解放してくれるような一曲!
仕事終わりのカラオケとかで歌うと一気にボルテージが上がりそうです。
カラオケ盛り上がりポイント!
この曲の魅力は、なんといってもサビの 「Let’s go party party all night, oh oh oh oh」。
英語フレーズ中心なので誰でも声を合わせやすく、自然とその場の空気が一体になります。中国語に自信がなくてもすぐに参加できるのが嬉しいところです。
さらに「派對動物!」の繰り返しもシンプルで、覚えてしまえば一緒にノリノリになれます。
歌詞を細かく覚えていなくても十分に盛り上がれるので、五月天をあまり知らない仲間とも安心して楽しめる一曲です。
OAOA(丟掉名字性別/現在就是永遠)
楽曲について
2011年にリリースされたアルバム『第二人生』に収録されたロックナンバーです。特徴的なのは、「末日版」と「明日版」という二つのバージョンが存在することです。
2012年の世界終末説をきっかけに制作され、同じ「OAOA」というタイトルながら歌詞が異なり、それぞれ違う世界観を描いています。
どちらもサビに「OAOA」という合唱パートがあり、ライブやカラオケで大合唱できる構成になっています。
楽曲のテーマ
「明日版(現在就是永遠)」では、
人生都太短暫 / 別想 別怕 別後退
(人生はあまりにも短い 悩まず 怖がらず 退かずに進もう)
と歌われ、今この瞬間を大切に生きることを肯定的に描いています。
一方で「末日版(丟掉名字性別)」では、
這一次 丟掉名字性別
(今回は、名前も性別も捨て去ろう)
という強いフレーズがあり、妥協を打ち破り、常識から解き放たれるようなメッセージが込められています。
同じ「人生は短い」というテーマを共有しつつも、前向きに生きる姿勢を描く明日版と、制約から自由になる姿を描く末日版という対比が楽しめるのがこの曲の魅力です。
カラオケ盛り上がりポイント!
サビの 「OAOA」 は、誰でもすぐに参加できる合唱パート。
中国語に自信がなくてもここで声を合わせれば一気に盛り上がれます。
明日版は前向きで爽快感があり、末日版は挑発的で勢いがあるので、どちらを歌うかによって雰囲気を変えられるのもカラオケでの楽しみ方の一つです。
盛り上がりたいときには明日版、ストレスを発散したいときは末日版、という風にそのときの気分に応じてバージョンを選ぶのも面白いですね。
日本語版について
この楽曲には「OAOA feat. Ryuta Yamamura (flumpool)」のタイトルで日本語版があります!
この曲に限らず、flumpoolとは色々なところで交流があるみたいですね。
2013年リリースの「Mayday X 五月天 the Best of 1999-2013」(ベストアルバムの日本盤)収録。
日本武道館でのライブの動画はこちらから視聴できます!

あえて日本語で歌って、原曲を知っている友人を驚かせちゃうのもアリかも!
戀愛ING
楽曲について
2005年にリリースされた五月天初のベストアルバム『知足 Just My Pride 最真傑作選』に収録されたシングル曲です。
「ING」というタイトル通り、「進行形の恋」を明るくリズミカルに表現したナンバーで、初期の代表的なラブソングのひとつとして今も高い人気を誇ります。
軽快なテンポとポップなメロディに遊び心のある歌詞が乗っていて、聴くだけで胸が弾むような楽曲!
楽曲のテーマ
歌詞はまさに「恋する瞬間」の高揚感をストレートに描いています。
陪你熬夜 聊天到爆肝也沒關係
(君と徹夜でおしゃべりして肝臓に負担がかかっても構わない)
讓我重新認識 L-O-V-E L-O-V-E L-O-V-E
(君のおかげでLOVEをもう一度知ることができた)
というフレーズからも分かる通り、大げさな比喩やユーモアを交えながら、恋愛の楽しさやトキメキを全身で表現しています。
歌詞中に登場する 「orz」 もインターネット黎明期を感じさせる要素で、時代背景を知る人にとっては懐かしさもあるポイントです。
カラオケ盛り上がりポイント!
この曲の大きな見せ場は、なんといっても途中の 「L!O!V!E!」 の掛け声!
テンポが軽快なのでタンバリンや手拍子でリズムを合わせるのにもぴったりです。歌っている人だけでなく、その場にいるみんなが一緒に楽しめる一曲といえるでしょう。
歌詞も比較的シンプルなので。カラオケ初心者でも気軽にチャレンジできます。
まさに「カラオケで歌うためにあるような」ラブソング!
傷心的人別聽慢歌(貫徹快樂) [伤心的人别听慢歌(贯彻快乐)/Don’ts Don’ts](2013)
楽曲について
2013年にシングルとして発表され、同年の コカ・コーラ中華圏テーマソング に起用されました。曲の最後には、誰もが耳にしたことのあるコカ・コーラのメロディーが登場します。
また、台湾ドラマ『飛越·龍門客棧』のオープニングテーマにも使用され、当時広く知られるようになりました。
曲全体は明るくノリのよいロックチューンで、特にサビの 「動次動次(ドンツードンツー)」 という繰り返しが印象的。キャッチーなリズムに合わせて体が自然に動いてしまうような、一度聴けば忘れられないフレーズが魅力です。
楽曲のテーマ
タイトル通り「傷心の人はバラードを聴くな」というメッセージが込められています。失恋しても落ち込みすぎず、気分を切り替えて前に進もうという前向きなメッセージソングです。
讓心跳 動次動次 動次動次 感覺活著
(心臓をドンドン打たせて、生きている実感を味わおう)
不管了 不想了 不等了 不要不快樂 傷心的人別聽慢歌
(もう気にしない 考えない 待たない 不幸になるな 傷心の人はバラードを聴くな)
といったフレーズからも、失恋の痛みを引きずるより「楽しく生きよう」という力強さが伝わってきます。
カラオケ盛り上がりポイント!
