海外留学から帰国する際にやること&注意点まとめ【大学院留学経験をもとに解説】

当ページのリンクには広告が含まれています。

楽しいことも大変なこともたくさんある海外留学!
多くの人が卒業の次に取り組むことになるのが、帰国の準備です。

学位取得という大きな節目を迎えた後でも、住居や契約関係の整理は待ってくれません…。

本記事では、海外留学から帰国する際に必要になる手続きを整理しました。

帰国直前になって慌てないためのチェックリストとして役立てていただけると幸いです。

目次

やること一覧

帰国が決まったら、まずはやることを整理します。
留学中に契約したサービスやレンタルしているものを、漏れなく洗い出すことが重要です。

帰国時に厄介なのは、日本に帰国してしまうと手続き自体が難しくなるものがあること。
特に注意が必要なのは以下のようなタイプで、早めに動いて確実に処理する必要があります。

  • 手続きの遅延が致命的な影響を及ぼすもの(法的トラブルにつながる恐れがあるもの)
  • 現地に赴かないと手続きできないもの

また、電話でしか手続きができない契約にも注意が必要です。
帰国後に国際電話を何度もかけることになり、想定外の費用が発生するケースもあります。

日程が非常にタイトになりやすいため、可能であれば卒業前から少しずつ動くのがおすすめ。
まずは全体像を一覧で整理します。

項目いつまでに判断・対応が必要か放置するとどうなる?注意点
帰国便の手配帰国が決まり次第航空券の費用が跳ね上がる
利用予定便の空きがなくなる
手荷物許容量に注意
家財の移転準備帰国1〜2ヵ月前目安家財の整理が難しくなる物品によっては関税手続きに時間がかかる
住居帰国1〜3ヵ月前(契約による)利用していなくても家賃が発生
契約が自動更新される場合も
家財の汚損対応や私物の撤去スケジュールは早めに考えておく
海外健康保険帰国前(解約日指定)帰国後も保険料が引き落とされる帰国を証明する書類が必要になる場合あり
通信契約帰国前(解約期限あり)利用不可でも料金が継続
契約が自動更新される場合も
帰国を証明する書類が必要になる場合あり
手続きが電話のみの場合あり
銀行口座帰国前〜帰国後管理負担・凍結リスク
非居住者扱いになり、口座維持手数料が跳ね上がる場合も
インターネット経由で手続きができない場合あり
維持する場合はコストについて正しく理解しておくこと
帰国届帰国前(期間は自治体による)行政手続きが進まない
税申告等でペナルティーを受ける場合も
帰国を証明する書類が必要になる場合あり
住民登録原則14日間以内住民サービスが受けられない(帰国後)
国民年金等住民登録後速やかに未加入期間が将来の受給額に影響する場合あり(帰国後)

この一覧は個々人の状況によって当てはまらない場合もあるため、参考までにご覧ください。

このリストをざっと見て、「帰国後に使えなくなっても請求が続くもの」「現地でしか手続きできないもの」を優先して片づけていけば、致命的なミスは防げるはずです。

余裕があれば、帰国日から逆算して「いつまでに動く必要があるか」をメモしておくと、後の手続きが楽になります。

タイムライン

次に、帰国日まで「いつ何をするか?」を整理します。

帰国日から逆算して、早めに動かないといけないもの処理に時間を要するものを把握するのがポイントです。
ここでは手続きの細かい方法ではなく、動くタイミングの目安に焦点を当てます。

STEP
帰国半年前:要対応項目の洗い出し

この時期は、帰国を前提に「何に対応する必要があるか」を把握するフェーズです。
具体的な手続きを進める必要はありません。

  • 留学中に契約・利用しているサービスの洗い出し
  • 住居・保険・通信など、解約や通知期限があるものの確認
    →それぞれについて、期限や必要書類の有無を把握
  • 帰国時期のおおまかな目安を考え始める

※この段階では「いつまでに動く必要があるか」を把握できていれば十分です。

STEP
帰国2~3ヵ月前:通知期限がある契約に対応

帰国日を起点に、具体的な逆算を始める時期です。
通知期限が設定されている契約については、この段階で具体的なアクションを起こします。

  • 住居・保険・通信など、通知期限がある契約の条件を再度確認
    →必要に応じて、解約手続きや終了日の指定に進む
  • 帰国日を仮決めし、退去日や解約日の目安を設定
  • 現地でしか手続きできないものの有無を確認
  • 該当する場合は、具体的な手続き方法について問い合わせ

※解約前に通知が必要なサービスは、解約予定日の2~3ヵ月前までの連絡が必要なことが多いです。

STEP
帰国1ヵ月前:帰国準備を本格化

帰国に向けて、実際の手続きを進めていくフェーズです。
日程がタイトになりやすいため、計画的に動く必要があります。

  • 帰国便の確定、家財・荷物の発送手配
  • 返却や精算が必要なものの整理
  • 別送する物品の選別(帰国便の受託手荷物容量に注意)

