シンガポールは退屈?旅行先としておすすめできるポイント7つとおすすめしないポイント7つ

当ページのリンクには広告が含まれています。

コロナ禍による規制が緩和され、ますます日本からの観光客が増加すると思われるシンガポール。気軽に訪問できる外国として人気なので、夏休みや週末弾丸旅行にももってこいです!

そんな人気のシンガポールですが、一方で「飽きる」「つまらない」という意見も…。

この記事では、シンガポールが候補に上がっているけれど実際どうなの?と思っている方向けに、元シンガポール駐在員である筆者が観光地として良いと思う点とちょっと微妙…と思う点をお伝えします。

旅行先の選定の際に参考にしていただけると嬉しいです。

旅行ではなく駐在や移住でシンガポールに住む場合はこちらの記事もぜひご参考に!

目次

おすすめポイント7つ

まずはおすすめできるポイントからみてみましょう!

治安が良い

シドニーに本拠地を置く機関Institute for Economics and Peace作成の世界平和指数2023によると、シンガポールは世界6位にランクインしています。

これは日本よりも上(日本は9位)なので、つまり日本よりも治安が良いということです。実際筆者の駐在中も重大事件はほぼ聞きませんでした。

初めての海外でも安心して旅行ができますね!

ただしスリや置き引きといった軽犯罪パスポート絡みの詐欺には要注意です。

なお該当のレポートはこちらから参照可能です(英語)。興味があればどうぞ。

とにかく清潔

シンガポールでは、様々な厳しいルールを設けて清潔を保っています。例えば以下のような感じ。

シンガポールを清潔に保つためのルール
  • ごみのポイ捨ては罰金。
  • トイレを流さないと罰金。
  • 公共交通機関では飲食禁止。
  • ホーカーセンターでは食べ終わったトレイを戻さないと罰金。
  • ホーカーセンターのお店は清潔度に応じてランク付け。

海外は日本よりも清潔面で劣るところが多いので、清潔好きの日本人には嬉しいですね。

シンガポールの厳しいルールについてはこちら。

食事のバラエティーが豊富かつ美味しい

シンガポールにはチキンライスバクテーチリクラブといった美味しい名物料理がたくさん!

映画「クレイジー・リッチ!」のようにたっぷりお金をかけて豪華料理を楽しむこともできますし、ホーカーセンターやフードコートで名物料理をリーズナブルに楽しむこともできます。

おすすめのお店まとめ記事はこちら!

また、もしシンガポール料理が口に合わなくても大丈夫。外国人住民の多いコスモポリタンなシンガポールでは、本格的な世界各国料理も味わえます。

しかも和食は日本と同じ味が多い。なんちゃって日本食が溢れる海外において、これはかなり貴重です。

チャンギ空港のとんかつマ・メゾンにて。どうみても日本に居るとしか思えない光景です。

移動が便利

シンガポールではMRT(地下鉄)バスといった公共交通機関が発達。運行時間も東京とほぼ同じなので、東京と同じ感覚で移動が可能です。

むしろクレジットカードやデビットカードが利用できる点で日本よりも便利!

2階建てバスは観光にもおすすめです。

また深夜早朝の移動や大きな荷物を持っているときも、配車アプリを使えば簡単にタクシーが呼べて大変便利。料金も日本より圧倒的に安く、海外にありがちな、料金交渉で手間取ったりぼったくられたり…といった心配もありません。

スマホに入れておくと現地で便利な交通系アプリについては、こちらの記事でご紹介しています。

観光産業が発達している

シンガポールは1965年にマレーシアから独立した新しい国。国全体がシティリゾートといった趣きで、外国人観光客を惹きつけるための人工的でド派手な観光スポットを多く有しています。

シンガポールの主な観光名所
  • マリーナベイ・サンズ
  • ガーデンズ・バイ・ザ・ベイ
  • ジュエル(チャンギ空港)
  • ボタニック・ガーデン
  • ジュロン・バードパーク
  • ナイトサファリ
  • リゾートワールド・セントーサ

