【2025年9月版】イスタンブール物価はどこまで上がった?食費&日用品&各種サービスの価格まとめ

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2024年夏に「イスタンブール物価まとめ」を公開してから約1年が経ちました。

詳細は記事内にて紹介しますが、例えばトプカプ宮殿の入場料は1,500TL(トルコリラ)から2,400TLに値上げされるなど、1年前と比べると額面上の現地価格が大幅に上昇しています。

一方で為替は1TL=約3.6円と前年の5円から下がったため、日本円に換算すると「むしろ安くなった」と感じる場面もあります。ただし額面の価格が大きく引き上げられているため、結果的には「変わらない」どころか「むしろ値上げ」になる場面も多くなっています。
この「現地価格の高騰」と「円換算の割安感」のギャップが2025年のイスタンブールを旅する上での特徴であり、物価感覚を失いやすい要因にもなっています。

この記事では最新の食費・観光費・サービス料金を現地での実体験をもとにまとめています。
旅行者はもちろん、トルコでの中長期滞在を考えている方にも参考にしていただけると嬉しいです。

なお、2025年9月の物価現況は以下のとおりです。

  • ロカンタでの食事(ライス・メイン・スープ・ドリンクの構成):300〜400TL前後
  • チャイ:50〜80TL(観光地では100 TL超)
  • カフェのアメリカーノ:100TL~150TL
  • 観光地入場料:TL建て施設(宮殿系が多い)は700〜2,400TL、ユーロ建て施設は25〜30€
  • ハマム:ローカル(入場のみ)で400TL~、高級・観光客向けは2,000TL〜

前回(2024年)の物価まとめはこちらです。

目次

食費の目安

イスタンブールでの食費は「観光エリア」か「ローカルエリア」かによって大きく異なります。

観光地に近いレストランやカフェでは日本と同等、あるいはそれ以上の金額になることもある一方、ローカル向けの食堂やパン屋ではまだ比較的手頃に食事ができます。

ここでは2025年9月時点で実際に支払った価格をジャンルごとに紹介します。

ロカンタ(大衆食堂)

ロカンタの定食例:キョフテとじゃがいもの煮込み+スープ+パン+アイランで250TLくらい。

イスタンブールで安くてお腹いっぱい食べられる代表格がトルコの大衆食堂である「ロカンタ」。

好きな料理をショーケースから選んで注文するスタイルです。組み合わせは自由で、メインだけ、スープだけ、といった選び方も可能。シンプルに済ませるなら100TL未満で済むこともありますし、フルコースにすると350TL前後になることもあります。なおパンは無料なことが多いので、ライスの代わりにパンを選ぶとちょっとした節約に。

価格設定はお店やメニューによっても変わりますが、大体の値付けは以下のような感じ。

  • スープ:70TL~80TL
  • メイン:150TL~250TL
  • ライス:70TL
  • メゼ(前菜・小皿料理):100TL
  • デザート:80TL
  • ドリンク:70TL

ピラウ屋(Pilavcı)

バターや油で炒めてから炊き上げるご飯(ピラウ)に具材を載せたメニューをメインで提供するお店。
ドリンクには是非アイラン(塩入りの飲むヨーグルト)を一緒に。

2025年9月現在、一般的な値段はこんな感じ。

  • プレーンのピラウ:100TL前後
  • 野菜のせピラウ:120TL前後
  • チキンのせピラウ:150TL前後
スパイシーなチキンのせピラウ。アイランも一緒に注文して220TLくらいだったかな?シンプルだけど満足感あり。

スープ専門店(Çorbacı)

イスタンブールには「Çorbacı(チョルバジュ)」と呼ばれるスープ専門店があり、夜遅くや早朝まで営業していることも多く、地元の人にとっては定番の食事スポットです。

2025年9月時点での価格はメニューによって一杯250~350TL前後といったところ。ロカンタのスープが70〜100TL程度であることを考えるとかなり高い印象を受けますが、その分手が込んでいたり具沢山だったりしてある意味別物。
バリエーションの豊富さも専門店ならではです。

スープストックトーキョーが好きな人はきっとハマります。

羊肉の出汁に米やスパイスが効いたベイランスープ(350TL)。これだけでメインになるご馳走スープです。

ピデ屋(Pideci)

