【言語は？必要書類は？手続きは？】フランス（リヨン）で銀行口座を開設した体験談

フランス長期留学で優先的に行う必要があるのがフランスの銀行口座の開設手続き！

日常生活の費用や学費の支払いだけであれば日本の銀行口座だけでも足りますが、長期留学生に加入義務のある公的医療保険セキュリテ・ソシアルや公的家賃補助であるアロカシオンなど、フランスには何だかんだ現地の銀行口座情報が必須の手続きがいっぱい。

そのように重要な銀行口座の開設ですが、ネット上の情報ではパリの日本語が通じる銀行の情報がほとんど。（日本語対応なんてまず期待できない）フランスの地方で銀行口座を開設したという体験談は、意外にもあまりありません…。

そこで本記事では、筆者がフランスの地方（リヨン）で銀行口座を開設した際の体験談をご紹介します。フランス語や英語オンリーでも意外と簡単に口座開設ができるよ！というところを感じていただければ嬉しいです。

今回の記事はフランスの地方＆学校提携の銀行で口座開設を行う際の内容です。申込ルートや居住エリアによって多少勝手が異なるのでご注意ください！

口座を開設する銀行の選び方

まずはどの銀行で口座を開設するかを選びます！

銀行と一口に言っても色々とありますが、支店やサービスの使い勝手はあまり変わらないので、銀行の選択肢が限られる小都市を除き手数料やサービスといった要素を比較して有利な銀行を選ぶと良いと思います。

フランスの代表的な銀行って？

フランスにはいくつかの大手銀行があり、それぞれ独自のサービスや特徴があります。

以下はフランスで最もよく知られている銀行です。

銀行名	特徴
BNP Paribas	フランス最大級の銀行。国際的にも展開しているため日本からの送金や外国為替サービスにも強みがあります。また、留学生向けの特別なサービスを提供している場合が多いです。
Crédit Agricole	フランス全土に支店を持つ銀行。地元の学生や留学生に対して優遇プランを提供していることがあり、特に地方に留学する学生には便利です。
Société Générale	長い歴史を持つ銀行で、オンラインバンキングの使いやすさやモバイルアプリの利便性が高評価されています。留学生向けの口座開設手続きもスムーズで、サポート体制が整っています。
La Banque Postale	郵便局が運営する銀行で、特に地方や小都市に多くの支店があります。手数料が比較的低くシンプルなサービスを提供しているため、学生にとっては経済的な選択肢と言えます。
Le Crédit Lyonnais	フランス国内で広く知られている大手銀行で、特に留学生や若者向けに使いやすいプランを提供しています。都市部だけでなく地方にも多くの支店を構えているため、地方留学を予定している学生にもおすすめです。

どの銀行もフランス国内で広く利用されており、留学生向けの特別プランや支援を提供していることが多いです。選択肢を比較し、自分の留学先やライフスタイルに合った銀行を選ぶことが重要です。

学校と提携している銀行なら信頼度が高い

留学先の学校が特定の銀行と提携している場合、その銀行を利用するのは賢い選択です。

学校によっては新学期の開始時に提携銀行の担当者が説明会を開いたり、ブースを設けて学生の相談に乗ったりすることもあります。

学校からのお知らせを逃さずチェックして、そのような機会を逃さないようにしましょう！

また、提携銀行ではその学校の学生限定の優遇措置が設けられていることもあります。年齢制限などその他の要件がある場合も多いですが、該当すればかなりお得に利用できます。

銀行選びに迷ったら…優遇内容で選ぶ！

銀行を選ぶ際に留学生にとって最も重要な要素は、もちろん提供される優遇内容！

フランスの銀行では、若者向けに特別なプランやサービスが提供されることが多く、これらを活用することで、生活費の節約や手続きの簡便化が図れます。例えば以下のような優遇措置をチェックしましょう。

優遇内容の例	説明
口座管理手数料が無料	ヨーロッパの銀行口座は一般的に口座維持手数料がかかりますが、学生であれば一定期間口座管理手数料が一定期間無料になることがあります。
無料の国際送金枠	家族からの仕送りや学費の送金が頻繁に必要な留学生にとって、国際送金の手数料は大きな負担です。特に、日本とフランス間の送金には高額な手数料が発生することが多いため、無料送金枠を提供する銀行を選ぶと便利です。
デビットカードの年会費無料	多くの銀行ではキャッシュカードの代わりにデビットカードを発行しており発行手数料や年会費といった費用がかかりますが、その年会費が一定期間無料になることがあります。
保険の優遇	一部の銀行では、銀行が提供する家財保険などを学生向けに安価に提供している場合があります。
現金プレゼント	一部の銀行では、口座開設後一定の条件を満たすと特典として一定の金額が銀行口座に振り込まれるサービスを提供していることがあります。

これらの優遇措置を比較し、自分に最も適した銀行を選ぶことが大切です。

フランスでの留学生活をよりスムーズ＆お得に進めるために、事前にしっかりとリサーチしておくことをお勧めします。

属性によっては学生であっても優遇が受けられない場合もあります。適用条件（優遇の適用期間、収入要件、年齢要件、日本帰国時の取り扱いなど）を必ず確認しましょう。

筆者の選択はBNP Paribas！

学校のイベントで複数の銀行を比較した結果、年齢関係なく優遇が受けられるBNP Paribasで銀行口座を開設することにしました。

他の銀行は年齢要件に引っかかって優遇が受けられないことが分かったので、選択肢が無かったとも言えます。

口座開設の手続き

ここからは、フランスで銀行口座を開設する際の手続きの流れや必要な書類について、筆者の体験談を交えつつ解説します。

まずはオンラインで手続き

最近では、フランスの多くの銀行がオンラインでの口座開設申し込みを受け付けています。申し込みフォームに必要な情報を入力し必要書類をアップロードするだけで、仮登録が完了するケースも。