これらは良く管理されているので、冷房完備だったり清潔なトイレが近くにあったりと観光客に優しいつくりになっています。

ガーデンズ・バイ・ザ・ベイ。近くにトイレや飲食店があり、観光地としてしっかり整備されています。

景観のコントラストが面白い

シンガポールは実は様々な景観を楽しめる国です。

マリーナベイ・サンズやガーデンズ・バイ・ザ・ベイにみられるような奇抜なデザインの建物が立ち並ぶ風景はもちろん有名ですが…。

マリーナベイ・サンズとマーライオン。

カラフルなプラナカン様式のショップハウスが立ち並ぶ風景があったり、

ラベンダー地区のカラフルなプラナカン・ショップハウス。

郊外には国民の大半が住む公営住宅(HDB)が立ち並ぶエリアがあったり、

高層住宅が立ち並ぶ風景。

雄大な自然が楽しめる自然保護区もあります。

ブキ・ティマ自然保護区内の採掘場(Singapore Quarry)。

滞在期間が短いとどうしても中心部のみ集中的に回る旅程になってしまいがちですが、郊外に出てみるとイメージが変わると思います!

日本の商品や日本人向けのサービスが豊富

シンガポールには日本人駐在員も多く、かつて「東京24区」と言われたほど日系のお店が多い場所として知られています。近年はシンガポールの一人当たりGDPの上昇や日本食・日本旅行ブームが手伝って、さらに日系レストランや日本雑貨店が増加しています。

特に「ドンドンドンキ(Don Don Donki)」(ディスカウント店ドン・キホーテの海外ブランド)の進出後は日本からの輸入品に価格破壊が起きており、(海外にしては)安価に日本の物を入手することが可能。

食べ物から日用雑貨に至るまで「一般的なものであれば揃わないものはないのでは?」と思えるほど、日本のものが浸透しています。

さらに緊急時には複数あるジャパニーズクリニックを利用できるので、英語に自信がなくても安心です。

ドンドンドンキでは日本から輸入した商品が大量に売られています。店内ポップもどこかで見たような感じ。

おすすめしないポイント7つ

続いては「これはちょっと…」と思う点です。一部対策もご紹介しているので、参考にしていただけるとマイナス面がカバーできるかも…。

ひたすら暑い(場所によっては寒い)

シンガポールは年間通じて30度程度。昼間の日差しはかなり強く、外にいるとすぐに汗だくになってしまいます。夜には多少気温が下がりますが、それでも涼しいといえるレベルかどうかは疑問です。

暑さが苦手な人や汗をかきたくない人にはちょっと厳しい環境かもしれません。

一方で屋内は冷房がガンガンに効いているので、長時間室内に居る場合は寒さ対策も必要です。

暑い場所と寒い場所を行ったり来たりすることになるので、体調管理に注意。

暑さ対策・寒さ対策

行動し続ける日程だとかなり体力を消耗します。あまり予定を詰め込まず、休憩時間を設けるのが重要です。ガーデンズ・バイ・ザ・ベイのような屋外の観光スポットは夕方~夜間に訪問するのがおすすめ。

またショッピングモール等に長時間滞在する予定があるなら、羽織ものを持参すると寒さを回避できます。

歴史スポットは弱い

新しい施設が多く観光産業が発達している一方で、シンガポール独自の歴史スポットは非常に弱く、マレーシアの歴史第二次世界大戦関連の史跡がその大半を占めます。

代表的な歴史スポット(+歴史が学べるスポット)は以下のとおり。

  • シンガポール国立博物館(National Museum of Singapore)
  • 旧フォード工場(Former Ford Factory)
  • シンガポール発見館(Singapore Discovery Centre)
  • マレー・ヘリテージ・センター(Malay Heritage Centre)
  • インディアン・ヘリテージ・センター(Indian Heritage Centre)

まずはシンガポール国立博物館(National Museum of Singapore)。さすがは国立といったところか、シンガポールの歴史が俯瞰できる博物館です。ただしシンガポール共和国の歴史というよりはマレーシアの一部としてのシンガポールの歴史が大半を占めます。

