オマーンの首都マスカットのおすすめ観光スポット5選と各エリアの歩き方

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オマーン旅行の玄関口・首都マスカット(アラビア語表記:مسقط)。

「谷間にふわっと浮かび上がった、美しいもの」という由来(諸説あり)の通り、アラビア風の特徴的な装飾を施した白い建物が続く美しい町並みが特徴的な都市です。

そんな伝統的な雰囲気を留めるマスカットですが、オマーンの近代化を象徴する都市という側面もあり、濃厚なアラブ文化とモダンな魅力を併せ持つ穴場のスポットです。

本記事では、そんなマスカットの観光スポットをご紹介します。

なおオマーン全体の情報のまとめ記事はこちら。

目次

ここだけは是非!マスカットの主要観光スポット5選

首都マスカットはオールド・マスカット、マトラ、ルイ、新市街といったエリアに分かれており、それぞれに観光スポットがあります。

このパートでは、それらの観光スポットのうち筆者がここは必須!と思うスポットをおすすめ順にご紹介します。

マトラ・スーク Mutrah Souq

オマーン人が被る帽子(キンマ)や短剣ハンジャルを始めとするオマーンの伝統衣装関連の品から、骨とう品、金細工、スパイスなどを売るお店がひしめき合う、ファンタジーに出てきそうな雰囲気の伝統的な市場。

それだけ聞くとドバイやドーハといった他の湾岸諸国の市場と同じですが、この市場の特徴は売り子も訪問客も(他の湾岸諸国と比べて)割とローカルのオマーン人が多いこと。民族衣装姿の地元民がよく買い物をしており、日常使いのアイテムも多く売られています。

完全に観光地化されたスポットとはまた違う、ローカルな感じ。

売り子は観光客を見ると英語で話しかけてきますが、ドバイの伝統的市場のような強引な客引きは皆無なので比較的落ち着いて散策することができます。

お昼休みがあるので、午前中か夕方~夜の訪問がおすすめです。

ところどころに広場のようなエリアがあるので、目印にすると迷いにくいです。
本当に色々なものが売っている面白い市場です。
項目内容
所在エリアマトラ
営業時間9時~13時、16時~22時(店舗により異なる)
入場料無料
公式ウェブサイトなし
2024年2月現在の情報です。

スルタン・カブース・グランド・モスク Sultan Qaboos Grand Mosque

6年の歳月をかけて2001年に完成したオマーン最大のモスク。5本のミナレット(尖塔)はイスラム教における5柱(告白・礼拝・断食・喜捨・巡礼)を表しています。

建築そのものの素晴らしさもさることながら、礼拝場所に敷かれた広さ4,200平方メートルにおよぶ最高級のペルシャ絨毯や豪華なシャンデリアも見どころです。

非イスラム教徒向けの開放時間は金曜日を除く8時30分から11時まで。イスラム教の戒律に則り男女ともに長袖・長ズボン(女性は肌のラインが出ない服装)を着用し、女性は頭髪を隠す必要があります。女性にはアバヤ(黒い上衣)の貸し出しサービスがある他、男性向けにディスダーシャ(白い民族衣装)の貸し出しサービスがあるので必要に応じて利用しましょう。

また敷地内にはイスラム教について情報提供を行う付属機関が設置されており、コーヒーやデーツをいただきながらイスラム教に関する知識を深めることができます。

白い大理石に彩られた外観。
白と青が印象的な内部。
巨大なシャンデリアも美しいです。
項目内容
所在エリア新市街
営業時間(非イスラム教徒向け)土曜日~木曜日:8時30分~11時(午前中のみ入場可能)
金曜日:休業日
入場料無料
公式ウェブサイトSultan Qaboos Grand Mosque VR – Diwan of Royal Court
2024年2月現在の情報です。

2024年2月現在google map上の情報では土日も休業になっていますが、休業は金曜日のみで土日は営業しています!