例えば、BNP Paribasでは、Webサイトやモバイルアプリから申し込みが可能です。この段階では基本的な個人情報の入力と留学先や滞在予定期間などの情報が求められることが多いです。

フランス人であればオンラインで手続きが完結する場合が多いようですが、留学生の場合は確認書類が色々あるからか、口座開設を全てオンラインで完結させるのは難しい様子。結局次のステップで紹介するように支店に足を運ぶことになります。

訪問する支店の予約を取る

オンラインで仮登録が完了したら、次のステップとして実際に銀行の支店に足を運び対面での手続きを行います。

フランスの銀行では事前予約が必要な場合が多いので、公式サイトやアプリを通じて行きやすい支店の予約を取りましょう。

特に新学期の時期には予約が集中するため、早めに手配しておくことが大切です。

必要書類を準備する

口座開設の際に必要な書類は銀行ごとに若干異なりますが、基本的には以下のものが求められます。

• パスポート
• 学生ビザか滞在許可証
• 学校の受入許可証
• 居住証明書（賃貸借契約書など）

一部の銀行では追加書類が必要になる場合があるため、事前に銀行の担当者に確認しておくと安心です。

必要書類をもとに支店で手続き

予約日に支店を訪問し、持参した書類をもとに口座開設手続きを行います。

受付では、担当者が必要書類を確認し、口座開設に必要な情報を入力します。手続きは一般的に30分から１時間程度かかりますが、銀行によっては手続きの簡略化が進んでおり、さらに短時間で終わることもあります。

手続きは基本的にフランス語のみ

フランスの銀行での手続きは基本的にフランス語で行われます。

英語が通じる支店もありますが、地方の支店ではフランス語が必須になることが多いです。そのため、事前に必要なフランス語のフレーズや専門用語を確認しておくとスムーズに進められます。

Le Crédit Lyonnaisのピラミッド支店にあるJapan desk（LCL PARIS LCL JAPAN DESK）であれば日本語で手続きができるようです。パリ在住の方なら検討しても良いかもしれません。

キャッシュカードの発行から受取まで

銀行口座の開設が完了すると、次はキャッシュカードの発行と受取のプロセスが始まります。通常カードの発行には数日から数週間かかるため、事前にその流れを把握しておくことが重要です。

インターネットバンキングの手続き

口座を開設すると同時に、多くの銀行ではインターネットバンキングの利用登録を行うことができます。

インターネットバンキングを利用すると、口座の残高確認や取引の履歴チェック、国内外への送金手続きなど、様々な操作がオンラインでできるため、留学生にとっては非常に便利です。

一般的には、銀行のホームページや専用アプリからインターネットバンキングのアカウントを作成します。仮のログイン情報やパスワードは、口座開設時に設定されるか、後ほど郵送で送られてくる場合があります。

これらの情報を基に、初回ログイン時にセキュリティ設定を完了させましょう。

特にフランスの銀行ではセキュリティが厳重で、通常のIDとパスワードに加えて追加の認証（SMSによる二要素認証など）が求められることが多いです。また、インターネットバンキングの利用は無料ですが、一部の追加サービスには料金がかかることもあるため、利用前に確認しておくと良いでしょう。

郵送で暗証番号を受け取る

キャッシュカードやデビットカードを使用する際には、専用の暗証番号（PINコード）が必要です。

この暗証番号は通常、カードとは別に郵送されます。フランスの銀行では、セキュリティの観点から、カードの受取後に暗証番号が送られてくることが一般的です。

暗証番号が届くまでには、通常数日から1週間程度かかります。

郵送された暗証番号は厳重に保管し、他人には絶対に教えないようにしましょう。また、暗証番号を変更したい場合は、インターネットバンキングやATMでの手続きを通じて簡単に変更できるので、自分が覚えやすい番号に設定するのも一案です。

支店でカードを受け取る

暗証番号が郵送で届いた後、次にキャッシュカードを支店で受け取ります。

カードが支店に到着すると銀行から通知が届くため、その後支店を訪問してカードを受け取ります。カードの受取時には、身分証明書（パスポートなど）が必要です。

支店でカードを受け取った後は、すぐにインターネットバンキングやATMでカードが正常に動作するか確認し、問題があれば速やかに銀行に連絡するようにしましょう。

筆者の場合は当初発行されたカードは郵送されたようでしたが、届かなかったため支店に問い合わせ→カード凍結→新しいカードの暗証番号を郵送で受け取る→新しいカードを受け取るという手順を踏みました。

まとめ

フランスで銀行口座を開設する手続きは、日本の銀行と比べるとやや複雑で時間がかかることがありますが、事前に必要なステップや書類を把握しておけば意外とスムーズに進められます。

留学に際して銀行口座を開くときのポイントは、学校のイベント情報を含めとにかく情報収集を怠らないこと！

本記事が少しでも参考になれば幸いです。

以上です。