またシンガポール国立博物館以外だと、旧フォード工場(Former Ford Factory)シンガポール発見館(Singapore Discovery Centre)といった施設もシンガポールの歴史を学ぶのに大変良い施設です。ただし日本統治時代の悲惨な状況をフィーチャーした内容が多く、ちょっと暗い気分になるかもしれません。

その他人種・民族の歴史を学ぶ場所として、マレー・ヘリテージ・センター(Malay Heritage Centre)インディアン・ヘリテージ・センター(Indian Heritage Centre)もおすすめ。ただし発祥がシンガポールではなく、彼らはあくまで移民(もしくは元マレーシア国民)。内容はちょっと薄かったり、シンガポールとはあまり関係なかったり…。

ちなみに国民の大半を占める中華系移民に関する施設がチャイナタウンにありますが、こちらは長期閉鎖中。

アート系スポット・イベントは弱い

シンガポールは、激しい競争社会だからか、もしくは報道や表現に規制があるからか、アートがあまり活発ではありません。

例えばナショナル・ギャラリー・シンガポール(National Gallery Singapore)には多くのアート作品がありますが、近現代の政治的なメッセージを含むものが目立ちます。アーティストもシンガポール以外のASEAN諸国出身の方が多い印象。

日本やヨーロッパのように大量の作品で美術史を辿れるような構成にはなりづらいので、アートが好きな方にとっては物足りないかも。タイやカンボジアにみられるような栄華を誇った王朝の遺跡もシンガポールには存在しません。

またその他のアートスポットは常設でないものが多く、積極的に情報を取らないと見つかりません。

音楽パフォーマンスもマーライオン近くのドリアンのような屋根のエスプラネードシアターズ・オン・ザ・ベイ(Theatres on the Bay)で毎日のように開催されていて無料で観覧できますが、イマイチ地味。

公式サイトはこちらかどうぞ。

知ってさえいれば色々とあるのですが…。

コンサートやライブも開催はされるものの、チケットの数が限られており常に争奪戦状態。観光客が気軽に観覧できるようなものは正直かなり少ないです。

無国籍風で海外感が薄い。むしろ日本っぽいかも…

おすすめポイントとして挙げた内容が、そのままおすすめしない点にも転じます。

コスモポリタンなシンガポールは何でも手に入って大変便利な一方、独自のものが少なくカルチャーショック度は総じて低め。

旅好きな人が海外に求める「異国感」は他国と比較するとかなり薄いです。街には日系のお店や日本の物が溢れているので、むしろ日本に近い…。

日本感が特に強いのは、日系のお店が多いタンジョン・パガー(Tanjong Pagar)やオーチャードのカッページ・プラザ(Cuppage Plaza)。日本人が多く、常に日本語が飛び交っています。

一年中真夏のような気候が続く東京といった感じです。

素敵な街並みですが、この通りのお店はほぼ全て日系居酒屋か韓国料理店です。
濃厚な異国感が味わえるエスニックエリア

アラブストリートリトルインディアチャイナタウンといったエリアは、それぞれの規模は大きくはないものの、それぞれの文化に応じた文物や施設が揃っており、異国感が味わえます。

社会ルールのベースがシンガポールなので、本場に行くよりも安全・安心に楽しむことができます。

比較的安全にカルチャーショックが味わえる場所としてはリトルインディアがおすすめです。

宿泊費が高い

シンガポールは宿泊費が高いです。エコノミーホテルでも2万円近くします。

以前から高かったシンガポールの宿泊費ですが、最近はコロナ禍が明け、民間賃貸の賃料も大幅に値上げされて宿泊費も上昇傾向。さらにそこに円安が加わって日本人にとっては更に厳しい状況に。

