イスタンブールの移動はフェリーが最高!おすすめルート&楽しみ方を語りたい

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ボスポラス海峡を隔てて、ヨーロッパ側とアジア側に広がるイスタンブール。

マルマライやメトロビュスなど海峡を渡る手段は複数ありますが、今でもフェリーが一般的な交通手段として多くの人に利用されています。

筆者は今回アジア側のカドゥキョイに滞在。ヨーロッパ側との往復で毎日のようにフェリーを利用していました。

アジア側は落ち着いていて良い場所なんですが、観光という点ではどうしてもヨーロッパ側に軍配が上がりますね。

そしてその過程でフェリーの魅力にすっかり魅了されてしまったのです。笑

この記事ではそんな感じでフェリーを利用していた筆者がフェリーの使い方や魅力について主観たっぷりでご紹介します!

公共交通機関としての基本的な使い方やルートなどについてはこちらの記事をご覧ください。

目次

イスタンブールのフェリーのここが最高!

まずは筆者が感じたイスタンブールのフェリーのメリットからご紹介します。

海風を感じながら移動ができて爽やか

まずは何と言っても風情があること。海風に吹かれながら移動する機会なんて日常ではあまりないのではないでしょうか。冬場は寒いので屋内の席を推奨しますが、それでも景色はしっかり楽しめます!

またイスタンブールは海峡にまたがる都市であるだけあって、例えば乙女の塔やボスポラス海峡に面した様々な観光スポットは、陸からよりも海から眺めるほうが美しさや威厳がより感じられると思います。

乙女の塔がしっかり見えます。

ドルマバフチェ宮殿なんかは海峡に面しているので、むしろ海からの眺めの方が正面なのではと思えるほど。

ちょっと遠いですがドルマバフチェ宮殿が正面に見えます。高層ビルとのコントラストが面白い。

またイスタンブールの様々な風景を眺めることができるのも最高で、日中の青空に映えるイスタンブールは最高に綺麗ですし、夜間のライトアップされたモスクやガラタ塔を海から眺めるのも素敵です。

夜の新市街をフェリーから眺める。
昼間のガラタ塔ももちろん画になります。

座ったままで観光までできてしまうのは、イスタンブールのフェリーならではといえるのではないでしょうか。

また船内では軽食や飲み物を販売しており、独特の掛け声とともに客席にも売り子が回ってきます。

軽食はサンドイッチ類、飲み物はお茶やジュースが多いです。

値段も非常にお手頃なので、試してみるととても良い思い出になります。

なお売り子のタイミングを逃してしまっても船内のカフェに行けば飲み物などを購入できます。常設のカフェスペースではカレンダーやトートバッグのようなお土産にピッタリのオリジナルグッズも売られているので、一度覗いてみると面白いと思います!

グッズの数々。

そもそも公共交通機関として優秀

風情も素敵ですが、やはり忘れてはいけないのが公共交通機関としての利便性です。

まずは利用のしやすさですが、こちらは普通にイスタンブールカードが使えるのでメトロなどと同じ感覚で使えます。そして運行本数や運行時間帯もカラキョイ~カドゥキョイ間のような利用者の多い路線であれば問題なし。

そして時間帯によっては満員電車に揺られるようなメトロとは違い、フェリーならほぼ確実に座れます

船内の様子。かなり快適です。

山手線のように数分単位というわけにはいかないものの、船会社を選ばなければ日中は15分に1本程度、深夜でも30分に1本はあります。運賃も30トルコリラ(約150円)程度と非常にお手軽。

また利用にかかる時間ですが、フェリーの乗船時間も大体20分くらいなので結構速いです。

時間があったら、フラっと乗ってフラっと戻ってくるなんていうこともできます。

カドゥキョイでハマムを楽しんでからその足でカラキョイに移動し、名店のカラキョイギュルオールでバクラヴァを食べ、またカドゥキョイに戻ってくるということも全然可能です。

他の記事でサビハ・ギョクチェン国際空港から旧市街へのルートを紹介していますが、フェリーを使うと空港バスやマルマライを利用するよりも短い所要時間で旧市街までたどり着けるという結果に。

日本の感覚だと鉄道よりもフェリーを選ぶ人はあまりいないかもしれませんが、ここではフェリーの利用者が多いのも納得ですね。

なおイスタンブールのフェリーのうちボスポラス海峡を横断する公共交通機関としては大型連絡船乗り合い水上バスの2種類があります。所要時間や運行形態など細かい違いはありますが、旅行者として気にすべきなのは船のルートや船着き場の位置くらい。

シェヒル・ハットラル Şehir Hatları

大型連絡船(ワプル)を運行するのが赤い錨のマークと黄色が目印のシェヒル・ハットラル。

シェヒル・ハットラルの運行する船。

トゥルヨル Turyol

乗り合い水上バス(モトル)を運行するのが緑と青のカラーリングが目印のトゥルヨルです。

Turyolの運行する船。

付属施設も充実

フェリーの船着き場にはカフェや書店など素敵な施設があります。観光客も少ない穴場!