ピデ(トルコ風ピザ)やラフマジュンを扱うお店。肉と粉ものという組み合わせなら割と置いてあるイメージで、ケバブを扱っている場合もあります。

ラフマジュンは、薄い生地にひき肉や香味野菜をのせて高温のオーブンで焼いた軽食で、「トルコのピザ」と紹介されることもあります。生地はとても薄く軽いので、1枚150〜200TL前後で注文でき、数枚まとめて食べる人も多いです。レモンを絞ってサラダと一緒に巻いて食べるのが定番のスタイル。

2025年9月現在の参考価格はこんな感じ。

  • ピデ:200~250TL前後
  • ラフマジュン:150~200TL前後
  • ケバブ:250~400TL前後
ラフマジュン(こちらでは1皿で100TL)。添えられたレモンを絞ってサラダを巻いて食べます。

朝ごはん・軽食(ベーカリー)

イスタンブールの朝ごはんや軽食は、ベーカリーや街角の屋台で手軽に買えるパン類が定番です。種類も豊富で、ちょっとした食事から小腹満たしまで幅広く使えます。

  • ボレキ(Börek)
    パイ生地にチーズや挽肉、ほうれん草などを挟んで焼いたもの。プレーンは粉糖をかけて食べます。
    価格は100〜250TL前後。具によって値段が変わり、チーズ入りや肉入りは少し高めです。
  • シミット(Simit)
    ごまをまぶしたリング状のパンで、トルコの国民的朝食パン。
    ローカルの屋台なら30〜50TL程度で、カフェで食べると100TL前後になることも。
  • パン類(Poğaça/クロワッサンなど)
    普通のパンは60TLくらい。チーズ入りパンやクロワッサンは100〜150TL前後
  • サンドイッチ類
    シンプルなものは200TL前後から、具だくさんのものは300TL超えも。観光地カフェではさらに高め。
プレーンのボレキとチャイ。これで150TL。

スイーツ・デザート

イスタンブールでは、デザートも楽しみのひとつ。
お店のスタイルによって価格が大きく異なるので、気分に応じて選んでみてください。
おすすめのトルコスイーツ&デザートについて詳しく知りたい方はこちらの記事もどうぞ。

詳しくはこれから説明しますが、価格帯はざっとこんな感じ。

  • ローカルのデザート専門店やロカンタ:100TL未満
  • デザート専門店やカフェ:200~300TL前後
  • 老舗・有名店:400TL前後

ローカルのデザート専門店やロカンタ
写真のようなシンプルなゼルデ(サフラン風味のお米デザート)は100TL未満、他のデザートも同じくらいの価格帯で食べられます。ロカンタでもデザートが用意されているので、食事と一緒に楽しむこともできます。
サクッと甘いものを食べたいときに重宝します。

ローカルのデザート専門店で食べたゼルデ(80TL)。サフランの香るシンプルで素朴な米のデザートです。

デザート専門店やカフェのデザート
少ししゃれたデザート専門店やカフェになると価格帯は少し上がり、200~300TL前後の値付けになります。
珍しいデザートを置いてあることもあるので、旅行中に試してみるのもおすすめです。
この業態はゆったりとデザートを食べたいときにおすすめ。

アシュレ(トルコ風おしるこ)の豪華版。ドライフルーツやナッツがたっぷり入っていて美しいです。

老舗・有名店のデザートは別世界
観光客も多く訪れるハーフィズ・ムスタファのような有名店では、デザートは400TL前後、ドリンクも200TL前後と、さらに価格が跳ね上がります。
観光地を中心に出店しているので、歩き疲れたときの休憩や思い出作りにどうぞ。

こちらはアシュレが380TL、アイスアップルティーが180TLでした。さすがの有名店といったところでしょうか。

カフェ(伝統系・モダン系)

イスタンブールの街中にはトルココーヒーやチャイなど色々な飲み物を楽しめるカフェがたくさん。
カフェは伝統的な雰囲気のカフェとモダンなカフェにざっくり区分でき、それぞれ使い勝手や価格帯が微妙に異なります。

伝統系カフェ
昔ながらの木製テーブルやトルコ風のカップがトルコらしい風情を感じさせるチャイ中心のカフェや、トルココーヒーをメインで提供するカフェが該当。いずれもテラス席が多く、営業時間が比較的長めなのが特徴。
談笑する地元民で朝から晩まで賑わっています。

価格帯はこんな感じ。

  • チャイ(紅茶):ローカルでは30〜60TL、観光地の伝統カフェでは100TL前後
  • アップルティー/ハーブティー:90〜150TL程度
  • デザート(ケーキ類メイン):200TL前後
伝統カフェで飲むアップルティー(90TL)。観光地だと200TLを超える価格になることも。

