ヨーロッパで欠航&遅延&ロストバゲージを一度に体験した話【事後処理と反省点】

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海外旅行で起こってほしくないイベント、それはフライトのキャンセルや遅延そしてロストバゲージ。

筆者が先日ジュネーブからブダペストに旅行した際にそれら全てを一挙に経験するハメになったので、体験談をシェアします。

今回の件は避けようがない事象も多かったですが、意識していれば対策できた事柄もいくつかあったので、海外旅行をする方の何かの参考になれば幸いです。

目次

全てはeasyJetの欠航から始まった

Trip.comでジュネーブ発ブダペスト行きのチケットを予約した

第2セメスターの最終試験も終わり、いよいよ夏休み!かねてから興味がありスイスよりも多少物価が安いブダペストとイスタンブールを訪問することにしました。

今回はスカイスキャナーから検索を掛けた結果最安値だったTrip.comを利用して航空便を予約することに。ジュネーブ・ブダペスト間はeasyJetを使います。初めての航空会社なのでドキドキ。

出発数時間前に届いた欠航の知らせ

ところが当日になってTrip.com経由でキャンセルの連絡が。

Trip.comのサイトを確認するとすぐに代替案が示されたので、予定していた到着日にブダペストに到着できるエールフランス(パリ経由)を改めて予約しました。

差額をカードで支払って予約完了。

エールフランスが欠航!スイスインターナショナルに振替

結局エールフランスも欠航に

ジュネーブ国際空港について無事にチェックインが終わったのもつかの間、今度はジュネーブ発パリ行きの便が欠航に。当日はジュネーブ周辺が雷雨に見舞われており、気象状況が影響してのことでした。

本格的な食事はパリの空港で…なんて考えながらジュネーブ空港で搭乗を待つ間に食べたクロックムッシュー。

ブダペストに早く着く便はスイスインターナショナルのチューリッヒ経由

搭乗口まで行ったのですが、引き返して航空会社のカウンターへ。空港職員に相談しましたが、当日中にブダペストに到着できる便はすでに空席がなく、翌日発の便しかないという結果に。

ジュネーブで一泊することを勧められましたが、ジュネーブの部屋を又貸ししていたので宿無し状態。

スイスインターナショナルのチューリッヒ経由であれば翌日の早朝に到着でき、かつチューリッヒに一泊する必要はあるもののチューリッヒのホテルの空き状況はジュネーブよりも良いということで、この便に決定しました。

反省1:空港職員に対して緊急性を訴えたりせず、おとなしく列に並んでしまった

エールフランスが欠航になりに、航空会社カウンター前にはキャンセルに関する問い合わせの長い列ができていました。

筆者はその列に並んで前の人の状況を見ていたのですが、前にもブダペスト行きの乗客がいた様子。彼らは安心したような表情を見せていたので、もしかしたら彼らがブダペスト行きの席を確保した結果自分に空席が回ってこなかった可能性を考えました。

いずれにしても、自分が利用予定だったのは経由便であり、経由便のない利用客とは状況が異なるので、ここではおとなしく列に加わる前に、空港職員に状況説明をして指示を仰いだ方が良いと感じました(緊急性が高いので列をスキップできる可能性があった)。

列に加わるのはその後でも十分に間に合います。

この段階でエールフランスの搭乗券は回収され、スイスインターナショナルの代替便の搭乗券を受け取りました。

チューリッヒ行きの便。この前の便に同じ列に並んでいた人がチラホラいたので、もっとしっかり交渉すれば遅延トラブルもマシだったかも…。

三ツ星レベルのホテル相当の費用を出してもらえるらしい

チューリッヒで一泊することになったのですが、スイスインターナショナルでは3つ星ホテル相当の金額を負担してもらえるとのこと。詳細はチューリッヒ到着後に職員に確認するように案内されました。

反省2:予約可能な空室がある時点でホテルの予約手続きを取らなかった

3つ星ホテルの定義がいまいち曖昧だったため、自己判断で予約すると返金されないかも?と考えてこの段階では予約をしませんでした。またスイスインターナショナルがホテルを代わりに予約してくれるという文言がウェブサイト上にあったこともあり、チューリッヒ空港で相談するという選択肢を取ることにしました。

詳細は後述しますが、到着時にチューリッヒ空港は全て窓口が閉まっていたため相談できる職員がおらず、ホットラインで相談するしかありませんでした。

しかし、この時点でチューリヒ空港近くのホテルは空室わずかだったため、手の届く金額であれば予約を掛けておくべきでした。

また今回のように天候が影響している場合は同じような状況の人が多いため、すぐに予約が埋まる可能性も想定しておくべきでした。

荷物の受け取り&再度チェックインが必要な旨を告げられる

スイスインターナショナルへの振り替えにより、エールフランス便に積み込んだ荷物を一度ピックアップし、再度スイスインターナショナル便への荷物のチェックイン手続きを行うよう指示が。

