イスタンブールと言えば、世界中から旅行者が集まる一大観光地!
数日のみの滞在であれば旧市街のスルタンアフメト地区など観光スポットに近い場所に泊まるのが便利ですが、今回数週間単位で滞在するにあたって、オシャレなお店とローカル感の両方が味わえると評判のアジア側カドゥキョイKadıköyを選んでみました。
観光に行くときはヨーロッパ側に船で「通勤」する日々を過ごしました。
結果として大変満足できる滞在になったので、この記事ではカドゥキョイのおすすめ理由やデメリットをご紹介します!滞在先の参考になれば幸いです。
記事を書いている途中にもカドゥキョイホームシックになりそうです。
カドゥキョイってどんな街?
カドゥキョイはアジア側の歴史ある街
カドゥキョイは観光スポットの多いヨーロッパ側とはボスポラス海峡を隔てて反対にあるアジア側にあります。
「カドゥキョイ」と言われるエリアは地図上ではかなり広いですが、本記事ではメトロ4号線や船着き場の近くのエリアを「カドゥキョイ」と呼んで話を進めていきます。
カドゥキョイのその歴史は非常に古く、451年にはここで現在までキリスト教に多大な影響を与えることとなる「カルケドン公会議」が開かれています(カドゥキョイの当時の名称がカルケドンでした)。
キリストに神性と人性の両方があること(両性説)を確認した歴史上の重要事項として日本の学校では必ず習う「カルケドン公会議」ですが、現在その場所がオシャレな繁華街になっているのはちょっと面白いですね。
イスタンブールには歴史のある街がたくさんありますが、ビザンツ帝国やオスマン帝国より前にこのような歴史的な大イベントがあった街はあまりありません。
旧市街・新市街へのアクセスも簡単
公共交通機関の利用方法の詳細についてはこちらの記事に譲りますが、カドゥキョイからヨーロッパ側に行くのは非常に簡単。スタート地点にもよりますが、片道30分もあれば十分にアクセスが可能です。
交通手段 | 説明 |
---|---|
マルマライ | メトロ4号線Kadıköy駅からマルマライAyrılık Çeşmesi駅までは一駅。そこからボスポラス海峡を横断すれば30分もあれば旧市街にアクセス可能。 場所によってはマルマライSöğütlüçeşme駅から直接マルマライに乗車できる。 |
フェリー | Kadıköyの船着き場からヨーロッパ側に渡る便が非常に充実。ピークタイムなら15分おきくらいに便が出る。 |
メトロビュス | マルマライSöğütlüçeşme駅からはメトロビュスも利用可能。始発なのでほぼ必ず座れます。 |
カドゥキョイの各エリアを解説!
ここで筆者の独断と偏見に基づきカドゥキョイの各エリアをざっくりご紹介。
全体的に飲食店が多く、東と南にかけて閑静な住宅街が広がっています。一部骨とう品が多い通りがあったり、オシャレなカフェが集まっている通りがあったりして歩いていて楽しいエリアです。
各項目の説明は以下のとおりです。
項目名 | 説明 |
---|---|
チェーン店が多い | マクドナルドやケンタッキーの他、トルコ国内のチェーン店が集まるエリア。 |
衣料品 | 服や靴といった服飾品を扱う市場のようなお店が多いエリア。 |
伝統カフェ・居酒屋 | 長い歴史を持つトルココーヒー&チャイのお店とトルコ風居酒屋が軒を連ねるエリア。 |
個人経営オシャレカフェ | こだわりのコーヒーを出す個人経営のカフェが多いエリア。デジタルノマドが多い。 |
海が見えるオシャレカフェ | 海を眺めながらお茶できる個人経営のカフェとチェーン系カフェが混在するエリア。高級住宅街が近く余裕のありそうな人が多いのも特徴。 |
食堂・カフェ・バーが多い | ロカンタを始めとする各種飲食店、カフェ、バー、クラブ、パン屋などの商店がひしめくエリア。お土産屋さんも散見される。 |
骨とう品通り | アンティークを扱うお店が多いエリア。アンティーク屋兼カフェのオシャレなお店も。 |
住宅街 | 居住エリア。Airbnbの物件もチラホラあります。 |
カドゥキョイ滞在のここがおすすめ!
ここからはカドゥキョイに滞在して良かった!と思った点をご紹介します。
美味しくてリーズナブルなお店が多い
何と言ってもコレ!地元民相手の飲食店が多いのであまり外れがありません。そのうえお値段も良心的。
筆者の主観ではありますが、カドゥキョイは食べるものが全部美味しいという奇跡の場所でした。
トルコの名物料理を気軽に試せるロカンタから、スープやピラウなどの専門店など、バリエーションも非常に多いです。ガラタ橋周辺で食べたら高額(ぼったくり)になりそうな魚料理もここから明朗会計!