詳しくは後述。

おすすめルート2選

ここからは筆者の考えるおすすめのフェリールートを写真とともにご紹介!

あくまで移動手段として使っただけなので、観光メインのボスポラス海峡クルーズは入れていません。あしからず。

カドゥキョイ~カラキョイ~エミノニュ

まずはヨーロッパ側からアジア側に移動するときに最も有用と思われる路線(かつ筆者の思い入れ路線ナンバーワン)のカドゥキョイ~カラキョイ~エミノニュ線。

この路線はシェヒル・ハットラルとトゥルヨルの両方が利用できます。

この路線はボスポラス海峡を横断するので、かなりの数の観光スポットをボスポラス海峡から眺めることができます。

まずはアジア側の名所から!有名な乙女の塔Kız Kulesiの他、チャムルジャの丘の上にある電波塔チャムルジャ・タワーÇamlıca Kulesi、エルドアン・モスクの異名を持つチャムルジャ・モスクÇamlıca Camiiといった名所を眺めることができます。

前方に赤く光るのがチャムルジャ・タワー。その左にチャムルジャ・モスクが見えます。左側に見切れているのが7月15日殉教者の橋。

そしてヨーロッパ側。

新市街で目を引くのがドルマバフチェ宮殿ガラタ塔。夜になるとガラタ塔は頂上からビームを発するのでとても綺麗。船上からなら客引きや詐欺師を気にせずゆったり眺めることができます。

ちなみにカラキョイに発着するトゥルヨルに乗るとガラタ橋の下をくぐります。

橋げたが割と低いので、くぐるときはスリルがあります。

旧市街側だとまず目に入るのがイェニ・ジャーミィYeni Cami。夜はライトアップされて非常にきれいです。丘の上のスレイマニエ・モスクもしっかり見えます。

ちょっと天気は悪いですが、観光スポットはバッチリ見えます。
夕闇が迫るイスタンブールは幻想的。
観光スポット揃い踏みの夜景。

ボスポラス海峡の入り口ではトプカプ宮殿も見えます。

トプカプ宮殿を海から見るのは何だか新鮮。

夕日に照らされてシルエット状態のイスタンブール旧市街。左がスルタンアフメト・モスク、中心にあるのがおそらくアヤソフィア

非常に絵になる風景。

こんな風景が毎日見られるなんて、イスタンブールの人々がちょっと羨ましくなっちゃいます。

金角湾ライン Haliç Hattı

こちらはシェヒル・ハットラルが運行する路線で、金角湾の主要な船着き場とアジア側ユスキュダルを結びます。

金角湾の割と奥までジグザグと進んでいくので、観光地とは一味違うイスタンブールの風景を眺めたい方やアジア側と金角湾沿いの街を手軽に往復したい方におすすめの路線です。全区間乗ると大体1時間。

ルートの概観。

立ち寄る船着き場は以下のとおり。カッコ内はそこで乗換可能な公共交通機関です。

金角湾ラインの経由地
  • Eyüp(T5/TF2)
  • Sütlüce
  • Ayvansaray(T5)
  • Hasköy
  • Fener(T5)
  • Kasımpaşa
  • Eminönü(T5/バスターミナル/フェリー/T1)
  • Üsküdar(M5/マルマライ)

筆者の場合、たまたま終点であるエユップEyüpを訪問しており、さらにたまたま便があったという状況でした。アジア側に直接戻れるということで飛び乗りましたが、結果として素敵な体験になりました。

金角湾ラインの船内。
夕景が非常に美しいです。
チャイもいただきました。20トルコリラ(約100円)と格安。
スレイマニエモスクがしっかり見えます。

金角湾ラインの沿線には、宗教施設ありおしゃれカフェありの変化に富んだ穴場スポットがたくさんあります!その一部をちょっとだけご紹介。

金角湾ライン沿いの観光スポットの紹介記事を書きました!