※帰国直前は想定以上に慌ただしくなるので、主要な手続きは一通り目処をつけておくと安心です。

STEP
帰国1~2週間前:最終確認

帰国直前のこの時期は、取りこぼしを防ぐための最終チェックに集中します。
新しいことを始めるというより、「残さない」ことが目的です。

  • 未処理の手続きや未精算の有無を確認
  • 最終請求額・引き落とし日の確認
  • 書類、契約情報、ログイン情報の保存
  • 別送品の発送手続き

※帰国後は現地に赴くのが難しくなるので、解約手続きが済んでいないものには優先して対応。

上記はあくまで全体の流れを整理したものです。
実際に必要な手続きや対応内容は、滞在国や契約内容、個々人の状況によって異なります。

次の章では、帰国前後に対応が必要になりやすい項目について、転出関係・転入関係に分けて整理します。

個別のやること(転出関係)

ここからは、海外留学からの帰国時に一般的に対応が必要になりやすい項目を整理します。

具体的な手続き方法や必要書類、期限は、滞在国や契約内容によって異なります。ご自身でも必ず確認してください。

住宅退去の届け出

住居の契約書類を確認し、解約日のどのくらい前に通知が必要なのかを把握しておきます。
契約内容によって、退去予定日の数か月前に通知が必要な場合もあれば、数週間前で良い場合もあります。
帰国が決まったら、まずは契約書類を確認しておきましょう。

あわせて、通知方法についても確認が必要です。
メールでの連絡で足りるケースもあれば、文書による通知や、指定様式への記入が求められるケースもあります。
契約書類に記載された方法に従って対応しましょう。

学生寮の場合は、セメスター終了後の更新申込を行わなければ、契約期間満了と同時に自動的に契約が終了するケースもあります。ただし、寮の規則によって扱いが異なるため、必ず事前に確認が必要です。

学生寮やサービスアパートメントでは、備品のリスト(インベントリーリスト)が用意されていることがあります。
退去時に備品が揃っていない場合や、破損・汚損がある場合には、デポジットから差し引かれることもあります。
気になる点があれば、事前に管理者へ相談しておくと安心です。

また、退去時のチェックや賃借人の立ち会いが必要かどうかは、住居によって大きく異なります。
退去日が契約解除日よりも早い場合には、友人などに立ち会いを依頼するなど、別途対応が必要になるケースもあります。

帰国届の提出

海外留学を終えて帰国する際には、留学先(滞在先)の自治体等に対して、帰国(転出)に関する届出が必要になる場合があります。これは、現地での滞在を終了することを正式に伝えるための手続きです。

この帰国届は、提出が必要なケースと不要なケースがあり、扱いは滞在国や自治体、滞在資格によって異なります。
そのため、帰国が決まった段階で、どの機関に・いつまでに・どのような形で提出が必要なのかを確認しておくことが重要です。

また、こうした届出が、税金や社会保険など現地側の手続きと紐づいている場合には、提出日や実際の退去日に応じて、取り扱いが大きく変わることもあります。

さらに、保険や通信契約など、この手続きがないと解約できないサービスが存在するケースもあります。

気になる点があれば、事前に現地の自治体窓口や担当機関に相談しておくと安心です。

スイス・ジュネーヴ州における滞在許可関連の具体的な手続きについては、以下の記事でまとめています。

保険の解約

海外留学中に加入した保険については、帰国にあわせて解約や切替が必要になる場合があります。

保険の解約にあたっては、解約の申し出期限解約日をいつに設定できるかを事前に確認しておくことが重要です。
契約内容によっては一定期間前までの連絡が必要な場合もあります。

また、保険によっては解約に際し帰国(転出)を証明する書類の提出が求められることがあります。そのため、帰国届の提出時期や、実際の退去日との関係にも注意が必要です。

なお、帰国後すぐに日本の公的保険や民間保険に切り替える場合でも、解約日と新たな保険の開始日が空いてしまわないかは必ず確認しておきましょう。短期間であっても無保険状態になると、思わぬトラブルに対処できないことがあります。

スイスにおける留学生用医療保険の具体的な手続きについては、以下の記事でまとめています。

通信会社の解約

海外留学中に契約した携帯電話や通信サービスについては、プリペイド式でない限りは基本的に解約手続きが必要です。

通信契約の解約にあたっては、解約の申し出期限最低利用期間の有無を事前に確認しておくことが重要です。
契約内容によっては、一定期間前までの連絡が必要だったり、解約時に違約金が発生したりするケースもあります。

