国際・開発研究大学院(IHEID)学生はどこに住む?2つの学生寮それぞれの特徴や評判をご紹介!【他の選択肢も紹介】

当ページのリンクには広告が含まれています。

国際機関が多く集まるジュネーブ。

住宅供給が需要に対して少ないため物件探しが難しいといわれる都市ですが、ジュネーブの教育機関に在籍する学生であれば、学生寮の部屋を市場価格より割安に借りることができます。

IHEIDの学生の場合は、IHEIDの所有する学生寮2か所や他団体運営の学生寮を選択することが可能。

本記事ではIHEID学生が入居可能な各学生寮について、IHEID所有の2か所を中心に部屋タイプ・家賃・評判といった情報をご紹介します。

大学院自体の情報についてはこちらの記事でまとめています。

目次

IHEIDの所有する寮は2か所

IHEIDの学生が入居する学生寮として最もメジャーなのが、学校のウェブサイト掲載の2か所。

  • Grand Morillon Student Residence
  • Edgar and Danièle de Picciotto Student Residence

入居条件

特定の教育機関に所属する学生か国際機関のインターンであること。申込時にそれぞれ資格要件を示す書類の提出が必要です。

サブリース(又貸し)であっても、一定期間を超える滞在の場合には同様の条件が適用されます。

申込方法

各セメスター開始数ヵ月前。大学院からの案内に従って申込を行います。

部屋タイプは選択できますが、具体的な部屋や階層(何階に住むか)までは選べません。階層については低層・中層・高層から選択するパターンが多く、上に行くほど家賃は高くなります。

それぞれの階層のメリット・デメリットは以下のとおり。

階層メリットデメリット
低層賃料が安め
共用設備(コインランドリーなど)が近い
入口が近い
日差しが少ない
虫が入ってくる可能性が高い
眺望は期待できない
外から覗かれる可能性がある(0階)
幹線道路の騒音(0階)
セキュリティー用の電灯がまぶしい(0階)
中層日差しが十分
騒音に悩まされる心配がない
共用設備(コインランドリーなど)が遠い
入口が遠い
高層眺望が良い
日差しが十分
外から覗かれる心配がない
騒音に悩まされる心配がない
賃料が高め
共用設備(コインランドリーなど)が遠い
入口が遠い
これらの項目は筆者の主観によるものです。

契約期間と更新

契約期間は基本的には2セメスター分(1年間)。秋入学であれば9月~翌6月末が契約期間です。

入居希望(建物・部屋タイプ・階層)については新入生に優先権があり、同じ部屋の更新については既に入居している在校生に優先権があります。

また翌2セメスター分の更新ではなく1ヵ月のみ延長するというオプションもあります。

もし在校生が同じ部屋の更新ではなく次の年度に異なる建物・部屋タイプ・階層に移ることを希望する場合は、移転が必要な理由の証明(身体的な理由の診断書)を添えて定められた期間に申請する必要があります。

なおこの場合は新入生が選択しなかった部屋にのみ選択権があるため、希望する条件に合致するとは限りません。

つまり、よほどのことが無い限り在学中に寮を移るのはほぼ不可能なので、建物&部屋の選択は慎重に!

住環境は学業に直結します。住居には可能な限りお金をかけるのがおすすめ!

Grand Morillon Student Residence

Grand Morillon Student Residenceの外観。

概要

Grand Morillon Student Residence(グラン・モリヨン・ステューデント・レジデンス、通称GM)は、著名な建築家である隈研吾氏の設計により2021年に完成した学生寮です。ベッド数は678。

近代的な設備を備える一方で日本的な木の温もりを感じられる造りなので、日本人留学生としては(何となく)安心感があります。

高台に建っており、屋上のテラスからは雄大な山々やレマン湖のパノラマを楽しむことができます。テラスではイベントが開催されることも。

国際機関が集中するエリア・ナシオンNationsにあるため、周辺の国際機関(ILO、WHO、UNHCRなど)でインターンをする学生にとっては利便性が高いといえるでしょう。一方で市内中心部から多少外れていたり、大学院への直通の交通機関がない点がデメリット。

逆に言えば国際機関や国連ヨーロッパ本部の近くをほぼ毎日通るということなので、国際機関への就職を目指す人にとっては素敵なことかもしれません。

またフランス領に行くバスが通るエリアなので、フランスへの買い出しには有利な立地です。

部屋と設備

Grand Morillon Student Residenceの部屋タイプと利用可能な施設は以下のとおりです。

スクロールできます
部屋のタイプ居住人数家賃(月額)説明
Studio10~4階:850
5階・6階:900
キッチンなしのワンルーム。流し台とレンジはある。
Studio with kitchen10~2階:1,000
3~5階:1,050
6~8階:1,100
キッチン付きのワンルーム。
One-bedroom apartment1~20~2階:1,850
3~5階:1,900
6~9階:2,000
独立した寝室とキッチンのあるアパート。
Shared apartment with shared bathroom20~2階:850
3~5階:900
6~7階:950
2つの個室とリビング、共用バスルームを備えた部屋。
Shared apartment with private bathroom3~40~2階:1,000
3~5階:1,050
6~7階:1,000
3つの個室とリビング、専用バスルームを備えた部屋。
Three-bedroom apartmentファミリータイプ0~2階:2,700
3~5階:2,850
ファミリー向けの部屋。
※表示の賃料は学生向けの月額賃料です。 出典:Our rooms | IHEID (graduateinstitute.ch)
利用可能な共用施設
  • 商店
  • カフェ
  • フィットネスセンター
  • ミーティングルーム&スタディールーム
  • 共同庭園
  • コインランドリー

YouTubeにルームツアーの動画が上がっていますので、興味があればどうぞ!

