【諦めないで!】トルコ系航空会社に欠航補償を拒否されたのでトルコ当局にチクったら解決した話

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以前の記事にてヨーロッパで欠航&遅延&ロストバゲージで散々な目に遭った話をシェアしましたが、実はその後にもブダペスト発イスタンブール行きの便が欠航になるトラブルが発生。

イスタンブール行きの航空券を買い直すことになったため、差額分を欠航になった航空会社(AJet)に請求したのですが、これが一筋縄ではいかなかったので顛末をシェアします。

不運にも同じようなトラブルに巻き込まれてしまった方の参考になれば幸いです。

AJetはトルコ航空の子会社にあたる格安航空会社です。

目次

AJetのブダペスト発イスタンブール行き便が欠航に

当日朝に欠航の連絡が!

色々とトラブルがありつつも何とか荷物を取り戻した翌日、その日は午後便でイスタンブールに向けて発つ日でした。航空会社はAJetです。

結果としてブダペストの滞在日数が減ってしまいましたが、それでも折角なのでブダペストを楽しもうと朝の市内観光をしていたところ、8時30分頃に旅行会社からメールが。

タイトルは…Your Flight Has Been Canceled

今度はイスタンブール行きの便がキャンセルになってしまいました。

イスタンブールの宿も予約済み(エアビー)なので、当日中にはイスタンブールに到着しなければなりません。これは困った!

差額でトルコ航空の便を予約

旅行会社からの返金分との差額で当日中にイスタンブールに到着可能な便を探しましたが、お高めのトルコ航空しか出てきません。

AJetから代替便の提案があるかと期待していましたが、特にありませんでした。イスタンブールに行きたいなら便を自力で探すしかない状況。

そうして見つかった便は約8万円。差額は6万円ほどかかり決して安くはありませんでしたが、どうしても当日中に到着したかったという事情と、後で航空会社からいくらか補償が得られる可能性を考慮し、仕方なく予約することにしました。新しく予約した便は深夜にイスタンブールに到着する便です。

元々の便が夕方着だったことからエアビーの鍵の受け渡しの時間変更が必要になったほか、到着空港もサビハ・ギョクチェン国際空港からイスタンブール国際空港に変更になったため、交通手段についても調べ直しになりました。

サビハ・ギョクチェン国際空港から乗り換えなしでアクセス可能なこともあってカドゥキョイを宿泊先に選んだのですが、目論見が完全に外れてしまいました。

アジア側ってイスタンブール国際空港からだとかなり遠いんですよね…。この手間の分も航空会社に請求してやりたいと思っていました。

AJetに補償を請求する

問い合わせフォームから欠航によって生じた費用を請求する

AJetに欠航に関する補償を請求するためには、公式ウェブサイトの一番下にあるFeedback Formのページから必要な情報を添えて申請する必要があります。

筆者は欠航によって新たに発生した以下の費用について、金額や利用内容の分かるレシートなどの資料を添えて請求しました。

  • 航空券の買い直しにかかった費用
  • 到着空港の変更により新たに発生することになった交通費
  • 欠航がなければ発生しなかった各種費用(ブダペストでの交通費や飲食代)

このとき、正直交通費や飲食代はともかくとして航空券代は確実に補償してくれるでしょう…と思っていました。

そして回答が来た

数日後、AJetから請求に対する返答がありました。

内容は以下の通り(便名や日付は隠します)。

(原文)

During our investigation, we have determined that XXX Budapest / Istanbul flight dated XXX was cancelled due to technical reasons.

As Ajet, we are obliged to transport our passengers to the destinations listed on our passengers’ tickets. Accordingly, should one of our flights be delayed or cancelled due to setbacks caused by operational, weather, or technical reasons, we offer alternative means of transport to our passengers who have missed their next flight on the same ticket.

However, for our passengers who hold two separate, unconnected tickets, we unfortunately cannot do the same. For this reason, we direct our passengers to proceed within the rules of the ticket they hold.

Therefore, we are unable to meet your compensation claim.

(和訳)

調査の結果、XXX年XX月XX日発のXXX便ブダペスト/イスタンブール行きは技術的な理由によりキャンセルされたことが判明しました。

弊社Ajetでは、航空券に記載された目的地までお客様を輸送する義務があります。そのため、運航上の問題、天候、技術的な理由によりフライトが遅延またはキャンセルされた場合、同じ航空券で次のフライトに乗り遅れたお客様には代替の輸送手段をご提供しております。

ただし、別々の航空券をお持ちのお客様には、残念ながら同様の対応はいたしかねます。そのため、お客様にはお持ちの航空券の規定に従って手続きを行っていただくことになります。

したがって、お客様の補償請求にはお応えできません。

つまり、往復航空券を持っていない搭乗客については、航空会社都合により欠航が発生した場合でも補償の対象にならないということのようです。

ちょっと意味が分かりません。

埒が明かない…!

その後も何度か説明を求めましたが返ってくる回答は全く同じで、片道の航空券は補償対象外になるというもの。

これは意地でも補償しない気だ…!