また、通信会社によっては、オンラインでの解約ができず、電話や窓口での手続きが必要な場合があります(安さが売りの通信会社にはこのパターンが多い)。
帰国後に手続きをしようとすると、国際電話が必要になったり、受付時間の制約を受けたりするため、可能であれば現地滞在中に対応しておく方が安心です。

なお、帰国(転出)を証明する書類の提出が求められるケースや、端末の返却が必要になるケースもあります。
解約前に、必要書類や返却物の有無を確認しておきましょう。

銀行口座の閉鎖

海外留学中に開設した銀行口座については、帰国にあわせて閉鎖するか、維持するかを判断する必要があります。

銀行口座を維持する場合には、非居住者の扱いや、それに伴う口座維持手数料の増加、利用条件の変更がないかを確認しておくことが重要です。ヨーロッパの場合、多くのケースで口座維持手数料は居住者に比べて高額になります。

一方、口座を閉鎖する場合には、現地での手続きが必要だったり、本人確認のために窓口での対応が求められるケースも少なくありません。

また、口座を閉鎖する前に、以下の点を一通り確認しておきましょう。

  • 残高の精算(残高を減らしておく必要があるか、送金先をどうするか)
  • 定期的な引き落としや振込設定の有無
  • クレジットカードやデビットカードとの紐づけ

帰国後に手続きを行おうとすると対応が難しくなることがあるため、事前に問い合わせをして具体的な手続きや必要書類を把握しておくと確実です。

ヨーロッパで利用されるIBANや、フランスで用いられるRIBなど、銀行システムは国や地域によって細かな違いがあります。日本の銀行宛てに送金指示を出す際に、この違いがトラブルの原因になることもあります。
解約を予定している場合は、店舗で直接手続きを行うか、事前に自分で残高をゼロにしておくと安心です。

スイスの銀行口座についてはこちらの記事に閉鎖までの手続きをまとめています。

個別のやること(転入関係)

ここからは、日本に帰国した後に対応が必要になる主な手続きを整理します。
転出関係と比べると後から対応できるケースも多いです。

そのため、この章では細かい手続き方法には踏み込まず、「何を・どの順番で意識すればよいか」を中心にまとめています。

住民登録

帰国後は、まず居住する自治体で住民登録を行います。
原則として帰国後14日以内に手続きを行う必要があります。

住民登録が完了しないと、国民健康保険や年金など他の行政手続きを進めることができません。
帰国後できるだけ早めに対応しておくと、その後の手続きがスムーズです。

マイナンバーカードの作成

住民登録が完了すると、マイナンバーカードに関する手続きを進めることができます。

各種行政手続きや公的サービスで必要になる場面が多いため、早めに発行手続きを済ませておくと安心。
住民登録が終わったら、その場であわせて手続きしておくと効率的です。

国民年金・国民健康保険の加入

住民登録後、国民年金や国民健康保険への加入手続きが必要になります。
加入が遅れると、未加入期間が発生したり、医療費の自己負担が大きくなったりする可能性があります。

住民登録時に案内されることも多いので、あわせて確認しておきましょう。

通信会社の契約

帰国後は、日本国内で利用する通信サービスの契約が必要になります。

オンラインで手続きが全て完了する事業者でeSIMを申し込めば、帰国後あまり時間を置かずに国内データ通信が利用できるようになりますし、物理SIMを選択する場合は、受け取りまでeSIMで凌ぐ方法もあります。

手続き自体は後からでもできますが、日常生活や各種手続きの利便性を考えると早めに整えておくと便利です。
住民登録や本人確認書類の準備とあわせて進めるとスムーズです。

こちらの記事は一時帰国を想定していますが、短期間凌ぐための方法を考える際に有用です。

まとめ

海外留学からの帰国にあたっては、限られた時間の中で多くの手続きを同時に進める必要があります。
学位を取得するのも大仕事ですが、こうした手続きも非常に大切なプロセスのひとつ。

特に、帰国後に対応が難しくなるものや、使っていなくても請求が続くものについては、帰国日から逆算して早めに動くことが重要になります。

もちろん、すべてを最初から完璧にこなそうとする必要はありません。
大切なのは、全体像を把握したうえで、時間に余裕をもって少しずつ進めていくこと。

本記事を参考に、「いつ」「何を」「どこまで意識すればよいか」を押さえておくだけでも、致命的なミスや無駄な出費は十分に防ぐことができるはずです。

なお、繰り返しにはなりますが、帰国に伴う手続きは、滞在国や契約内容、個々人の状況によって異なります。
この記事はあくまで全体像を把握するための整理として活用し、自分に必要な項目だけを拾いながら、無理のないペースで準備を進めてみてください。

以上です。

関連記事

この記事が気に入ったら
フォローしてね!

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

コメント

コメントする

CAPTCHA


目次