部屋単位で計算するので、複数人で宿泊すればマシになるかもしれません。

ちなみに宿泊費の場合は、宿泊料に8%のGST(いわゆる消費税)10%のサービス料がかかります…。

しかも料金にクオリティーが追い付いているとは限らないので、コスパを重視する人には厳しいと思います。

なお宿泊需要はあるので新しいタイプのエコノミーホテルやカプセルホテルも増えていますが、全ての方(特に初シンガポールの方)におすすめできる代物ではありません…。

たっぷりとお金が掛けられるのであれば素敵な時間が確約されますが…。予算と価値観によりますね。

嗜好品が高い

お酒・たばこはシンガポール政府が高い関税を課していることから、日本と比較するとかなり高額(お酒の場合はアルコール度数が高いとそれだけ金額も高くなります)。

日本と比較して、お酒は1.5倍以上、たばこは2倍以上すると考えて差し支えありません。

また公共の場所での飲酒や酒類の販売は22:30から翌7:00まで禁止。喫煙可能エリアも厳格に決まっており、その場所以外では喫煙できません。

それらのルールを破ってしまうと、シンガポールらしい高額な罰金を支払うことになります。

ちょっと高いですが、本場でシンガポールスリングを楽しむのは貴重な経験になります。

なお、お酒であれば夕方のハッピーアワーを狙うことで多少の節約が可能です。

ただタバコ代の節約は本数を減らすくらいしか思いつかないです(なお日本で販売されているタバコはシンガポールに持ち込めません)。

お土産がちょっと微妙かも

シンガポールにはコレ!というお土産がありません。シンガポールの観光地としての印象が薄い、と言い換えてもいいかもしれないですね。

お土産品はもちろん販売されていますし、TWGの紅茶ブンガワンソロのプロウンクッキーのような定番のお土産もありますが、その他は正直どこかで見たことのあるようなものがほとんど。マーライオンモチーフのものでもない限り、まずどこのお土産か説明することになるでしょう。

そもそもシンガポールの日常的に使用する物品(飲料水も含めて)がマレーシアやオーストラリアといった近隣諸国の輸入物ばかりなので、これは仕方ないのかもしれません…。

シンガポールの特徴的なデザインを活かしたお土産もありますが、自分のテイストに合う商品を見つけるのは意外と難しいです。あらかじめお店の目星をつけておかないと無難なお土産を買うしかなくなってしまうかもしれません。

日本未上陸のお店でお土産を調達するのも素敵です。写真はオーチャードのバシャコーヒー。

お土産の購入におすすめのお店についてはこちらの記事で紹介しています。

まとめ

この記事では、観光地としてのシンガポールの評価についてお伝えしました。

おすすめするポイントとおすすめしないポイントを改めてまとめると、おすすめできるポイントは以下のとおり。

  1. 治安が良い
  2. とにかく清潔
  3. 食事のバラエティーが豊富かつ美味しい
  4. 移動が便利
  5. 観光産業が発達している
  6. 景観のコントラストが面白い
  7. 和食・日本の物品・日本人向けサービスにアクセスしやすい

おすすめしないポイントは以下のとおりです。

  1. ひたすら暑い・寒い
  2. 歴史スポットは弱い
  3. アート系スポット・イベントは弱い
  4. 無国籍風で海外感が薄い。むしろ日本っぽい
  5. 宿泊費が高い
  6. 嗜好品が高い
  7. お土産がちょっと微妙かも

これらの点を踏まえ、個人的にはシンガポール旅行をおすすめできる方は以下のような方です。

  • 海外旅行が初めて、もしくは慣れていない
  • やりたいことが明確に決まっており、短時間で全てをこなしたい
  • やりたいことは明確ではないが、ある程度滞在時間が取れる

こちらの記事では、もしシンガポールに行くなら日本で購入して行った方がよいと思われるグッズをご紹介しています。もしシンガポールに行かれる際はぜひご参考に。

以上です。参考にしていただけると嬉しいです。

この記事が気に入ったら
フォローしてね!

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

コメント

コメントする

CAPTCHA


このサイトは reCAPTCHA によって保護されており、Google のプライバシーポリシー および 利用規約 に適用されます。

reCaptcha の認証期間が終了しました。ページを再読み込みしてください。

目次