【DELFB2保有者が考える】フランス語圏への留学で感じた、フランス語を学ぶメリット5選

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フランス語はファッションや芸術の分野でよく見る言語。華やか・美しいといったイメージを持っている方も多いかもしれません。

しかし、フランス語はただのオシャレ言語ではありません!国際機関で必要だったり今後人口増によるニーズ拡大が見込まれていたりと、学習することで人生の幅が広がるようなメリットもたくさんあります。

筆者はフランス語圏であるスイス・ジュネーブでの留学生活を通じて、フランス語の有用性を再認識しました!

本記事では、フランス語学習がもたらす様々なメリットに焦点を当て、その魅力を紐解いていきます。

目次

フランス語ができると色々と強い!

文学・哲学・芸術の理解に役立つ

フランス語は文学、哲学、芸術の分野で輝く言語。有名な文学作品や哲学の名著、美術や音楽に触れることで、フランス文化はもちろん、他の文化に対する理解も深まります。

例えば、アルベール・カミュの『異邦人』やマルセル・プルーストの『失われた時を求めて』などは日本でも広く名を知られていますね。

そのような小説を原語であるフランス語で読むことで、彼らの独特な文学的スタイルを直に体験できますし、原著を読むほどでなくてもフランス語を知識として持っておくことは背景にある思想の理解に役立ちます。

また、哲学的名言や芸術作品に触れることで、言語背後の深い文化や歴史を垣間見ることができます。翻訳されるとどうしてもニュアンスが多少抜け落ちてしまうので、是非原語で味わいたいものです。

「星の王子様」を初めてフランス語で読んだときの感動は今でも覚えています。日本語訳は便利ですが、原著を自分なりに解釈するのも楽しいものです。

論理力が鍛えられる

フランス語はその美しさの一方で、相手を屈服させるロジックにも長けた政治的な言語でもあります。

フランスはもとより政治談議が大好きなお国柄なので、順序だてて論理的に語るフォーマットが完成されており、ライティングでもフランス語は論述の型が非常に厳格です。

フランス語の運用能力を測る試験であるDELF/DALFでもこの点は重要。言語能力の試験ですが、一定の点数を獲得するためには政治や社会課題のような硬質なトピックをフランス人と同じように論述する能力が求められます。そのため、試験対策がそのまま論理力を鍛えることに繋がるというわけです。

英語にも論述の型はありますが、フランス語の論述方法は英語よりもはるかに形式ばっています。

さらに議論やディベートの場でフランス語を実際に使用することで、自分の意見を論理的かつ効果的に伝えるスキルが向上します。

就職に役立つ

グローバル化が進む現代社会では、異なる言語を操ることは大きなアセットです。

フランス語は国際機関や企業で重宝され、ビジネスの幅を広げることができます。例えば、国際連合(UN)や国際連合教育科学文化機関(UNESCO)などは、フランス語が公用語として使われています。フランス語スキルはこうした機関でのキャリア構築に有利です。

国連でポジションを得るために英語の次に身につけるべき言語の筆頭に挙げられることが多いのがフランス語です。(次点がスペイン語)

同時に、フランス企業や外交関連の職種でもフランス語は重要なコミュニケーション手段となります。

国連ジュネーブ事務局の本庁舎の表示は英語(UNITED NATION)とフランス語(NATIONS UNIES)併記です。

フランス語圏への旅行に役立つ

フランス語を話せることは、フランスだけでなく、カナダ、スイス、アフリカなどフランス語圏の多様な地域での旅行をより豊かなものにします。

地元の人々とコミュニケーションを図り、現地の文化や伝統をより深く理解することができます。

例えば、モロッコやセネガルでの旅行で、現地の人との交流を通じて言語だけでなく文化の共有が深まり、観光以上の体験ができるでしょう。

フランス語が全く分からないと色々な意味で難易度が上がるパリ。

英語学習との相乗効果が見込める

フランス語はラテン系言語であり、英語とも密接な関係があります。両言語の類似性を理解することで、英語の文法や語彙も効果的に学ぶことができます。言語学習のスキルが相互に補完し合い、言語の理解がより深まります。

歴史的には、ノルマン・コンクエストによりイギリスでフランス語が使われ、これが英語に影響を与えました。そのため、フランス語学習は英語の語源や文化的背景を理解する手助けになります。

例えば、シェイクスピアの作品にはフランス語由来の言葉が多く見られ、これを理解することで文学の奥深さに迫ることができます。

RSVP(出欠回答をお願いします)のように、英語圏のビジネスシーンで常用されるフランス語由来の表現もあります。
常にフランス語と全く同じ意味とは限りませんが、フランス語の知識があれば意味が推測できて便利。

フランス語を学ぶなら

目標は絶対に必要

人にもよりますが、外国語の習得には長い時間がかかります。

挫折を防ぐためには、具体的な使用イメージ(留学?旅行?)や到達レベルの目標(日常会話レベル?本が読めるくらい?)をイメージしておくことが非常に重要です。(筆者は当初「何となく憧れで」フランス語を始めたので、ある程度のレベルに達するまでかなり遠回りしました…。)

筆者の学習遍歴はこちらの記事にまとめました。興味があればどうぞ。

せっかくなら検定試験にチャレンジしてみては

もし留学や就職にフランス語を使う目的であれば、客観的な判断指標があると語学力の証明に役立ちます。

フランス語の運用能力を測ることができる検定試験はいくつか種類があるので、目的に応じて選択を。メジャーな試験の用途と目的に応じた必要をざっくりとまとめると以下のとおりです。

検定の種類主な用途と必要なレベル
仏検通訳案内士の外国語筆記試験(フランス語)免除【1級】
大学等の入試や単位認定【必要なレベルは個別の規定による】
DELF/DALF大学・大学院留学【必要なレベルは教育機関によるが、概ねDELFB2以上】
TCF長期滞在許可
TEFカナダ移民
要求水準は用途によってかなり異なるので、必ずご自身でもご確認ください!

フランス語の検定試験についてはこちらの記事にまとめています。

レベルチェック目的で気軽に試験を受けてみるのも全然ありだと思います!

アプリを利用すればちょっとしたスキマ時間でもフランス語が学習できます!筆者が実際に利用して見つけた役立つアプリについてはこちらの記事で。

可能な限りフランス語で勉強&フランスについて勉強したほうがよい

初歩の初歩は日本語でも問題ないとは思いますが、筆者的には他の言語を介さずにフランス語で勉強するのが良いと考えています。

理由は以下のとおり。

  • フランス語には日本語にない活用や性別といった概念があるので、訳さない方が自然に頭に入る。
  • フランス語で考えて発話するクセをつけないと、会話についていけない(フランス人は待ってくれません。フランス語圏スイス人はこの点非常に優しい)。

また、資格試験を見据えているのであればフランス自体のこと(歴史・宗教・政治など)についても学習するのが必須です。

C1レベルの試験になると現代のフランス(政治や社会問題など)に関する知識が多少ないと厳しいトピックも出題されます。

筆者がシンガポールで頑張ってフランス語を学んだ記録はこちらの記事にまとめています。

特に後悔しているわけでもなく非常に貴重な体験だったという認識ですが、同時に外国語を使って外国語を勉強するのがいかに遠回りか、というモデルになると思います…

まとめ

本記事ではフランス語を学習するメリットについて5点ご紹介しました。

フランス語を習得すると、趣味の世界が広がるだけでなく、キャリアにもプラスの効果をもたらしてくれます。

日本人にとっては決して習得が簡単な言語ではありませんが、望むキャリアがその延長線上にあるのであれば頑張る価値があると思います。

以上です。

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