近年インフレが激しいトルコ。年単位どころか月単位で物価が変動するような状況です。
かつては日本よりもかなり安く旅行できる国として日本人観光客の間で評判でしたが、最近はちょっと様相が変わっています。
地元トルコ人相手のサービスももちろん軒並み値上がりしている(それでも給与も上がっているらしい)のですが、特に変化が大きいのが観光地の入場料。
地元民の生活に直結しないから値上げしやすいということなのでしょうか。数年前の数倍、場所によっては10倍以上値上がりしているところも少なくありません。
さらに分かりづらいことに、一部の観光スポットでは入場料がトルコリラ表記ではなくユーロ表記になっていることがあります。トルコリラよりも単位が小さいため一見すると高く見えない点がクセモノ。
ルーブル美術館の入場料は15ユーロ程度なので、場合によってはそちらのほうが安いレベルになっています。トルコの生活物価を考えるとメチャクチャな価格設定といえるでしょう。
この記事では、そんな観光地の入場料をイスタンブールに絞ってまとめたいと思います。筆者が実際に訪問したスポットは写真を交えてご紹介しますので、訪問するか否かの参考にしていただけると嬉しいです。
本記事では参考情報として、最新版「地球の歩き方2019-2020」掲載の入場料(1トルコリラ≒約19円、取材時期:2018年8月~2019年5月)、並びに2024年7月現在の地元民(トルコ居住者)向け入場料も掲載します。
※地元民向けの入場料については情報がない場合もあるので、判明したものだけ掲載しています。
食費や各種サービスの金額についてはこちらの記事をどうぞ。
またイスタンブール観光でそこまで観光地の入場料にお金を掛けたくない!という方はこちらの記事もどうぞ。
トプカプ宮殿&ハレム&アギア・イリニ聖堂
まずはイスタンブール観光のハイライト、オスマン帝国最盛期の栄華を今に伝えるトプカプ宮殿Topkapı Sarayı Müzesi。
1453年にコンスタンティノープルを陥落させた征服王メフメト2世によって建造され、続く歴代のスルタンが増改築を繰り返し現在の形になりました。
4つの庭と無数の建物で構成される荘厳な宮殿は、政治の中心であり、当時の世界中の富の多くが集積していた場所。非常に多くの見どころがあります。
トプカプ宮殿の敷地内にあるハレムTopkapı Sarayı Harem Dairesiは多くの女性たちが暮らしたいわゆる後宮エリア。女性たちの居室やハレムに仕えた宦官の居住スペースといった多くの部屋があり、華やかな内部装飾に目が奪われます。
ハレムはいわゆる「大奥」で女性たちのドロドロの愛憎劇が繰り広げられた舞台でもあります。可能であれば訪問前に大ヒットトルコドラマ「オスマン帝国外伝」を視聴しておくと、豪華さ以上のものが感じられるのでおすすめ。
アギア・イリニ聖堂Aya İriniは6世紀(4世紀とも)に建造された正教会の聖堂です。内部は荘厳な雰囲気ですが、アヤソフィアのようなビザンツ帝国の装飾はほぼ残されていません。
2024年7月現在の入場料はトプカプ宮殿、ハレム、アギア・イリニ聖堂がセットで1,500トルコリラ(約7,200円)です。以前はそれぞれ別のチケットが販売されていましたが今はセット料金扱いになっています。
入場料の比較はこちら。数年前と比較すると3倍程度になっています。前提知識があれば何時間居ても飽きないくらい非常に面白い場所ですが、かなりの距離を歩いて巡ることになるので、背景知識なし&歴史に興味ナシだと辛いかもしれません。
スポット | 外国人観光客(2024.7) | 外国人観光客(ガイドブック) | 参考:地元民(2024.7) |
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トプカプ宮殿+ハレム+アギア・イリニ聖堂 | 1,500トルコリラ(約7,200円) | セット設定なし。 トプカプ宮殿:60トルコリラ(約1,190円) ハレム:35トルコリラ(約665円) アギア・イリニ聖堂 :20トルコリラ(380円) | 250トルコリラ(約1,250円) |
トプカプ宮殿の概要はこちら。休館日は火曜日です。たまに開館日に休館日と偽ってツアーを売りつけようとする輩が居るようなのでご注意を。
項目 | 内容 |
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住所 | Cankurtaran, 34122 Fatih/İstanbul, トルコ |
営業時間 | 10時~16時(火曜日休館) |
アヤソフィア
イスタンブール観光のもう一つの目玉がアヤソフィアAyasofya-i Kebir Cami-i Şerifi。当初はギリシア正教の大聖堂として建造されましたが、メフメト2世によるコンスタンティノープル陥落後にモスクに改築されました。