でも乗客としては補償を受ける権利があるはず。何か手はないか…。

航空当局にチクってみる

トルコ民間航空総局に直談判!

同じ手続きを繰り返しても解決は難しそうなのでインターネット上で似たような事例が無いか探していたところ、トルコの民間航空総局(Sivil Havacılık Genel Müdürlüğü)に直接補償請求を送付する方法があることが判明!

英語で検索すると似たような体験談が色々と出てきました。トルコの航空会社って補償関連のトラブルが多いんですね…。

早速試してみることにしました。以下のリンクがそうです。

トルコ語のサイトではありますが英語も選択可能。

Google翻訳も併用しつつ航空会社の名称や対象便情報などの必要な情報を入力し、提出!さてどうなりますか…。

補償キター!

フォームの提出から一か月程経ったある日、AJetから一通のメールが。

そちらにはこう記載されていました(氏名などの情報は隠します)。

(原文)

Öncelikle Sivil Havacılık Genel Müdürlüğünden gelen bildirime istinaden VF-XXX numaralı dosyanızın ünitemiz tarafından değerlendirildiğini ve mevcut koşulların memnuniyetsizliğinize sebebiyet vermesinden ötürü üzüntü duyduğumuzu belirtmek isteriz.

Mesajınızda belirtmiş olduğunuz hususa dair, Sivil Havacılık Genel Müdürlüğü kararına istinaden tazminat bedeli karşılığında 250 Euro değerinde Elektronik Seyahat Çeki (EMD) düzenlenmiştir.

Yolcu Adı/Soyadı: XXX

İade Çeki Numarası: XXX

İade Çeki Değeri: 250 Euro

(和訳)

まずはじめに、お客様のファイル番号VF-XXXは、民間航空総局からの通達に基づき、私どもの部署で評価されたものであり、現在の状況がお客様のご不満の原因となったことをお詫び申し上げます。
ご指摘の件につきまして、民間航空総局の決定に従い、250ユーロの電子トラベラーズチェック(EMD)を発行いたしました。
旅客名/姓: XXX
小切手番号: XXX
払い戻し券の金額: 250ユーロ

やった!やりました!勝訴!金額から察するにEU圏内発着便の遅延や欠航に適用される規定(EU261)が適用されたようです。

さすが公権力は強い!

航空券の差額とは釣り合わない金額ではあるものの、対象便がブダペスト発イスタンブール着のため、規定の適用根拠としては納得ができます。

さて付与された電子バウチャーをどうするか…ですが、今後いつAJetを利用するか分からないので、バウチャーを現金で払い戻してもらうことにしました。

電子バウチャーの払い戻し手続き

払い戻しはどうやって…?

補償内容を伝えるメールには現金振り込みに関する具体的な手続きは記載されていなかったため、改めて必要書類や手続きについて問い合わせを行いました。

その後催促を何度か行いましたがなかなか返信が来ず、ようやく返金に使えるフォームが送られてきたときには、返金方法に関する問い合わせをしてから1ヵ月半ほどが経過していました。(本当に返金したくないんですね…。)

何か問題になると困るのでフォームはこちらには掲載しませんが、肉筆による署名が必要なため印刷しなければならないのが若干手間でした。

フォームと必要書類の提出が完了してから数日後には、払い戻し手続きを開始した旨のメールが届きました。

(原文)

Based on your feedback, we have contacted our relevant unit for starting the refund process of the cheque. In the next process, our authorized unit will ensure that your refund cheque is sent to the account number you have given. Due to the refund processes of banks, it may take 2-7 days for the relevant amount to be reflected to your account.

(和訳)

お客様からのフィードバックに基づき、小切手の払い戻し手続きを開始するために、関連部署に連絡いたしました。次のプロセスでは、当社の権限のある部署が、お客様が指定された口座番号に払い戻し小切手を確実に送付いたします。銀行の払い戻し手続きにより、該当金額がお客様の口座に反映されるまで2~7日かかる場合があります。

これであとは待つだけのよう。ここまで長かったです…。

振込確認!お疲れさまでした!

そこから数日。ついに指定口座に払い戻し分のお金が振り込まれました!

具体的なプロセスが始まってしまえばあとは早いですね!

まとめ

この記事では、筆者が遭遇したトルコ系格安航空会社AJetとの欠航補償トラブルの一部始終をお伝えしました。

本件の発端になった欠航が6月下旬、そして電子バウチャーの現金払い戻しまで漕ぎつけたのが11月下旬なので、解決まで半年近くかかったことになります。

4万円くらい(250ユーロ)にどこまで労力をかけるかどうかは個人の判断によりますが、今回の一件でトルコ系航空会社のトラブルにはトルコの航空当局への直談判が効果的であることが分かりました。この手段はAJet以外の航空会社(トルコ航空など)でも有効だと思われます。

トルコでなくても航空会社との交渉がうまくいかないときは別方面からアプローチしてみるのは有効かもしれません。

本記事が少しでも参考になれば嬉しいです。

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