ここまで全体に共通する事項及びタスク1の対策についてお伝えしました。
今回はいよいよ配点の多いタスク2についてご説明します。
タスク1についてはこちらの記事をどうぞ!
タスク2の基本
タスク2では与えられた課題について、自らの考えや例を交えて論理的に論述することが求められます。所要時間は40分で、250語以上記述することが求められます。
タスク2で出題されるのは主に以下の論理構造の文章です。単一の場合もあれば複合している場合もあるので、出題内容をよく読むことが重要です。
- (特定の意見や見方について)賛成? 反対?
- (特定の事柄について)メリットとデメリットは?
- (特定の事象について)原因と結果は?
- (特定の問題について)原因と解決策は?
- (特定の事象について)あなたの考えは?
タスク2の評価基準
タスク2の評価基準は、以下のとおり「課題への回答」、「一貫性とまとまり」、「語彙力」、「文法知識と正確さ」の4点に基づき評価されます。
評価基準表によると、タスク2でバンドスコア7.0の評価基準に到達するためには以下の点を満たす必要があります。
評価要素 | 満たすべき評価基準 |
---|---|
課題への回答 | ・課題の全ての部分に取り組んでいる ・回答全体を通じ終始明確な見解を示すことができている ・主旨を示し、詳細と理由を提示できるが、一般化しすぎたり理由の論旨が明快ではなかったりする(またはその両方である) |
一貫性とまとまり | ・情報や意見を論理的に整理しており、全体を通じて明確な連続性がある ・様々な接続詞を適切に使用しているが、使用の仕方に過不足がみられる ・各段落には明確な中心主題が存在している |
語彙力 | ・十分な幅の語彙を使用でき、柔軟性や正確性も認められる ・一般的でない語句を使用でき、表現方法や組み合わせにも配慮している ・単語の選択・スペルや語形成(またはその両方)に間違いが散見される |
文法知識と正確さ | ・様々な複雑な構文を使用できる ・文法と句読点をうまく使いこなすが、エラーは依然として存在する |
タスク2の場合は受験生の見解や意見が問われることもあり、「課題の全ての部分」について「主旨」や「明確な中心主題」を示して回答することが求められていることがこの表から分かります。
基本の書き方と注意点
タスク2用英文エッセイの基本構造
タスク2用英文エッセイの基本的な構造例は以下のとおりです。
エッセイ要素 | 論述内容 | 論述内容の詳細 | 書き出しで使用する表現の例 |
---|---|---|---|
Introduction | 問題文の言い換え | 問題文のパラフレーズ | It is said that… |
立場の表明 | 筆者の見解(賛成/不賛成/考え)を明確に表明する | I agree/disagree… | |
Body | 主張① | 主張①について論述 | Firstly,… |
主張①の根拠 | 主張①の理由を論述 | ||
主張①の事例 | 主張①を裏付ける事例を論述 | ||
主張② | 主張②について論述 | Secondly,… | |
主張②の根拠 | 主張②の理由を論述 | ||
主張②の事例 | 主張②を裏付ける事例を論述 | ||
主張③ 主張③の根拠 主張③の事例 | (後述の基本パターンによっては追加) | Finally,… | |
Conclusion | 主張の再主張 | Bodyの主要な主張を別の言葉で要約する | To sum up/Overall, … |
立場の再表明 | Bodyの内容を踏まえ筆者の見解(賛成/不賛成/考え)を再度明確に表明する | I agree/disagree… |
論述の型の基本パターン
英文エッセイの論の展開には一定のパターンがありますので、設問の内容や好みによって使い分けてください。以下は「2つの対立する意見を検討したうえで賛成/反対を表明する」場合に考えられる展開方法の例です。
論述の型の基本パターン | メリット | デメリット |
---|---|---|
パラグラフ1:支持する主張 パラグラフ2:支持しない主張 | 論理構造が明確で書きやすい | 単調になりやすい |
パラグラフ1:支持する主張 パラグラフ2:支持する主張 パラグラフ3:支持しない主張 | 支持する主張内容をしっかり強調できる | 両主張間のバランスを取りづらい 分量が多くなりやすい |
パラグラフ1:支持しない主張 パラグラフ2:支持する主張/支持しない主張 | 支持する主張内容を支持しない主張との関係性のなかで明確に対比できる | 文構造が複雑になりやすい |
書き始める前に設問をしっかり読んで!
まず設問で求められる内容をしっかり理解してからプランニングを行いましょう。例えば「筆者の立場表明」が求められる場合と「想定される原因を挙げたうえで解決策を示す」ことが求められる場合では、論述すべきことや論述の型は同じではないはずです。
Introductionはシンプルに
Introductionでは、問題文の言い換え(一般化)をしたうえで筆者の立場を明示します。
ここで設問のトピックについて馴染みがあると背景知識について述べたくなるかもしれませんが、加点にはならない(ここで文法等を間違えるとむしろ減点になる)ので書かない方が良いです。
Bodyの主張は2~3個でOK
基本パターンから、論述すべき主張は最低2つ、多くても3つまでが適当です。一つの事象について両側面から検討して論述することになるので、1つだと客観性を欠きますし、4つだと議論を一つの論述にまとめるのが難しくなります。「論述の基本パターン」からトピックに合わせて効果的な論述方法を選ぶか、自分が書きやすいパターンに議論を引き付けて書きましょう。
Conclusionはマスト!
タスク2はその性質上、結論は必ず書かなければなりません。残り時間が少なくなってきたら、Bodyの内容が不十分に感じられる場合であってもひとまず結論を書いておくことをお勧めします。
必要なボキャブラリー・表現を身につける
何度か練習してみて、基本パターンの中から自分が書きやすいパターンを見つけたら、パラグラフ間をつなぐ表現をストックしていきます。例えば以下のようなバリエーションを使いこなす必要があります。
メリット・デメリットに関する表現 | 対応する表現(名詞) |
---|---|
メリット | pros, positives, benefits, |
デメリット | cons, negatives, drawbacks, issues, problems |
論理 | 対応する表現 |
逆接 | But, However, Despite, In spite of |
強調 | The point is |
追加 | What is more, In addition, Moreover, Furthermore |
例示 | By way of example, For instance, For example |
理由 | Because of this |
結果 | As a result, Consequently |
結論 | To conclude, To sum up, In summary |
あとは練習あるのみ!
書くべき内容やポイントが分かったら、語学学校や添削サービスを利用してどんどん練習しましょう。アウトプットを繰り返せばそれだけ実力が向上します。
おすすめの参考書やサービスはこちらの記事でご紹介しています。
まとめ
今回はタスク2で7.0を獲得するためのテクニックをご紹介しました。
ご紹介したポイントは以下のとおりです。
- 論述の基本構造とパターンを身につける
- 設問をしっかり読んで問われている内容を理解する
- Introductionはシンプルに
- Bodyの主張は2~3個でOK
- Conclusionはマスト!
- 幅広い表現・ボキャブラリーを身につける
この内容が少しでも参考になれば幸いです。
以上です。
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