その後トルコ共和国初代大統領ムスタファ・ケマル・アタテュルクの決定により1934年に世俗化してから長く博物館として公開されていましたが、2020年のエルドアン大統領による再モスク化決定を経て、2024年1月からは入場料25ユーロを徴収して2階部分を公開するようになりました。
再モスク化により1階部分はトルコ人のイスラム教の礼拝スペースとして運用されるようになったため、1階部分には基本的にトルコ人のイスラム教徒以外は入ることができません。
とはいえアヤソフィアの魅力を味わえなくなったかと言えば、実はそういうわけでもありません。
今回の変更によって2階部分が見学可能になったおかげで、2階部分に多く残されているビザンツ帝国時代の貴重なモザイク画を間近に眺めることができるようになりました。
さて入場料ですが、前述のとおり2階部分は25ユーロ(約4,200円)かかります。安くはありませんが、これだけ貴重な文物が見られることを考えると、事前に知識を入れていれば訪問する価値があるかもしれません。
また特に記載はありませんが、アヤソフィアのチケット売り場ではハギアソフィアヒストリーアンドエクスペリエンスミュージアムHagia Sophia History and Experience Museumとセットのチケットも販売しており、そちらは1,700トルコリラ(約8,100円)です。なおアヤソフィア単体だと900トルコリラとのことでした。
筆者はセットのチケットを購入してみました。連続する2日間有効のため、1日目にアヤソフィアの2階部分、2日目にミュージアムを訪問しました。
ハギアソフィアヒストリーアンドエクスペリエンスミュージアムは、スルタンアフメト・モスク(ブルーモスク)近くにある博物館で、アヤソフィアの歴史を映像と音で伝えるアトラクション部分と歴史的な文物の展示から構成されます。
いかにも最新鋭!といった内容で、個人的な感想は「金掛かってるな…」といったものでした。
映像や音は英語のみで明らかに観光客向け(アヤソフィアの有料化に合わせて作られた施設だと思われる)。視覚的に歴史を学ぶことができるので結構面白いといえば面白いですが、歴史的な文物をじっくり見るような重厚な博物館を想像していくと肩透かしな印象を受けるかも。
ディズニーランドとチームラボを足して2で割ったような感じ?
もちろん歴史的な文物の展示もそれなりに見ごたえはありますが、他の博物館や美術館と比較すると正直微妙です。
入場料の比較はこちら。博物館時代と比較して約4倍になりました!個人的にはアヤソフィアだけで良いかな…
スポット | 外国人観光客(2024.7) | 外国人観光客(ガイドブック) | 参考:地元民(2024.7) |
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アヤソフィア(2階部分) | 25ユーロ(約4,200円) | 60トルコリラ(約1,140円) | 記載なし |
ハギアソフィアヒストリーアンドエクスペリエンスミュージアム | 25ユーロ(約4,200円) | – | 記載なし |
アヤソフィア+ハギアソフィアヒストリーアンドエクスペリエンスミュージアム | 50ユーロ(約8,400円) | – | 記載なし |
アヤソフィア(2階部分)の概要はこちら。休館日はありません。
項目 | 内容 |
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住所 | Sultan Ahmet, Ayasofya Meydanı No:1, 34122 Fatih/İstanbul, トルコ |
営業時間 | 9時~19時30分(礼拝施設としては24時間営業) |
こちらもトプカプ宮殿と同様に休館日を偽って別の場所に誘導しようとする輩がたまに居るようなので引っかからないようにご注意を。
地下宮殿(バシリカ・シスタン)
続いても日本人観光客に大人気の観光スポット地下宮殿Yerebatan Sarnıcı。「地下宮殿」は通称であり、バシリカ・シスタンBasilica Cisternの名称の方が通用します。
地下宮殿はビザンツ帝国時代からオスマン帝国時代にかけて旧市街の水がめとなっていた貯水池。4世紀から6世紀に建造されたものと言われています。
地下宮殿には今でも水が溜まっており、時間によって変わる照明と相まって非常に幻想的。巨大なメデューサの首は有名な撮影スポットです。
現代アートの展示もあります。
地下宮殿の営業時間は昼(デイシフト)と夜(ナイトシフト)があり、入場料も違います。営業時間が長いので観光プランに組み込みやすいのが嬉しいところ。
夜の時間帯は昼の1.5倍くらい払うことになりますが…
ちなみに昼と夜で特段内容に違いはないとのことです。入口で確認しました。
料金の比較はこんな感じ。昼の料金は10倍程度、新設された夜営業の料金は昼を基準にすると驚異の17倍です。
営業シフト | 外国人観光客(2024.7) | 外国人観光客(ガイドブック) | 参考:地元民(2024.7) |
