筆者は2023年9月からジュネーブのIHEIDに留学します。
進学先のIHEID以外にもLSEやQueen Mary Universisty of Londonといった有名校からも合格をいただきました。
大学院から入学許可をもらうためには、審査官に対して自分が出願先の大学院に相応しい人物であることを証明することが必要です。
志望理由書は出願者の学びに対する熱意や志望した理由、卒業後のキャリア展望等を示すことで、出願者の人物像やコースへの適性を測る資料となります。
この記事では、志望理由書の形式を検討するところから完成させるまでのプロセスについて、筆者の経験をもとに解説します。
志望理由書の形式を検討する
内容と分量を確認する
志望理由書はPersonal StatementやStatement of Academic Purpose等大学院によって名称が異なりますが、記載すべきことは基本的にほぼ同じかと思います。
大学院のウェブサイトに条件が掲載されていますので、大学院やコース毎に定められている文字数や容量(A4用紙○枚以内等)を確認します。特定スキルが要求されるコースの場合は指定のトピックに関する事項を含めることが必要な場合もあります。
なお大学院によっては志望理由書に含めるべき内容についてのアドバイスが提供されている場合もあるので、最大限活用しましょう。
提出形式を確認する
推薦状と同様、レターヘッドとともに印刷してPDF形式で提出する方式やフォームに直接記入する方式等大学院によって異なるので、指示をよく確認し、指定された方法で提出します。
志望理由書を書き始める
志望理由書に含める内容をブレインストーミングする
いきなり書き始めても問題ないかとは思いますが、志望理由書の完成度を高めるために必要な要素をなるべく多く箇条書き等で整理しておくと、志望理由書に落とし込む際に参考として役立ちますし、複数の大学院・コースに志望理由書を準備する際にアレンジがしやすくなります。この段階はまだ日本語で大丈夫だと思います。
具体的に何を書くかは出願者の自由ですが、LSEのウェブサイトに掲載されている内容がヒントになりそうでしたのでご紹介します。
出典:Statement of academic purpose (lse.ac.uk)
- 学問上の興味及びプログラムに関連する強みや背景
- プログラムについて特に興味のあること
- プログラムへの学問的な心構え
- プログラムへの学問的なモチベーション
- 学問上もしくは職業上の目標と大学院での学びがその実現にどのように役に立つか
- その他関連する情報(プログラムへの出願のきっかけとなった経験等)
英文エッセイの型に当てはめる
自分が志望理由書に含めるべき内容が分かったら、いよいよ書き始めます。
私は以下の構成で志望理由書を作成しました。あくまで参考としてどうぞ。
エッセイ構成 | 内容 | 備考 |
---|---|---|
Introduction | 出願するコース名 | |
キャリア展望 | 卒業後に志望するキャリアを明確にすることで、大学院留学の目的をはっきり伝える | |
Body | コースに関連する経験 | |
大学院の立地する国とのかかわり | もしあれば | |
コースに関連する学問上の実績 | アカデミック色の強いコースに出願する場合は特に重要 | |
コースに関連する職業上の実績 | もしあれば。卒業から時間が経っている場合は特に重要かも | |
大学院・コースを志望する理由 | ||
興味を持った科目 | カリキュラムを確認する。年度によって内容が変わるので注意 | |
大学院・コースにどう貢献するか | ||
Conclusion | 大学院・コースにどう貢献するか(繰り返し) | 表現や切り口を変えて再度記載して印象付ける |
コースに対する熱意 |
内容を推敲する
最初のドラフトが出来たら、少し時間をおいて見直します。
論の運び方やワードチョイスは適切か、欠けている要素はないか等、色々な角度から繰り返し検討します。
英文を校正する
自分が志望理由書に含めたい内容が入り構成も無理のないところまで来たら、有料の英文校正サービスを活用したりネイティブの友人に依頼する等の手段で、英文の校正を行います。
文法ミスの修正や不明瞭な箇所の明確化は自分だけでは気づかない場合も多いですし、些細なミスが結果に大きく影響する可能性もあるため、このプロセスを踏むことは非常に重要です。
筆者はワードバイスを利用しました。
インターネット上のサンプルを参考にするのもアリ
インターネット上で検索すると、志望理由書のサンプルはたくさん出てきます。また留学エージェントのBEOでも志望理由書や推薦状がデータベース化されており参照することができます。
まるまるパクるのはさすがにアウトですが、アイデアや構成の参考にさせてもらうのはアリです!
筆者がBEOを利用した感想等は以下の記事をどうぞ。
志望理由書を提出する
推薦状と同様に、志望理由書の提出方法も大学院によって異なります。
私は出願用プラットフォーム上のフォームに直接入力を行うパターンとPDF形式で提出するパターンがありました。
まとめ
志望理由書はコースへの興味やキャリア展望、関連する経験や職歴といった様々な要素を最も効果的に大学院側に伝えることができる書類です。
出願者がコースや大学院の求める人物像にマッチしており、将来的に大学院や社会に貢献できることを効果的にアピールすることが出来れば、合格にかなり近づくことができると思います。
以上です。参考にしていただけると嬉しいです。
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