オマーン国立博物館 The National Museum of Oman

2016年にオープンした、7,000を超える文物を所蔵・展示するオマーン国立の博物館。

国立だけあってオマーンの歴史や文物を分かりやすく展示しており、海洋国家オマーンの歴史を概観するのにもってこいの場所です。

オマーン各地の歴史的建造物や伝統的な灌漑技術に関する説明も充実しているので、オマーン各地を巡る予定ならまず最初にここを訪れておくと理解がさらに深まること請け合いです。

白亜の外観。アラム・パレスの正面に建っています。
海洋国家らしく、船や交易に関する展示が非常に多いです。
項目内容
所在エリアオールド・マスカット
営業時間土曜日~木曜日:10時~17時(チケット販売は16時30分まで)
金曜日:14時~18時(チケット販売は17時30分まで)
入場料(外国人観光客)5 OMR
公式ウェブサイトOman National Museum | Museums in muscat | Things to do in Oman
2024年2月現在の情報です。

ベイト・アル・ズベイル Bait Al Zubair Museum

オマーンの風俗や伝統工芸について展示している博物館。

ベイトはアラビア語で「家」という意味で、シェイク・アル・ズベイル・アリの邸宅を改装した博物館であることに由来します。

オマーンの伝統衣装や伝統的な工芸品に関する詳しい説明が充実しており、現代も多くのオマーン人が守っている服装や習慣に根付く伝統の片鱗を体感することができます。オマーンの伝統衣装に興味がある方は訪問マストの施設。

カフェも併設されているので、ここで一息入れるのも素敵です。

入口。マスカット特有の白い外観が素敵です。
男性用民族衣装に関する説明のコーナー。半月刀ハンジャルに関する解説は圧巻の情報量!
項目内容
所在エリアオールド・マスカット
営業時間土曜日~木曜日:9時~17時
金曜日:休業
入場料(外国人観光客)3 OMR(大人)
無料(10歳未満)
公式ウェブサイトBait Al Zubair
2024年2月現在の情報です。

ロイヤル・オペラハウス Royal Opera House

オマーンの伝統的な建築様式と近代的な設備を兼ね備えたオマーン国立の歌劇場。秋から冬のシーズンには著名なアーティストによるパフォーマンスが行われ、大変にぎわいます。

館内をめぐるツアーに参加すれば、館内設備や館内の展示物について詳細に知ることが可能です。

ショッピングモール「オペラ・ギャラリアOpera Galleria」が併設されており、食事や買い物もできます。

ロイヤル・オペラハウスの外観。
ロイヤル・オペラハウスの内観。
項目内容
所在エリア新市街
館内ツアー営業時間土曜日~木曜日:8時30分~17時30分
金曜日:休業
館内ツアー参加料金3.15 OMR(大人)
1.05 OMR(子供)
公式ウェブサイトRoyal Opera House Muscat (rohmuscat.org.om)
2024年2月現在の情報です。

マスカットの各エリアの特徴

ここではマスカットの各エリアをご紹介します。観光ルートの検討にどうぞ。

オールド・マスカット Old Muscat

オールド・マスカットの主な観光スポット
  • オマーン国立博物館
  • ベイト・アル・ズベイル
  • ジャラリ・フォート
  • ミラニ・フォート
  • オマニ・フレンチ博物館
  • マスカット・ゲート博物館

アラム・パレス(宮殿)やオマーン国立博物館といった観光スポットを有する官庁街。

他にはベイト・アル・ズベイルオマニ・フレンチ博物館のような博物館がある他、ポルトガル統治時代の2つの砦(ジャラリ・フォートミラニ・フォート)のような歴史スポットもある格式高い地区です。

このエリアの観光スポットは不定期に休業することがある他、政治イベント(要人の来訪など)の影響を受けることもあるので注意。必ず訪問したいスポットがある場合は、事前にウェブサイトなどで確認するのが確実です。

レストランをはじめとする商業施設は皆無のため、飲食は各施設に併設されているカフェなどで済ませるか別エリアに移動する必要があります。

アラム・パレスの外観。宮殿なので観光客は中に入ることはできません。

マトラ Mutrah

マトラの主な観光スポット
  • マトラ・スーク
  • マトラ・フォート
  • プレイス&ピープル美術館
  • ベイト・アル・バランダ

美しい海岸通り(コルニーシュ)と伝統的な市場であるマトラ・スークを有する地区。

宣伝でよく使われるマスカットのイメージはこのエリアの風景を切り取ったものです。

ポルトガル統治時代の砦マトラ・フォートや、プレイス&ピープル美術館ベイト・アル・バランダのようなミュージアムもあり、常に観光客でにぎわうエリア。土産物屋・レストラン・ホテルといった旅行者にとって必要な施設が一通り揃っており非常に利便性が高いです。

このエリアにあるレストランは観光客向けの高級路線か移民労働者向けの南インド系料理で二極化しており、リーズナブルなアラブ料理を見つけるには少し内陸に入る必要があります。おしゃれなカフェは少な目。