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昼(9時~18時30分) | 800トルコリラ(約4,000円) | 20トルコリラ(約380円) | 200トルコリラ(約1,000円) |
夜(19時30分~23時50分) | 1,300トルコリラ(約6,500円) | – | 350トルコリラ(1,750円) |
地下宮殿の概要はこちら。休館日はありません。
項目 | 内容 |
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住所 | Alemdar, Yerebatan Cd. 1/3, 34110 Fatih/İstanbul, トルコ |
営業時間 | 9時~18時30分、19時30分~23時50分 |
地下宮殿の位置はこちら。入口と出口が違う場所にあり、入口はAlemder Cd.沿い、出口はYerebatan Cd.沿いにあります。地図で示したのは入口です。
ガラタ塔
お次は新市街のシンボルガラタ塔Galata Kulesi。
イスタンブールの美しい風景を眺めることができる絶景スポットで、これまでに灯台、監獄、天文台など様々な用途で使用されてきた、非常に長い歴史を持つ塔です。入場料は30ユーロ。
ガラタ塔の前の通りは観光客相手のレストランやカフェが立ち並ぶ賑やかなエリアになっています。
入場料の比較はこちら。10倍以上値上がりしています…
外国人観光客(2024.7) | 外国人観光客(ガイドブック) | 参考:地元民(2024.7) |
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30ユーロ(約5,130円) | 25トルコリラ(約475円) | 記載なし |
ガラタ塔の概要はこちら。休館日はありません。
項目 | 内容 |
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住所 | トルコ 〒34421 İstanbul, Beyoğlu, Bereketzade |
営業時間 | 8時30分~22時 |
ガラタ塔の位置はこちら。旧市街からアクセスする場合はカラキョイから急な坂を上るのが近道ですが、ケーブルカー(テュネル)を利用してベイオール駅から向かうのもありです。
国立考古学博物館
国立考古学博物館İstanbul Arkeoloji Müzeleriはトプカプ宮殿とギュルハーネ公園の中間に位置するギリシャ・ローマ時代の美術品で有名な博物館。
敷地内には国立考古学博物館の他に装飾タイル博物館Çinili Köşk Müzesiや古代東方博物館Eski Şark Eserleri Müzesiがありますが、2024年7月現在いずれも臨時休業中です。
他の博物館が休業中なのは少し残念な気もしますが、国立考古学博物館だけでもかなり見ごたえがあるのでおすすめです。
チケット売り場。入場料は15ユーロです。他と比較すると多少良心的?
入場料の比較はこちら。5倍程度の値上がりです。
外国人観光客(2024.7) | 外国人観光客(ガイドブック) | 参考:地元民(2024.7) |
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15ユーロ(約2,500円) | 30トルコリラ(約570円) | 記載なし |
国立考古学博物館の概要はこちら。休館日はありません。
項目 | 内容 |
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住所 | Cankurtaran, 34122 Fatih/İstanbul, トルコ |
営業時間 | 9時~20時 |
位置はこちら。ギュルハーネ公園かトプカプ宮殿(第1庭園)経由でアクセスできます。
軍事博物館
軍事博物館Harbiye Askeri Müze ve Kültür Sitesi Komutanlığıは、新市街にある世界有数の規模を誇る歴代の兵器や軍に関する大量の文物が展示された博物館です。
非常に広々とした館内には、騎馬民族の時代からオスマン帝国の繁栄と衰退、そして現在のトルコ共和国に至るまでの長い歴史を物語る文物が大量に所蔵されています。
観光客はそこまで多くないためじっくり見学することができます。
征服王朝としてのオスマン帝国の歴史を知ることができるとともに、トルコ共和国の近代化の歴史にも触れられる貴重な展示は必見です。
筆者は結局一度では全ての展示を見ることができず、計2回足を運びました。興味があれば非常に面白い場所です。
軍事博物館のもう一つの魅力(人によってはメインかも)が、陸軍所属の軍楽隊のパフォーマンス。毎日15時から30分程度行われ、パフォーマンス後には写真撮影タイムもあります!