Edgar and Danièle de Picciotto Student Residence

Edgar and Danièle de Picciotto Student Residenceの外観。

概要

Edgar and Danièle de Picciotto Student Residence(エドガー・アンド・ダニエル・ド・ピチョート・ステューデント・レジデンス、通称ピチョート)は、GMよりも早い時期(2012年)に完成した学生寮です。ベッド数は231と、GMと比較すると少な目。

大学院と線路を隔てて向かい側という通学や図書館利用に最適な立地と、各戸にテラスが付いているという点が学生に非常に人気のため、入居競争率はかなり高いです。総戸数が少ない&空室が出づらい点も競争に拍車をかけています。

0階(日本式1階)には共同ラウンジピチョート・コモン・ルーム(通称PCR)があり、ビリヤード台やバーカウンターが設置されています。学生団体主催のイベントがこのラウンジで開催されることも非常に多いです。

また市街中心地に近かったり、近くに雰囲気の良いカフェが複数あるのも魅力的です。

部屋と設備

Edgar and Danièle de Picciotto Student Residenceの部屋タイプと利用可能な施設は以下のとおりです。

スクロールできます
部屋のタイプ家賃(月額)説明
Shared apartment with shared bathroom1~3階:700
4~6階:750
2つの個室とリビング、共用バスルームを備えた部屋。
Shared apartment with private bathroom1~3階:850
4~6階:900
7~9階:950
3つの個室とリビング、専用バスルームを備えた部屋。
Single apartment1~3階:1,100
4~6階:1,150
7~9階:1,200
リビングとベッドルームに分かれた部屋。日本で言う1K。
Large one-bedroom apartment1~3階:1,950
4~6階:1,900
7~9階:2,000
(詳細な説明は見当たらず)
One-bedroom apartment loft7~9階:2,200(詳細な説明は見当たらず)
Large two-bedroom apartment1~3階:2,500
4~6階:2,550
7~9階:2,600
ファミリー向け。
※表示の賃料は学生向けの月額賃料です。 出典:Our rooms | IHEID (graduateinstitute.ch)
利用可能な共用施設
  • コインランドリー
  • コモン・ルーム(共同ラウンジ)
  • フィットネスセンター

こちらもYouTubeに動画がありました。

おすすめはどっち?

さてGrand Morillon Student ResidenceとEdgar and Danièle de Picciotto Student Residenceのどちらがおすすめか?ということですが、断然Edgar and Danièle de Picciotto Student Residenceをおすすめします

理由は以下のとおり。

立地&交通の面

GMは大学院&市街地までほぼバス利用が必須(というか使える公共交通機関がバスしかない)。

大学院まで直通の交通機関はないので、Nationsまで行ってからトラムに乗り換えるかそこから徒歩になります。土日はバスの本数が大幅に減るのでGM起点の移動には辛いものがあります。

一方でPicciottoなら大学院までは徒歩で行けますし、市街地まではトラム&バス&電車で楽々アクセスできます。

住環境の面

GMは0階から、Picciottoなら1階から住居という構造です。

GMで低層階を選ぶと0階の部屋が割り当てられることがあり、この場合は日差しの少なさ&騒音(道路側は幹線道路に面している)もしくは周囲の目(建物側は通路に面している)に常に悩まされることになります。

一方でPicciottoは日本式2階以上の住居しかないので、この問題は起きません。

スイスは日本よりも緯度が高いので、日差しの少なさは想像以上だと思ってください。

学生生活&買い物の面

学生団体はPCRでイベントを開催することが多いです。Picciottoに住んでいれば時間を気にせずに居られますが、GM居住者は帰りの足(バス)を気にしないといけません。

またGMの周辺には商店やオシャレなカフェは皆無。最寄りのcoopやMigrosへは少し歩きます。一方でPicciottoの近くにはcoop(レストラン付き)やカフェがあります。

もしGMしか空室が見つからなかったら?

コインランドリーなどが近いというメリットが欲しい場合を除き、とりあえずなるべく低層階は選択しないように!

特にキッチン付きの部屋は低層階を指定すると0階になる可能性が高いので注意。(実体験)

もしキッチンが必須であれば、個人的には月50フラン追加して中層階にするか、月100フラン追加で高層階を選択することをおすすめします。QOLが全く違います。

ここまで散々GMをこき下ろしましたが、極端に住みづらいということはありません!部屋自体は清潔感があり効率的です。
またキャパシティーが多い分、他の学生との交流がしやすいという利点もあります!

【参考】IHEIDの学生が申し込める学生寮もいくつかある

IHEIDの学生はジュネーブ市内の他大学・団体が所有している学生寮を利用することもできます。入居に際しては年齢や所得などについて制限があるので、申込前に確認を。

こちらの2つ学生寮については、筆者は年齢制限の関係で入居不可だったためあまり情報を持ち合わせていません。こんな選択肢もあるよ、ということで参考までにどうぞ。

Cité Universitaire

Cité Universitaire de Genève運営の、Building AからDまでの4棟から構成されている学生寮です。

UNIGE

ジュネーブ大学の学生向けの学生寮。他大学の学生向けにも開放しています。

まとめ

IHEID自体のマイナー度はさておき、学生寮についてもあまり情報が出回っていないように感じましたので、本記事ではIHEIDの2つの学生寮(と入居可能なその他の学生寮)についてご紹介しました。

本記事がどちらの寮を選ぶかの参考になれば幸いです。

以上です。

この記事が気に入ったら
フォローしてね!

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

コメント

コメントする

CAPTCHA


このサイトは reCAPTCHA によって保護されており、Google のプライバシーポリシー および 利用規約 に適用されます。

reCaptcha の認証期間が終了しました。ページを再読み込みしてください。

目次