自分にピッタリの海外大学院・プログラムの探し方【Mastersportal.comが便利です】

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筆者は10数年のキャリアを経て2023年秋からスイス・ジュネーブにある大学院の修士課程に留学します。

海外大学院への進学を考える際にまず悩むのが、「どの大学院のどのプログラムに出願するか?」ということではないでしょうか。

この記事では、大学院・プログラム選びについて迷っている方向けに、Mastersportal.comを利用してプログラムを探す方法をご紹介します。

目次

興味のあるプログラムを探す

文系・理系は一旦考えずに広く検討してみる

海外大学院には日本のような文系・理系の括りはありません。専攻内容やプログラムには、複数の領域を横断するものや、日本で言う文系・理系のイメージとは異なる分類がされている場合も多くあります。

そのため、まずは日本で言うところの「文系」「理系」は一旦置いておいて、興味のある分野(学部の専攻と関係なくても、複数でもこの段階ではOK)や学びたい国・地域を広く考えたほうが、理想のプログラムと出会う可能性が高くなります。

プログラム・大学院を検索できる便利なサイト

自分の興味のある分野が何となく分かったら、プログラムを探してみましょう。Mastersportal.comのようなサイトを活用すると簡単に探せます。同サイトでは85,000を超えるプログラムが検索できるので、最初の一歩として最適です。

[browser-shot url=”https://www.mastersportal.com/” width=”600″]

以下、Mastersportal.comを利用してプログラムを絞り込んでいく方法をご紹介します。

興味のある分野と国・地域が決まっている場合

例:イギリスで公共政策を勉強したい

Find your dream studyの直下にある「What to study?」と「Where to study?」の両方の欄にキーワードを入力することで、分野と国・地域の両方から絞り込むことができます。

ここでは「Public Policy」と「United Kingdom」で検索してみます。条件に当てはまるプログラムが368ヒットしました。

368ものプログラムを個別に検討するのは大変なので、左側にある各種条件から更に絞っていきます。例えば「年間の授業料は200万円まで」「1年プログラム」「オンラインではなく現地で学ぶ」の条件で絞り込んでみます。

プログラムが3つまで絞り込めました!

あとは個別のプログラムについて大学のウェブサイト上の情報を確認しつつ吟味します。

興味のある分野が分かっているが、プログラムや大学院を絞るまでには至らない場合

例:社会に関する研究がしたいので、具体的な研究分野やプログラムを知りたい

その場合は、Browse by Disciplineから該当すると思われる分野を選択します。社会科学であれば左下の「Social Sciences」を選びましょう。

すると、このような画面が出てきます。社会科学の分野にはどうやらEconomics、Cultural Studies、Communication Sciences、Psychology、Gender & Sexuality Studies、Social Sciencesといった分野が含まれるらしいことが分かりました。

このページでは他に以下の情報も得られます。

  • その分野を専攻した場合のキャリア選択肢
  • その分野のおすすめプログラム
  • その分野で有名な大学のリスト
  • その分野に含まれる研究領域

おすすめプログラムの中に関心がありそうな場所があれば是非チェックしてみましょう。ランキングから探すのもおススメです。

さらに細かい項目から探す

一方で「社会科学」という大きな括りではなく、Economics(経済学)が特に面白そうだな、と思った場合はどうでしょうか。

その場合は、下までスクロールするとSpecialisations within the field of Social Sciencesという項目があるので、その中からEconomicsを選択します。

Economicsに関する説明、おすすめプログラム、Economicsの大学ランキングが表示されました。

ここまで来れば、あとはプログラムや大学院を見ていきます。

勉強したい国・地域が決まっており、そこで何が学べるか知りたい場合

例:イギリスで勉強したいので、どんな分野・プログラムの選択肢があるか知りたい

その場合は、Discover other countriesView all countriesから検索します。

今回イギリスはDiscover other countriesに含まれていないので、View all countriesのリンク先にあるリストからUnited Kingdomを選択します。