パフォーマンス会場は博物館の奥まったエリアにあるのでチケット売り場からかなり歩きます。軍楽隊が目当てであれば、時間に余裕を持って到着するようにしましょう。
こちらの入場料は400トルコリラ。軍楽隊のパフォーマンスを鑑賞する場合は別途200トルコリラ掛かります。
何度目かの訪問でない限り軍楽隊をスキップする方はあまりいないと思うので、合計600トルコリラ掛かると考えておいた方が良いでしょう。
入場料の比較はこちら。やはり10倍近い値上がりです。
項目 | 外国人観光客(2024.7) | 外国人観光客(ガイドブック) | 参考:地元民(2024.7) |
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入場料 | 400トルコリラ(約2,000円) | 10トルコリラ(約190円) | 90トルコリラ(約450円) |
軍楽隊パフォーマンス | 200トルコリラ(約1,000円) | – | 45トルコリラ(約225円) |
ちなみにガイドブックには軍楽隊パフォーマンスは別料金とは記載されていないので、入場料に含まれていたのかもしれません。そうすると3,000円÷19で15倍以上の値上がりということに…。ただこちらの入場料は先に上げた観光スポットと比較するとまだ控えめです。
軍事博物館の概要はこちら。定休日は月曜日です。営業時間が16時までと短めな点に注意。
項目 | 内容 |
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住所 | Halaskargazi, Vali Konağı Cd. No:2, 34367 Şişli/İstanbul, トルコ |
営業時間 | 9時~16時 |
位置はこちら。メトロ2号線(緑色)Osmanbey駅から徒歩でアクセスできます。気候が良ければタクシム広場から歩いても。
その他の主要観光スポット
さてここからは筆者が訪問しなかった各観光スポットの入場料を見ていきます。
ドルマバフチェ宮殿Dolmabahçe Sarayı
19世紀中頃に当時のスルタンアブデュルメジドにより建造されたバロック・オスマン帝国様式折衷の宮殿。宮殿内の見学範囲は、男性のみ入れるスペースセラムルクSelamlık、男子禁制のハレムHaremに分かれています。
入場券については現在確認可能なのは併設の絵画博物館とのセットチケットのみであり、セラムルクやハレム単体のチケット、セラムルクとハレムの通しチケットの設定は少なくとも公式ウェブサイト上では見当たりませんでした。
スポット | 外国人観光客(2024.7) | 外国人観光客(ガイドブック) | 参考:地元民(2024.7) |
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セラムルク+ハレム+絵画博物館 | 1,050トルコリラ(約5,250円) | – | 150トルコリラ(約750円) |
セラムルク | – | 60トルコリラ(約1,140円) | – |
ハレム | – | 40トルコリラ(約760円) | – |
セラムルク+ハレム | – | 90トルコリラ(約1,710円) | – |
ベイレルベイ宮殿Beylerbeyi Sarayı
7月15日殉教者の橋のたもと(アジア側)にあるスルタンの夏の離宮。こちらもドルマバフチェ宮殿と同様にバロック・オスマン帝国様式折衷の建築です。
こちらは一種類のチケットで全てのエリアを見学することができます。
外国人観光客(2024.7) | 外国人観光客(ガイドブック) | 参考:地元民(2024.7) |
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350トルコリラ(約1,750円) | – | 75トルコリラ(約375円) |
まとめ
各スポット入場料の値上がり幅
ここで改めて各スポットの料金を表にまとめます。複数のオプションがある場合はメインのスポットのみを掲載することとし、また地元民価格に代えてガイドブック掲載の金額からの値上がり幅を示します。
スポット名称 | 外国人観光客(2024.7) (A) | 外国人観光客(ガイドブック) (B) | 値上がり幅 (A)÷(B) ※小数点第三位以下切捨て |
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トプカプ宮殿(入場+ハレム)+アギア・イリニ聖堂 | 1,500トルコリラ(約7,200円) | 115トルコリラ(約2,185円) ※セット設定なしのため単純合計 | 3.29(倍) |
アヤソフィア(2階部分) | 25ユーロ(約4,200円) | 60トルコリラ(約1,140円) | 3.68 |
地下宮殿 | 800トルコリラ(約4,000円)(昼)~1,300トルコリラ(約6,500円)(夜) | 20トルコリラ(約380円)(昼のみ) | 10.52~17.10 |