対岸から見たマトラ地区。
マスカットといえばコレ!というような夜景。(マトラ・フォート)
伝統的な婚礼衣装の展示。(プレイス&ピープル美術館)

ルイ Ruwi

ルイの主な観光スポット
  • オマーン国軍博物館

オフィスビルの立ち並ぶ商業地区と金製品や生活雑貨を売る店が立ち並ぶ地区をメインとする山あいのエリア。

中心部にはMwasalatバスターミナルがあり、新市街とマトラ&オールド・マスカット両地区を結ぶバス路線の結節点になっています。

観光スポットは多くなく、特にバスターミナルから南に延びるルイ・ハイストリートはローカル向けよりも移民労働者向けと思われるお店が目立ちます。

ルイのバスターミナル。

新市街(小マスカットを除く地域)

現代マスカットは、歴史の古い「小マスカット」(オールド・マスカット、マトラ、ルイ)と、西に延びる新興の商業地区や住宅地(以後「新市街」)から構成されています。

新市街には、各国の大使館が立ち並び美しいビーチもある外交地区シャティ・アル・コーロムShati Al Qurum、高級住宅街マディナ・スルタン・カブースMadinat Sultan Qaboos、高級ホテルと大型ショッピングモールの立ち並ぶアル・フウェールAl Khuwairといった地区が含まれます。

新市街の主な観光スポット
  • スルタン・カブース・グランド・モスク
  • ロイヤル・オペラハウス
  • 海洋科学センター
  • 自然史博物館
新市街の主なショッピングモール
  • オマーン・アベニュー・モール Oman Avenues Mall
  • マスカット・グランド・モール Muscat Grand Mall
  • モール・オブ・オマーン Mall of Oman
  • シティー・センター・マスカット City Centre Muscat
シャティ・アル・コーロムビーチの夕景。
ドームの照明が印象的なモハメド・アル・アミーン・モスク。

観光スポット間の移動手段

各種交通機関が利用可能

各エリア間の移動にはタクシーや公共交通機関(バス・ルートバス)の利用が可能。

所要時間の目安はこちら。

所要時間新市街~ルイルイ~マトラマトラ~オールド・マスカット
自動車
タクシー
30分~1時間
(出発地点による)
20分5分
公共交通機関
(バス)
1時間~2時間30分10分
※所要時間はあくまで目安です。

各交通機関のメリットとデメリットを簡単にまとめると以下のとおりです。

交通機関メリットデメリット
タクシー所要時間が短い費用が高め
運賃交渉が必要な場合も
バス安価に移動可能時間がかかる
到着時間が読めない
ルートバス安価に移動可能時間がかかる
到着時間が読めない
※こちらで掲げたメリット・デメリットは筆者の経験に基づくものです。

各交通機関の利用方法はこちらの記事でご紹介しています。

注意点

夏場の観光は注意

マスカットのベストシーズンは冬場(11月~2月)。25度程度で非常に過ごしやすく、短距離であれば徒歩移動も問題なくできます。

問題は夏場(特に5月~9月)。気温は40度近くまで上昇し、湿度も高いので、外は蒸し風呂状態。

新市街・マトラ・ルイといったエリアであればショッピングモールや商店があるので暑さを避けることも可能ですが、オールド・マスカットはめぼしい商店もないため水分補給や休憩をする場所が限られます。

夏場の観光についてはこちらの記事も参考にしていただければ幸いです。

まとめ

今回の記事ではオマーンの首都マスカットの観光スポットと各エリアをご紹介しました。まとめると以下のとおり!

  1. マトラ・スーク ~まるでファンタジーな伝統的な市場~(マトラ地区)
  2. スルタン・カブース・グランド・モスク ~荘厳なイスラム建築とイスラム教の神髄に触れる~(新市街)
  3. オマーン国立博物館~海洋国家オマーンの歴史に迫る~(オールド・マスカット地区)
  4. ベイト・アル・ズベイル~オマーンの伝統を学ぶ~(オールド・マスカット地区)
  5. ロイヤル・オペラハウス~オマーン建築の粋を集めた音楽の殿堂~(新市街)

また各エリアの特徴を簡潔に示すと以下のとおりになります。

  • オールド・マスカット:歴史スポットと静かな官庁街
  • マトラ:美しい海岸線と市場のにぎわい
  • ルイ:谷間に広がるビジネス街と交通の要所
  • 新市街:モダンな魅力とショッピングモール

魅力のいっぱい詰まったマスカットを是非訪れてみてください!

以上です。参考にしていただけると幸いです。

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