おすすめの老舗カフェはこちらの記事で紹介しています。

モダン系カフェ
スタバのようなアメリカやヨーロッパを彷彿とさせる、スタイリッシュな雰囲気のカフェ。メニューにはアメリカーノやカフェラテのような見慣れたものが並びますが、ほとんどの場合トルココーヒーやチャイも提供しています。価格帯は伝統的なカフェと比較してやや高め。
電源やWi-Fiなどパソコン作業ができる環境が整えられているのが特徴です。

価格の目安はこんな感じ。

  • コーヒー(アメリカーノ/カプチーノなど):150〜200TL
  • コールドブリューやラテ:150〜200TL
  • 軽食(サンドイッチなど):300TL前後
トルココーヒーもこちらのお店では何だかオシャレ。

ノマド作業もできるイスタンブールのおすすめオシャレカフェはこちらの記事で紹介しています。

観光地の入場料

イスタンブールの主要観光スポットでは外国人観光客と地元民で大きな価格差があります。
ざっくりまとめると、TL建ての施設は600〜2,400TL、ユーロ建ての施設は 25〜30€くらいの価格帯が設定されています。

代表的な観光地の2025年9月現在の入場料は以下の通り。

スポット名称外国人観光客
トプカプ宮殿(入場+ハレム)+アギア・イリニ聖堂2,400トルコリラ(約8,600円)
アヤソフィア(2階部分)25ユーロ(約4,200円)
地下宮殿1,500トルコリラ(約5,400円)~2,400トルコリラ(約8,600円)
ガラタ塔30ユーロ(約5,130円)
※2025年9月現在の情報です。

完全版のリストは下記の記事に解説とともに掲載していますので、あわせてご覧ください。

サービス・日用品・交通費

今回はローカル向けハマムと観光客向けハマム、クリーニング、薬局といったサービスを利用しました。

ハマム関連

ローカル向けと観光客向けではかなり価格差がありました。

  • ローカルのハマム:入場のみなら400TL前後から
  • 観光客向けハマム:泡マッサージやピーリング付きで2,000TL以上

クリーニング・薬局など

日常使いのサービスの価格はこんな感じです。日本と比較すると若干高めな印象。

  • クリーニング(洗濯・乾燥・畳み):下着など一式で450TL前後。
  • 薬局(Eczane):虫除けや喉スプレーなど日用品3点で1,700TLほど。
  • その他:現地SIMは1,500TLから。

イスタンブールにはコインランドリーがほとんどありません。洗濯が必要な場合は普通のクリーニング店に持ち込むのが定番のようです。

交通費

今回は細かく記録していませんが、地下鉄やフェリーは30~40TL程度、マルマライは50TL程かかった記憶があります。正確な料金は距離や利用方法によって異なるため、参考程度にご覧ください。

まとめ:インフレが続くトルコ

今回の記事では、イスタンブールの物価(食費や各種サービスなど)について解説しました。

イスタンブールの物価はトルコリラの暴落とそれに伴う現地価格の高騰、ならびに円安基調と円換算での割安感が入り混じり、物価感覚がつかみづらい状況が続いています。

さらにイスタンブールの物価は外国人観光客が多く訪れるエリアとローカル向けのエリアでも大きく異なるため、常に料金や価格を確認するクセを付けておくと、相場感を養うことができます。

ぼったくりや詐欺の被害を防ぐためにも、可能であれば一度はローカル向けのエリアに足を運び、リアルな物価感覚を体験してみてください。

最後に、トルコ・イスタンブール旅行に役立つ関連記事を当ブログからいくつか紹介します。
旅行準備の参考にしていただければ幸いです。

空港からの移動
到着直後に迷わないために、空港から市内への移動方法もチェックしておきましょう。

・新イスタンブール空港から市内への移動方法を詳しく解説。

・サビハ・ギョクチェン空港から市内への移動方法を詳しく解説。

市内交通
市内観光をスムーズに楽しむには、交通カードや公共交通の仕組みを事前に理解しておくのがポイントです。

・観光に必須の交通系ICカード「イスタンブールカード」を現地でスムーズに入手する方法。


・トラム・メトロ・フェリー・バスなどの乗り方や注意点を解説。

旅行準備・安全
観光地の入場料や安全対策についても知っておくと、旅行全体の計画が立てやすく安心です。


・頻繁に価格が改定されるイスタンブールの主要観光地の入場料を調査しました。


・イスタンブールでよくある詐欺やぼったくりの手口と対策をまとめました。

以上です。

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