イギリスのページが表示されました。

このページでは、以下のような内容を知ることができます。掲載内容は国・地域により異なります。

  • 大学のスケジュールや教育機関の数といった大学に関する概要
  • その国・地域で勉強する理由(学費/強みを持つ分野/言語)
  • その国・地域で有名な大学院のリスト
  • その国・地域の大学院の出願方法
  • その国・地域での学生生活
  • その国・地域の概要

このページにリストアップされている有名大学やおすすめプログラム、その国・地域で学ぶべき分野から興味を惹かれる大学やプログラムを探しましょう。

大学院のウェブサイトを確認する

興味の持てそうな大学院やプログラムが見つかったら、大学院のウェブサイトで教育方針や設置されている学科、プログラム毎の説明を読んで、出願する/しないを検討します。質問があったらアドミッションオフィスにコンタクトを取りましょう。

興味のあるプログラムが自分に合っているか知りたい

マッチ度診断を利用する(要会員登録)

上記の方法でプログラムを絞り込んでも、イマイチ自分に合っているか分からなかったり、客観的な指標が欲しいと思うこともあるのではないでしょうか。

会員登録は必要ですが、Mastersportal.comでは、プログラムの出願要件・学費を自分の条件と照らし合わせることで、プログラムとの親和性を診断することもすることができます。

今回は上記で検索候補に上がったバーミンガム大学(University of Birmingham)のSocial Research(Local Government and Public Policy)が自分の希望に合っているか調べてみます。

プログラムのページから、左の白枠下部にあるCheck matchをクリックします。

いくつか質問が画面に表示されるので、当てはまる選択肢を選ぶか入力していきます。

質問内容は以下のとおりです。

  • 取得済みの学位
  • 卒業大学名・専攻
  • 学部成績(GPA)
  • 関連職歴(年数)
  • 英語レベル(試験のスコア)
  • 支出可能な年間の学費
  • 支出可能な月の生活費

結果の見方

質問への回答が終了した後、会員登録かログインをすると、結果が表示されます。

結果はそれぞれ「全体的なマッチ度」「学術マッチ度(Academic fit)」「予算マッチ度(Budget fit)」がパーセンテージで表示されます。

試しに筆者の条件を入れてマッチ度を測ってみたところ、全体マッチ度80%(Very good match)、学術マッチ度80%、予算マッチ度90%と出ました。

このように気になったプログラムとのマッチ度を色々と診断してみると、一つの指標を得ることが出来るかもしれません。

以下はそれぞれのマッチ度がどのような指標に基づいて算出されているかを参考までにお示しします。

【参考】学術マッチ度の要素

学術マッチ度の構成要素は以下のとおりです。

  • 必要学位
  • 必要専攻
  • 必要GPA
  • 関連職歴
  • 英語レベル

【参考】予算マッチ度の要素

予算マッチ度の構成要素は以下のとおりです。

  • 年間の学費
  • 月の生活費

興味のある分野や国・地域が複数ある場合は?

複数のプログラム間で迷っている場合

Mastersportal.comには、複数のプログラムの出願条件等を比較できる機能があります。

各プログラムの右側にAdd to compareというチェックボックスがあるので、比較したいプログラム全てのチェックボックスをチェックします。

今回はUniversity of BirminghamのSocial Research(Social Policy)とSocial Research(Local Government and Public Policy)を比較します。

複数のプログラムにチェックを入れるとAdd to compareがCompare nowの表示に変わるのでクリックすると、比較結果が表示されます。

プログラムの期間、出願締切、学費等の情報が横並びの比較しやすいかたちで表示されます。プログラム間の違いを確認しましょう。

複数の分野/国・地域で学習できるプログラムもあります!