エユップ Eyüp

アイユーブのトルコ語なまりであるエユップは、イスラム教の預言者ムハンマドの友人であったアイユーブの墓がこの地で見つかったことからイスラム教徒の重要な巡礼地になっています。オスマン帝国時代は代々ここで戴冠式が行われていたという意味でも非常に重要な場所で、周辺には霊廟やご利益を受けたい人のお墓もいっぱい。

イスラム教徒向けの土産屋が軒を連ねる通りもあり、日本でいう門前町のような雰囲気になっています。

15世紀創建のエユップ・スルタン・モスクは今でも信仰の中心地。

近くの丘の上にはピエールロティのチャイハーネがあり、ロープウェイか徒歩で上れます。

金角湾の遠くまで見渡すことができるピエールロティのチャイハーネ。カフェやレストランもあります。

バラット Balat

カラフルな家が立ち並び、最近はインスタ映えスポットとして人気のバラット。おしゃれなカフェも続々オープンしており、散策する人々が絶えません。

もともとはオスマン帝国統治下のユダヤ人居住区としての歴史を持つ地区で、今でもシナゴーグがあったりヘブライ文字が見られたりとユニークな雰囲気の場所です。

オシャレな街並みが魅力的なバラット。

筆者が訪問したBalat Çavuş Hamamıも近くにあるので、観光ついでにひと風呂浴びてもいいかも?

フェネル Fener

打って変わってお隣のフェネル地区はギリシャ人居住区だった場所。この地区には正教会で筆頭格を有するコンスタンティノープル総主教庁The Ecumenical Patriarchateがあり、こちらも信仰の中心です。

厳粛な雰囲気のコンスタンティノープル総主教庁内部。

坂を上っていくと建築が特徴的なギリシャ正教会Virgin Mary Greek Orthodox Churchやオスマン帝国最盛期のスルタン・スレイマン1世が父親のセリム1世のために建立したヤヴズ・セリム・モスクYavuz Sultan Selim Camiiのような重要な宗教的建造物もあるので、合わせて回ってみると面白いかもしれません。

付属の施設もオシャレで快適!

船着き場の上には図書館&ブックカフェ!

海を見ながらチャイ(10トルコリラ)を楽しめます。

フェリーの乗船体験ももちろん素晴らしいものですが、船着き場も素敵なんです!

というか、船着き場に行ってフェリーに乗るだけなんてもったいないレベル。

もちろん場所にもよりますが、まず建築がオシャレ。しかも中には図書館や書店、カフェといった施設が入っており、乗船前の時間つぶしもできますが、むしろ船着き場を目的地にして行っても良いくらいの充実ぶり。

カドゥキョイの青いタイルがトルコっぽい船着き場。2階にはカフェが入っています。

実際絶景を眺めながら勉強や作業をする人がたくさんいました。観光客も少ないのでゆっくりできる素敵な環境です。

カドゥキョイ(モダ)の船着き場。こちらの建物は1階がカフェ、2階が図書館になっています。

カフェの価格設定もお手頃なので、歩き疲れたら(イスタンブールって坂が多いんですよね…)観光地の高いカフェではなく、あえて船着き場に行くというのもアリです。

船着き場のカフェは利用客向けのトイレがないことが多いので、そこだけ注意!

価格はお手頃&エアコンその他設備も充実

イスタンブールには海が眺められるカフェやレストランがいっぱい。そして当然のように非常に高額です。でも船着き場のカフェなら普通のお値段で美味しいコーヒーやスイーツが楽しめます。

オープンカフェが多いイスタンブールにおいてエアコンが効いているのも嬉しいところ(特に夏場)。

カラキョイの船着き場にて。フードメニューはスタバっぽい感じで取っつきやすいです。

夜も営業しているので、海を眺めながら夕涼みするのも素敵です。

カドゥキョイの船着き場で夜カフェ。レモネードも美味しかったです。

そして船着き場なので視界を遮るものがありません。

カラキョイの船着き場。この景色が格安で楽しめるなんて最高です。

さらに嬉しいのがwifiや電源も備え付けられていること。勉強や作業にももってこいです。観光客も少ないので、落ち着いて集中できる環境です。

まとめ

本記事ではイスタンブールのフェリーについて、筆者が個人的に良いと思ったことをまとめました。

本記事が少しでも参考になりましたら嬉しいです。

以上です。

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