ガラタ塔 | 30ユーロ(約5,130円) | 25トルコリラ(約475円) | 10.8 |
国立考古学博物館 | 15ユーロ(約2,500円) | 30トルコリラ(約570円) | 4.38 |
軍事博物館 | 400トルコリラ(約2,000円)+軍楽隊200トルコリラ(約1,000円) | 10トルコリラ(約190円) | 10.52~15.78 |
ドルマバフチェ宮殿(セラムルク+ハレム)+絵画博物館) | 1,050トルコリラ(約5,250円) | (絵画博物館の情報 がないため比較不可) | (算出不可) |
ベイレルベイ宮殿 | 350トルコリラ(約1,750円) | 無料? | (算出不可) |
以上の情報から、「地球の歩き方」の取材時点(2018年8月~2019年5月)からコロナ禍を挟んで5年程度経過した現在(2024年7月)では、観光スポットの入場料は少なくとも3倍、換算方法によっては最大で17倍程度値上がりしていることが分かります。
この情報はあくまで2024年7月時点の内容でしかないので今後も変動を続けていくと思われますが、おそらく以前の価格に戻ることは無いと思います(通貨価値が以前と同水準に戻らない限り…)。
観光客が取り得る手段
そうなると、観光客として取り得る手段は3つ考えられます。
- 内部の見学は諦めて、外観だけ見学するに留める。
- 定額入場し放題のカード(ミュージアムカードなど)を購入して内部を見学する。
- 通常の入場料を支払って内部を見学する。
メリットとデメリットは以下のとおり。なかなか苦しい選択肢ですが…
選択 | メリット | デメリット |
---|---|---|
内部の見学を諦める | 旅費が節約できる。 | 後々後悔することになるかも。 |
ミュージアムカードなどを購入する | 入場料が多少節約できる。 チケット購入の列に並ぶ必要がなくなる。 | 有効日数に制限があるため忙しい。 基本的に割高。 対象外のスポットがある。 |
通常の入場料を支払う | 好きなタイミングで入場できる。 | 費用が掛かる。 |
いずれの場合にしても、ざっとで良いので歴史背景を頭に入れておくと感動が違います(特にトプカプ宮殿)。
また仮に内部の見学を諦める場合でも、お金のかからない観光スポットを攻めるという楽しみ方もあるのでイスタンブール観光をまるまる諦める必要はありません!
各観光スポットをより楽しむための参考資料
せっかく高い入場料を払うなら、思いっきり堪能しましょう!
ということで最後に筆者が予習に使った資料をいくつかご紹介します。
まずは定番の「地球の歩き方」。最新刊としては多少情報が古いので物価や公共交通機関といった情報は差し引いて考える必要はありますが、コンパクトでありながらも情報量が豊富であるという点においては右に出る者はいません。
イスタンブールの地形や歴史スポットの背景知識も分かりやすく解説されている点でも有用です。
またオスマン帝国は600年以上続いた一大帝国。どうやって強大な帝国を維持したのか?庶民はどのような暮らしをしていたのか?といった知識を身につけておくと旅が非常に面白くなります。
そのあたりの知識はガイドブックだけだとどうしても不足するので、関連する本を一冊でも読んでおくと違います。
筆者は以下の本を読んでいきました。オスマン帝国の歴史や文化を俯瞰するのに非常に役立ちましたし、イスタンブールを旅しているときも訪問地と歴史スポットを照らし合わせたりして楽しむことができました。
また映像化作品として非常に面白いのが「オスマン帝国外伝」。オスマン帝国最盛期のスルタン・スレイマン1世とハレムで奴隷から成り上がっていくヒュッレムを中心に描く物語で、トルコを含む全世界で大ヒットした作品です。本放送時はイスタンブールの街中から人が消えたとか…
かなりの予算がかかっているのか、映像は豪華絢爛の一言。劇中に登場するトプカプ宮殿やハレムを模したセットは非常に精巧で、実際に訪問するとその再現度に驚きます。また実在の人物も多く登場するので歴史が身近に感じられるようになること請け合いです。
内容はいわゆる「大奥」なのでかなりドロドロで、さらに全4シーズンと長いこともありちょっと人を選びますが、そういった作品が苦手な方でも1話を見て雰囲気を掴むだけで違います。
なお現在YouTube上で公式が各エピソードをフルで公開しているので、そちらなら無料で全話視聴が可能です。
音声ガイドはアプリとイヤホンがあればレンタル不要
各観光スポットでは有料で音声ガイドをレンタルすることができますが、専用のアプリをスマホにダウンロードしておき、アプリにチケットにあるQRコードを読み込ませれば、該当の施設の音声ガイドを利用することができます。
スマホが音声ガイドと同じ役割を果たすことができるので非常に便利。
入場料は高いですが、音声ガイド分の料金は節約できますね!
以上です。参考になれば幸いです。
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