この時点でエールフランス便のバゲージクレームタグは回収され、スイスインターナショナル便の搭乗券(バゲージクレームタグなし)が手元にあります。

荷物は自動で代替便に積み替えてもらえるらしい

その後エールフランス便に積み込んだ荷物の受け取りを待っていましたが、一向に出てきません。

その間にもチューリッヒ行きのスイスインターナショナル便の搭乗時間が迫ってきます。

ジュネーブ国際空港でエールフランス便の荷物のハンドリングをしている会社の職員に確認したところ、雷雨の影響で荷物の積み下ろし作業ができないということでした。

スイスインターナショナル便の搭乗時間が迫っていることを伝えると、荷物は自動的にスイスインターナショナル便に積み替えられるので、再度のチェックインは不要。搭乗券を持ってすぐに搭乗ゲートへ向かうようにと案内されました。

反省3:代替便のバゲージクレームタグを入手せずに搭乗口に向かってしまった

バゲージクレームタグは搭乗券とは別に管理されているため、預け荷物の場所を知るにはバゲージクレームタグが必須です。

航空券の予約番号といった他の番号では荷物が追跡できません。

ここで荷物がエールフランス便から下ろされるのを待ってスイスインターナショナル便に荷物を再度チェックイン(=代替便のバゲージクレームタグを受け取る)すればよかったのですが、バゲージクレームタグを受け取らずにそのままスイスインターナショナル便に搭乗した結果、荷物の追跡が不可能になり、後述のロストバゲージにつながることになってしまいました。

結局スイスインターナショナル便も遅延した(雷雨が原因なので今思えば遅延も予測できた)ため、やはりエールフランス便から荷物を確実に受け取っておけば良かったと感じました。

スイスインターナショナルが遅延

チューリッヒ空港に到着するも、カウンターは既にクローズ

スイスインターナショナル便はエールフランス便のように欠航はしなかったものの、結局数時間遅延。チューリッヒ空港に着いたのは23時頃でした。

空港職員に相談しようと思っていたので、全ての窓口が既に閉まっていたのを見て焦りました。

クローズ作業を行っていた職員を見つけて本件を相談したところ、24時間営業のホットラインがあるとのこと。早速連絡してみることにしました。

このときはまさかここで野宿するハメになるなんて考えていませんでした…

宿が…ない

ホットラインは深夜帯だからかかなり込み合っており、結局職員に繋がるまで30分ほど待つ羽目に。通話料を気にしながら待ちます。

やっと繋がり状況を説明。するとBooking.comやAirbnbのようなサイトを使って3つ星ホテルを探すよう案内が。3つ星ホテルであることを判断する基準は「レセプションで確認すれば分かる」とのこと(そんなバカな…)。

しぶしぶ了承しホテルサイトで空室検索を掛けるものの、この段階で予約できそうなのは空港から少し離れた一泊20万円くらいする5つ星ホテル(○ンダリン○リエンタル)だけ。翌朝5時には乗継便にチェックインすることを考えるとあまりに高すぎます。

ジュネーブ出発前には空港内のカプセルホテル(一泊2万円くらい)が空いていたので、空室を見つけた段階で確保しておけば良かったと激しく後悔しました…

無事に行き先がなくなったので、チューリッヒ空港での宿泊が決定です。

そしてチューリッヒ空港で夜を明かすことに…

チューリッヒ空港は24時間営業のため、ベンチで寝ている人もチラホラいます。電源もあって充電もバッチリ。

ただセキュリティー上の不安はどうしてもぬぐえません。

ダメ元で空港併設のカプセルホテルへ。空室はやはりありませんでしたが、寝なければ共同スペースに滞在できることが分かったため、眠気覚ましのコーヒーをすすりながら朝までブログ執筆作業に勤しむことに。他にも数組夜明かしをしていると思われる人がいました。

共同スペースでは飲食物を販売しており、常に従業員がいます。明るくて周囲に人がいる安心感が有難かった。

空港併設のカプセルホテルAlpin Gardenの共同スペース。寝ないのであればここでの夜明かしもおすすめです。

荷物が見つからない!?