カラオケで歌うと、サビの 「ドンツードンツー」 が自然に掛け声となり、歌っていない人もリズムに合わせて手拍子や声を出したくなります。
覚えやすいリフレインなので、五月天を知らない人や中国語が分からない人でも一緒に盛り上がれる一曲。
サビが若干早めで難易度は高いものの、クライマックスの 「不管了 不想了 不等了 不要不快樂 傷心的人別聽慢歌」 が決まると最高にカッコいいです!
日本語版について
この楽曲には 「Dancin’ Dancin’ feat. TERU (GLAY)」 の日本語版があり、2013年にリリースされたベストアルバム『Mayday × 五月天 the Best of 1999-2013』(日本盤)に収録されています。
台湾の五月天と日本のGLAYという、アジアを代表するロックバンド同士のコラボレーションとしても注目された一曲です。
MVはこちらから視聴できます。
歪腰
MVは台湾の人気アーティスト・Cherng氏とのコラボレーションで制作され、マレーバクのキャラクター「LAIMO」が大量に登場するカオスな映像が特徴的です。
五月天のメンバー自身もCherng氏のイラストになって登場し、アニメーションで一緒に踊る姿はファン必見の可愛らしさがあります。
楽曲について
2011年にリリースされたアルバム『第二人生』に収録されたユニークなロックナンバーです。
リズミカルで遊び心にあふれたサウンドに、肩の力を抜いて楽しめる歌詞が乗っており、五月天の楽曲の中でもひときわ異彩を放っています。
アップテンポながらもどこかコミカルで、聴いているだけで自然と笑顔になれる曲調です。
楽曲のテーマ
タイトルの「歪腰」は、台湾のテレビ番組で何かミスや失敗があったときに流れる効果音を表す言葉で、日本語なら「トホホ」といったニュアンスに近いものです。
歌詞では、
管他的 壞就壞掉 誰不會 歪腰歪腰
(気にするな 壊れるなら壊れろ 誰だってトホホな失敗はするもの)
と歌われているように、「人生にはハプニングがつきもの。多少の失敗があっても気にせず笑い飛ばそう」というメッセージが込められています。
深刻さよりもユーモアを優先し、挫折すら笑いに変えるポジティブさがこの曲の大きな魅力です。
この楽曲とは直接関係ありませんが、「歪腰」の言葉は2015年に台風13号が台湾を襲った際、曲がっただけで倒れなかった赤と緑の郵便ポストが話題になった際にもよく聞かれました。
このポストは「歪腰郵筒」と呼ばれ、「人生のハプニングにめげない強さ」のシンボルとして人気の撮影スポットになっています。
カラオケ盛り上がりポイント!
カラオケで歌うと、サビの 「歪腰 歪腰」 の繰り返しが自然と耳に残り、掛け声のようにみんなで合わせられます。テンポもノリも良いため、真剣に歌い込むというよりは場を楽しくする一曲。
笑いを交えながら盛り上がりたいときにぴったりで、MVのダンスを真似してみても面白いかもしれません!
離開地球表面
楽曲について
2007年のワールドツアー 「離開地球表面 Jump! The World 世界巡迴演唱會」 のテーマソングとして発表されたナンバーです。五月天のライブ定番曲のひとつで、演奏が始まると観客が一斉にジャンプする光景で知られています。
タイトル通り「地球を飛び出す」ような疾走感があり、イントロから最後まで勢いを緩めずに突き抜けるロックチューンです。
日本語版として 「瞬間少年ジャンプ」 も制作され、五月天の国際的な活動を象徴する一曲となりました。
楽曲のテーマ
歌詞では、
丟掉手錶 丟外套 丟掉背包 再丟嘮叨
(時計もコートもカバンも小言も、全部捨ててしまえ)
一顆心噗通噗通的狂跳 一瞬間煩惱煩惱煩惱全忘掉
(心臓がドキドキと高鳴り、一瞬で悩みを全部忘れてしまえ)
と歌われ、日常の重荷をすべて振り捨て、思い切り高くジャンプして自由になる感覚を描いています。
スピード感あるリズムに乗せて「悩みなんて忘れてしまおう」と歌うその勢いが、聴く人を巻き込むようなエネルギーを生んでいます。
カラオケ盛り上がりポイント!
この曲はとにかく勢いが命!サビの 「一瞬間煩惱煩惱煩惱全忘掉 我甩掉地球 地球甩掉 只要越跳越高」を全力で歌い上げると、気分も一気に爆発します。
カラオケでは、歌う人に合わせて周りも自然にジャンプしたり、手拍子でリズムを刻んだりして盛り上がれる一曲です。テンポが速く息切れしやすいですが、歌い切ったときの爽快感は格別。
全員でテンションを最高潮にしたいときにぴったりの曲です!
おわりに
今回はカラオケで盛り上がる五月天の曲として、「派對動物」「OAOA」「戀愛ING」「傷心的人別聽慢歌(貫徹快樂)」「歪腰」「離開地球表面」の6曲を取り上げました。
英語フレーズで一体感をつくれるもの、掛け声でコール&レスポンスが決まるもの、疾走感で一気にテンションを上げられるもの―それぞれ“盛り上がり方”に個性があります。
次のカラオケでは、その場の雰囲気やメンバーに合わせて選んでみてください!
もちろん、五月天には心に染みるバラードや背中を押してくれるナンバーもたくさんあります。
しっとり聴かせたい日、元気を分け合いたい日にぴったりの曲も、あわせてチェックしてみてください。
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