筆者はフランス・リヨンでの半年間の交換留学中、フレール・リュミエール通り(Av. des Frères Lumière)近くに住んでいました。
この地区に住むことになった理由は、こちらの記事でも書いた通りここしか選択肢がないような状況だったから。つまり全くの偶然であり、最初はこの地区については全く知りませんでした。
当初は風情のあるクロワルースの丘や活気のあるベルクール広場の近くに住めたら良かったのに…なんてよく思ったものです。
しかし住めば都というべきか、ある程度の期間住んでみてこの地区の住みやすさや面白い点も色々と見えてきて、最終的には「他の地区よりももしかしてかなり便利なのでは…?」と思うまでに至りました。
今回はそんなフレール・リュミエール通り周辺エリアの魅力を生活感たっぷりにご紹介します!ちょっとした観光地もあるので、リヨン土産購入がてら是非ぶらぶらしてみてください。
なおこの地区の正式名称は「モンプレジール(Monplaisir)」ですが、本記事では便宜上「リュミエール地区」と表記します。
リュミエール地区の特徴
周辺は静かな住宅街
リュミエール地区は落ち着いた住宅地。パリのような建物が多い旧市街と比べると集合住宅や低層の建物が目立つエリアです。
中心街から少し離れた場所ではありますが街行く人も比較的多く、周辺には結構人が住んでいそうな感じです。
何の変哲もないただの住宅地のような趣きですが、色々と面白い特徴もあります。
映画の父・リュミエール兄弟ゆかりの地
まずはリュミエール兄弟関係。リュミエール地区は映画の父とも称されるリュミエール兄弟のゆかりの地として知られています。
リュミエール兄弟は19世紀末に世界初の映画カメラ「シネマトグラフ」を開発し、1895年にパリで初めての商業映画上映を行いました。その革新的な発明は現在の映画産業の礎を築いたと言っても過言ではありません。
かつてリュミエール家が住んでいた豪邸を改装して作られた施設であるリュミエール博物館(Musée Lumière)では、その足跡を辿ることができます。
博物館内では、リュミエール兄弟が使用していたカメラや映写機、初期の映画フィルムなどが展示されており、映画の黎明期を体感することができます。また、彼らの発明がどのように世界中に影響を与えたかを学べる展示も充実しています。
さらに、博物館の敷地内には映画上映を行うシアターも併設されており、古典映画から現代の作品まで幅広いプログラムが楽しめます。このシアターは、映画愛好家にとって特別な場所であり、リヨン・リュミエール映画祭の会場としても使用されています。映画祭期間中この地区は特に活気があります。
お店のラインナップが生活にも観光にも便利
詳しくは次の項目以降にて説明しますが、リュミエール地区には観光客にも嬉しいショップが充実しています。
例えばパン屋やパティスリーでは地元リヨンの味を楽しむことができますし、生活にも観光にも役立つスーパーマーケットやドラッグストアも揃っており、滞在中に必要なものをすぐに手に入れることが可能。
さらに曜日によってはマルシェも開かれるので、フランスらしさを味わうことができます。
お土産ショッピング&美食の穴場
リヨン名物が買える有名店が大集合!
リュミエール地区では、リヨンの名物を購入できる店舗が数多く揃っています。
特にお土産紹介記事でも扱ったリヨン名物スイーツを取り扱うお店や、サラミやリヨン風ソーセージを扱う精肉店、地元のチーズ専門店は訪れる価値があります。
観光地にある店舗よりも混雑が少なく、ゆっくりと買い物をすることができます。
クッション型のお菓子クッサン・ド・リヨンを扱うヴォワザンから…。
リヨン土産のド定番!観光地では行列ができるほど有名なプラリュも、地元民向けのこちらのお店なら混雑は少な目。
フランス土産にぴったりの有名店も!
リュミエール地区にはフランス土産が購入できるお店も点在しています。
例えば紅茶の有名店であるダマン・フレール。
こちらもお土産に人気のパリの有名店パレ・デ・テ。
リヨン発のパティスリーも複数あるので、お土産の調達はもちろんケーキを買ってホテルなどで食べるのもおすすめ。
日本にも展開しているセバスチャン・ブイエはリヨン発。
最初は同じお店が近くにあるのかな?と思ったのですが、調べたら系列店みたい。こちらはより親しみやすいお菓子をラインナップしています。
ポール・ボキューズ市場に出店しているお店&ポール・ボキューズ系列のレストランも!