翌朝になり、宿が見つからなかったことへのクレーム申請&念のため預けた荷物がスイスインターナショナル便にちゃんと積み込まれているか確認します。

まずはスイスインターナショナルに確認したところ、バゲージクレームタグがないため荷物の登録が見つからないという事態に。変更元のエールフランスへの確認を提案される。

続くエールフランスでも同様にバゲージクレームタグがないため追跡不可という結果に。スイスインターナショナルに確認することを提案されたのでその手は既に試したことを伝えると、チューリッヒ空港のLost and Foundで探してみるよう提案される。

搭乗時間直前のためかなり焦りながら探しましたがやはり見つからず。ブダペスト行きの便に積み込まれている可能性に一縷の望みを託してブダペスト行きの便に搭乗しました。

ブダペスト到着→荷物が無い!

ブダペストに無事到着!→荷物が出てこない…

チューリッヒ発ブダペスト行きの便は問題なくブダペストに到着。筆者が搭乗したチューリッヒ発の便ではロストバゲージがかなりあるようで、Lost & foundの窓口には列が出来ていました。

案の定荷物が出てこないので、おとなしく列に並びます。おそらくロストバゲージ。

なお並んでいる途中に同じ便で荷物が出てこない方数名と話をしたのですが、航空会社から荷物の遅配に関するメールを受け取ったという方がいたり、何の連絡もない方がいたりと様々でした。

この後何時間も滞在することになるブダペスト空港。

本来ならオンラインで申告書が作成できる

このような場合、バゲージクレームタグがあればそこに記載されている番号を使ってオンラインで荷物の追跡ができますし、航空会社の申請書も作成が可能です。

そう、本来であれば…

バゲージクレームタグが無いためレポート作成不可!

さてLost and foundの窓口で今回のロストバゲージの申告手続き(レポートの作成)を行います。が、ここでもバゲージクレームタグがないことが問題に。

結局ここでのレポート作成はできず、Lost and found職員の提案によりブダペストの空港でエールフランスの職員を探すことに。(結局見つかりませんでした…)

空港のwifiを使って情報収集をした結果、エールフランスであればWhatsApp経由で職員に状況が相談できそうなことが分かったので試してみました。これがかなり便利で、一通り状況説明が終わったところでハンガリーのエールフランスの電話番号を案内されました。

ひとまず現地simカードがなければ問い合わせ番号に連絡することもできず、また宿にチェックイン時間を伝えていたこともあり、とにかくブダペスト市内へ向かいました。

ブダペスト市内で航空会社に問い合わせ&空港再訪問→解決!

問い合わせのため通話付きのsimを契約!

電話での問い合わせが必要なので、通話機能付きのsimカードを宿の近くのVodafoneで契約しました。

これまでの経緯をシェアしたらかなり同情してもらえました…。店内で問い合わせの電話をしても良い?とも尋ねましたが快くOKしていただきました。本当にありがたかった…

まずはエールフランスに相談

まずはWhatsAppで案内されたハンガリー国内のサービスセンターに電話を掛けてみます。そこで荷物専用の連絡先番号を紹介されたので、改めてそちらに掛けてみることに。

バゲージクレームタグがなくても荷物を探してくれて、荷物のレポート作成も手伝ってくれるとのことで一安心。荷物も希望する住所に送ってくれるらしい。

一通り電話でやりとりをした後、メールに切り替えて希望住所を送信。

これで何とかなった!と思った矢先、エールフランスの担当者から「レポート作成不可」のメールが…

どうやら振替便がスイスインターナショナルだったことから、最終的に対応不可という決定がされたようです。

続いてスイスインターナショナルに相談

エールフランスは対応不可ということで、続いてスイスインターナショナルに問い合わせ。こちらも総合的な窓口で手荷物関係の部署の連絡先をもらい、そちらに改めて連絡します。

通話容量が多めのsimカードを買っておいて正解でした…

すると空港のLost and foundカウンターに行くようにとの指示。その手は既に試した旨を伝えると、Lost and foundの職員とスイスインターナショナルの職員が話せばレポートが作成できるため、空港のカウンターに着いたら再度連絡するように案内されました。

空港はどこでも良いとのことなので、数時間前に降り立ったばかりのブダペスト空港に向かいます。

素敵な景色ですがそれどころではない。

ブダペスト空港でLost and found窓口を探す

ブダペスト空港に着いてLost and found窓口を探しますが、パブリックエリアにはありません。手荷物取り扱い会社が運営するカウンターはあるものの、取り扱いは航空券販売のみ。

パブリックエリアにはLost and foundに電話できる設備があり、何度か試しましたが応答がなく。

空港のインフォメーションに事情を説明してLost and foundへの取次をお願いしましたが、既に試した電話番号を案内されるだけ。

困りました…

ジュネーブ空港で荷物を扱う会社にもメール→解決!