メイハーネ(トルコ風居酒屋)でちょっと高い魚のスープに躊躇していたらハーフサイズを試させてくれました!気取らないサービスも素敵。
一度カドゥキョイの飲食店を経験してしまうと、ヨーロッパ側の観光地で食事をする気が失せるレベルです。
食事してからヨーロッパ側に渡るか、食事時間前にカドゥキョイに戻ってくるかのどちらかの行動パターンになりがち。
オシャレなカフェが多い
カドゥキョイは若者に人気の街でもあるので、カフェやバーも非常に充実しています。
ただ「カフェ」と検索するだけでこんなにたくさん。選択肢が豊富なのは良いのですが、豊富過ぎて悩むレベル。しかも大抵のカフェはwifiと電源を備えていて、作業や勉強にも最高の環境です。
これだけ多いとなんだか微妙なところも多そうですが、流行に敏感な若者が集まる街というだけあり素敵なところばかり!個人経営のお店からトルコ国内に展開するチェーン店も入り乱れており、全て回ると一か月以上はかかりそうです。
お酒好きな方はもちろん、お酒はちょっと…という方にもコーヒーやソフトドリンク、スイーツが深夜まで楽しめるお店がたくさん!(このあたりさすがイスラム教徒が多数を占める国といったところ!)
西ヨーロッパでは夜にコーヒーや紅茶を飲める場所が非常に少ないんですよね…アルコールばっかり…
パブやバーで盛り上がるヨーロッパの雰囲気と、コーヒーやチャイを飲みながら道端で談笑に耽るほっこりした雰囲気の両方を楽しむことができます。
チャイ1杯なら200円もあれば十分!リーズナブルにいつでもまったりできます。
観光客が少ない
ヨーロッパ側と比較するとカドゥキョイには圧倒的に観光客が少ない!
観光客スレしたお店が少なく接客もフレンドリー&丁寧ですし、観光客向けの怪しい客引きや各種ぼったくり&詐欺とも無縁なので、ストレスなく街歩きや飲食&買い物を楽しむことができます。
ヨーロッパ側(特にスルタンアフメト地区)では騙されないためにかなり神経を使うので、カドゥキョイに戻ってくるとホッとします。
ただローカルなお店ばかりかと言うとそうでもなく、観光客も訪れるような有名店も出店しています。ここならヨーロッパ側のような観光客の大行列に並ぶことなく購入でき、時間の節約にもなります。
夜も遅い時間まで人が多く、賑やかな雰囲気です。
イスタンブールのヨーロッパ側には夜になると殺伐とした雰囲気になるエリアが少なくありません。
カドゥキョイも暗い路地があるので注意は必要ですが、ヨーロッパ側で時折感じる緊張感のようなものは皆無です。
空港アクセスが便利
カドゥキョイは空港アクセスも便利です。
イスタンブール国際空港(IST)からはハヴァイスト(空港バス)のカドゥキョイ直行路線があるほか、大きな荷物がなければメトロ11号線からメトロビュスを乗り継いでSöğütlüçeşme駅まで格安で移動することが可能です。
サビハ・ギョクチェン国際空港(SAW)へはメトロ4号線で一本!もちろん空港バス(ハヴァビュス)も利用できます。
カドゥキョイはアジア側の交通の要所です!
カドゥキョイのちょっとしたデメリット
カドゥキョイにはデメリットも少しあります。ただちょっとしたデメリットなので、人によっては気にならないくらいかも。
主要観光地へのアクセスに時間がかかる
アジア側の滞在でどうしても気になるのがこちら。
たとえアクセスが良いとは言え往復で1時間近くはかかることを考えると、時間のロスは観光地の近くに滞在する場合に比べると無視できないレベルです。滞在日数が少ない場合はなおのこと。
イスタンブール滞在が一日か二日くらいしかないなら、断然旧市街です。
公共交通機関ではアクセスしづらいエリアもある
カドゥキョイではメトロ(4号線)、マルマライ、路線バス、トラム(3号線)といった公共交通機関が利用できますが、トラムを除いて市街地には乗り入れていません。
そのため、市街地の周縁部(西側)やトラム3号線沿い以外にアクセスするのはタクシーか徒歩になります。
カドゥキョイは細い路地や急斜面が多くかつ一方通行が多い場所。渋滞に巻き込まれたり方向転換に苦労している車をよく見ます。タクシーを利用する際にも時間がかかることを認識しておいた方が良いかも。
またカドゥキョイは石畳の坂道が多いのも特徴。見ている分にはオシャレで素敵なのですが、その上を歩くのは結構疲れます。スーツケースやヒールなんかは大変なことになりそう。
大型ホテルは少ない
カドゥキョイは観光客が少ないためか、ヨーロッパ側にあるような外資系の大型ホテルはあまりありません。その代わり小さなホテルやAirbnbのような民泊がメイン。
サービスのレベルはオーナーの対応によって全く異なることを考えると、ハイレベルなサービスを期待する人にはちょっと厳しいかも。
反面多少の不便はあってもローカルな生活を楽しみたい人には最適の場所と言えるでしょう。
まとめ
今回はイスタンブールのおすすめエリアカドゥキョイをご紹介しました。
滞在日数が長いなら検討すべきエリアです!(滞在時間が短くてもぜひ一度訪れていただきたい!)
以上です。
コメント