リヨンといえば美食の街として知られていますが、リュミエール地区でもその魅力を存分に味わうことができます。
リヨンの食の殿堂と言えばポール・ボキューズ市場ですが、そちらに出店している有名店がいくつもリュミエール地区に展開しており、中央市場まで行かなくても高品質な食材や料理を楽しむことができます。
また、ポール・ボキューズ系列のレストラン(Restaurant Marguerite – Bocuse)もあり、地元の食文化を堪能するのに最適です。
生活にも便利なエリア
生活サービスが一通り揃う便利な街
リュミエール地区は、観光だけでなく生活の利便性も兼ね備えています。銀行や郵便局、クリーニング店といった生活に必要なサービスが一通り揃っており、長期滞在者にとっても非常に便利です。
思いつく大抵のお店やサービスが「リュミエール支店」を持っている感じ。
また、薬局や医療機関も充実しているため、急な体調不良にも対応できます。特に、地域密着型のサービスが多いため、都市部と比較すると温かみのある対応を受けられる点も魅力です。
スーパーマーケットも複数出店!
リュミエール地区には、大型スーパーから小型の便利店まで複数のスーパーマーケットが出店していて、手に入る商品のラインナップが非常に豊富なのも魅力的です。
例えばカルフールやフランプリを始めとする全国チェーンの店舗は複数展開しています。
贅沢を言えばこれでモノプリがあれば尚良いのですが…。
- カルフール
- フランプリ
- カジノ
- Super U
主要スーパーマーケットについてはこちらの記事に書きましたが、複数の選択肢があるのは本当に便利です。
また全国チェーンのスーパーマーケットに加え地元の食材を扱う小規模なスーパーもあり、リヨンならではの特産品を手に入れることができます。より地元感のある食材を試したいなら迷わずコチラ!
- テル・リヨネーズ
- セリーズ・エ・ポティロン
ビオ(オーガニック)に特化したスーパーマーケットも複数展開!健康や環境に配慮する住民に人気です。筆者は買い物をしたことはありませんが、どれも結構賑わっている様子でした。
- ビオコープ
- ラ・ヴィ―・クレール
- ビオ・セ・ボン
冷凍食品専門スーパーマーケットのピカールもあります。
こちらで購入した商品は結構ブログ記事に活かしましたね…笑。
日曜日も営業のカフェが心強い!
フランスでは日曜日に営業している店舗が少ないことで知られていますが、リュミエール地区には日曜日も営業しているカフェがいくつかあります。これらのカフェは、地元住民だけでなく観光客にも人気で、ゆったりとした時間を過ごすのに最適です。
こちらのカフェではよく勉強やらブログ執筆やらをしていましたね。結構思い入れがあります。
日本でもお馴染みのポール。こちらは良く朝ごはんを食べに行っていました。
朝食セット2.80ユーロがお気に入り。店員さんによってはセットの存在を知らないようで、こちらから教えたり。
フランス名物のマルシェも楽しめる
リュミエール地区では、定期的に開催されるマルシェ(市場)も見逃せません。会場はリュミエール博物館に面する広場Place Ambroise Courtois。
比較的小規模ではありますが、地元民が集うマルシェでは、新鮮な野菜や果物、パン、チーズなどが並びます。観光客が少ない分、フランスの食文化を身近に感じられる場所です。
マルシェでは試食ができることも多く、自分好みの食材を見つける楽しみがあります。
アジア食品店も近くにある
リュミエール地区の周辺にはアジア食品を扱う店舗も少ないながらあり、よく使っていたのは中華系のMy Store。
フランスのローカル感もありつつ馴染みのある商品が手に入るのも嬉しいところです。
イベントでも外せないリュミエール地区
リヨンでは年間を通じて色々なイベントが開催されており、リュミエール地区はその会場になることも多いです。
リヨン・リュミエール映画祭
リュミエール地区で開催されるリヨン・リュミエール映画祭は、映画ファンにとって必見のイベントです。
この映画祭では、世界中のクラシック映画が上映されるだけでなく、映画制作に関わる著名人のトークイベントやワークショップも開催されます。映画祭の期間中は通りが装飾され、リュミエール博物館やその周辺が特別な雰囲気に包まれて多くの観光客で賑わいます。
光の祭典
リヨンの冬を彩る光の祭典(Fête des Lumières)も、リュミエール地区で楽しむことができます。この祭典では、街中が美しいイルミネーションで彩られ、幻想的な雰囲気を味わうことができます。
リュミエール地区では、歴史的な建物や広場がライトアップされ、訪れる人々を魅了します!
2023年版の光の祭典を記事にしていました。
リュミエール地区の位置とアクセス
最後にリュミエール地区の立地をご紹介します。
リュミエール地区はリヨン8区にある
リュミエール地区はリヨン中心部の東側にあります。行政区としては8区に該当。
アクセスも便利
リュミエール地区へはメトロD線(緑色)のSans Souci駅かMonplaisir-Lumière駅の利用が便利。
旧市街やベルクール広場といった主要観光地のあるエリアからは若干離れているものの、メトロD線はそれらのエリアをカバーしており、観光面でもアクセスは悪くありません。
まとめ
本記事では筆者が交換留学中に滞在していたリュミエール地区を紹介しました。
目を引くような観光スポットは少ないですが散策すると意外と楽しく、住んでみてもなかなか良い場所だったなというのが個人的な感想です。
以上です。
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