上記に加えて、「荷物が自動で積み替えられる」という案内を受けたジュネーブ国際空港の会社にも問い合わせのメールを送っておきました。

スイスインターナショナル便に積み込まれていないとすれば、荷物はまだジュネーブにあるのでは?と思ったので念のため連絡しておきました。

これが実は効果てきめん。

実はブダペスト空港でバタバタしていたときに「この便で荷物がブダペストに到着しますよー」というメールが届いており、ブダペスト空港のインフォメーションのやりとりの中で数時間後に荷物がブダペスト空港に到着する予定であることが判明。

荷物は到着日の夕方のスイスインターナショナル便(チューリッヒ経由)で到着しました。

荷物が積み込まれている便の到着直後は積み下ろし作業中なので30分程度待ってから連絡すると良いというアドバイスを受けたため、便が到着してから30分程度待ってパブリックエリアの電話でスイスインターナショナルを取り扱っている荷物取扱会社に電話し、スーツケースのモデルや外見を詳細に伝えました。

その後荷物取扱会社の社員が荷物受け取りエリアに招き入れてくれて、無事に荷物を受け取ることができました!

やっとひと段落ということで荷物到着を待つ間に遅めの昼食。この日はバタバタしていて何も食べられていませんでした…。

ブダペスト市内でエアタグを購入

今回の件はバゲージクレームタグを受け取らなかったこともありますが、エアタグのような別の手段があれば少しでも良い方向に進んだかもしれないと思いました。

そこで保険のためにエアタグを購入してスーツケースに入れました。

事後処理:補償請求

さてここからは航空券の差額や遅延&欠航の補償を請求します。

easyJetの欠航に対する補償請求

easyJetの場合はCompsensation Claim Formから申請ができます。Googleでワード検索すると一発で見つかります。

数週間後、easyJetから差額プラスアルファが口座に振り込まれました。

エールフランスの欠航に対する補償請求

エールフランスの場合もウェブサイトのフォームから申請が可能。

こちらも数週間後、差額プラスアルファが口座に振り込まれました。

スイスインターナショナルの場合

スイスインターナショナルの場合も同様です。

こちらは天候不順による遅延が原因だったため補償はありませんでした。

スイスインターナショナルからは後日「お客様の荷物が紛失しました」というメールが届きました。バゲージクレームタグがないことで航空会社でも本当に荷物を追えていなかったようです。

今回の反省

とにかくすぐに動く

欠航が決まったときや解決策がなくなったときにすぐに行動することが一番。そして、そのときにできることを全てすること。

緊急度に合わせて、多少列を飛ばしたり、担当外と思われる係員であってもこちらから何かしらの働きかけを行うといった対応も必要だと感じました。

海外(特にヨーロッパ)では、おとなしくしていても誰も助けてはくれません。

他人を過信しない。自分がコントロールできない部分をなるべく作らない

今回はバゲージクレームタグがないことで危機的な状況に陥りました。これはスイスインターナショナルの代替便に自動的に荷物が積み込まれるという言葉を信じたのが原因。

結局はロストバゲージではなくディレイバゲージだったので、自分が乗る便にという意味ではなかった可能性もあります。

このあたりをもう少し突っ込んで聞くべきでした。

またバゲージクレームタグを受け取らずに代替便に搭乗することは、荷物と自分を結ぶ唯一の手段を失った状態を意味しています。筆者はそのことを知りませんでした(搭乗券の番号などで突合できると思っていた)。

これは荷物を自分のコントロールの効かない範囲に手放してしまったことと同義です。

チューリッヒ行きの便まで時間がなかったのは確かですが、荷物の紛失のリスクへの対応の方を優先すべきでした。

スーツケースのモデルや外見を記録しておくのも有効

今回紛失した(しかけた)スーツケースは留学出発時にジュネーブに航空便で送ったスーツケースだったため、モデル名や容量などを詳細に記録しており、それが所有物の特定に役立ちました。

全範囲に助けを求める

今回は航空会社に加えて空港の手荷物取り扱い会社にも連絡を入れておいたことが功を奏しました。

このように、常に取り得る最大限の手段を確保しておくことが非常に重要だと感じました。

まとめ

今回はこれまでに経験したことのないトラブルが立て続けに起こったのでかなり苦労しましたが、ある意味良い経験になったと思います。

この後ブダペスト発イスタンブール行きの便も欠航になるのですが、その話はまたいずれ。

以上です。

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