現在は多くの大学が他の大学と協定を結び、学術的な交流を図っています。興味のある分野や地域が横断的な場合、「ダブルディグリー」「ジョイントディグリー」「エクスチェンジ」といった選択肢を検討するのも一案です。

残念ながらMastersportal.comではそのような特殊なプログラムのみを検索することは難しいようですので、興味のあるプログラムを提供する大学のウェブサイトから情報収集を行いましょう。

なおプログラムの建付けは千差万別で、同じ用語でも教育機関によって多少定義に違いがあったりするので、出願の検討に際しては注意が必要です。

ダブルディグリープログラム(Double Degree Program)

2つの異なる大学(プログラム)で勉強し、2つの学位を得るプログラム。

例:LSE-Sciences Po Double Degree in Affaires Internationales

ヨーロッパの社会科学系トップスクール2校で、国際関係学系分野の学位2つを得ることのできるプログラムです。

年数教育機関プログラム
1年目パリ政治学院(Sciences Po Paris)
(フランス)
7つのうち一つを選択
International Security
International Governance and Diplomacy
International Economic Policy
International Development
Human Rights and Humanitarian Action
Environmental Policy
International Energy
2年目ロンドン政治学院(LSE)
(イギリス)
2つのうち一つを選択
MSc in International Relations
MSc in International Political Economy
出典:LSE-Sciences Po Double Degree in Affaires Internationales

ジョイントディグリープログラム(Joint Degree Program)

複数の大学が共同で運営する1つのプログラムで勉強し、1つの複数大学共同の学位を得るプログラム。

例:京都大学国際連携グローバル経済・地域創造専攻(修士課程ジョイントディグリープログラム)

専攻する領域(トラック)に応じ、複数の異なる教育機関共同の1つの学位が得られます。

年数教育機関
1年目(1学期)グラスゴー大学(イギリス)
1年目(2学期)専攻領域によりどちらかで学習
バルセロナ大学(スペイン)
ウプサラ大学(スウェーデン)
2年目専攻領域によりいずれかで学習
エラスムス・ロッテルダム大学(オランダ)
ゲッティンゲン大学(ドイツ)
ロスアンデス大学(コロンビア)・グラスゴー大学(イギリス)
京都大学(日本)
出典:京都大学国際連携グローバル経済・地域創造専攻(修士課程ジョイントディグリープログラム) | 京都大学 大学院経済学研究科・経済学部 (kyoto-u.ac.jp)

エクスチェンジプログラム(Exchange Program)

学術協定を結んでいる他の大学で一定期間を過ごすプログラム。いわゆる交換留学。

例:IHEIDの交換留学先

IHEIDでは成績要件を充たすと第3セメスターに以下の教育機関への交換留学への申込が可能です。※一部学問領域に基づく制限あり。

地域教育機関
北米・カナダBoston University, School of Law, USA
George Washington University, Elliott School, USA
Harvard Law School, Harvard University, USA
Munk School, Toronto, Canada
Tufts University, Fletcher School of Law and Diplomacy, USA
University of California, Los Angeles, School of Law, USA
University of Michigan, Law School, USA
Yale University, Graduate School of Arts and Sciences, USA
American University, School of International Service, USA
Northwestern University, USA
アジアUniversitas Gadjah Mada, Yogyakarta, Indonesia
KIMEP University, Almaty, Kazakhstan
Seoul National University, Graduate School of International Studies, South Korea
Singapore National University, Lee Kuan Yew School of Public Policy, Singapore
University of Malaya, Kuala Lumpur, Malaysia
Waseda University, Graduate School of Asia-Pacific Studies, Japan
Sophia University, Tokyo, Japan
Fudan University, School of International Relations and Public Affairs, Shanghai, China
Peking University, School of International Studies, Beijing, China
University of Hong Kong, Faculty of Social Sciences
Boğaziçi University, Istanbul, Turkey
China Foreign Affairs University, Beijing, China
Chinese University of Hong Kong, Shenzhen, China
南米El Colegio de Mexico, Mexico
Pontificia Universidad Católica del Peru, Peru
Pontifícia Universidade Católica do Rio de Janeiro, Institute of International Relations, Brasil
Universidad de Los Andes, Colombia
ヨーロッパEuropean University Institute, Florence, Italy
Hertie School of Governance, Berlin, Germany
Sciences Po, Paris, France
Università Bocconi, Milano, Italy
LUISS – Guido Carli Free International University for Social Studies, Roma, Italy
University of St. Gallen, Switzerland
Global Health Institute, University of Geneva, Switzerland
Centre for Comparative and International Studies (University of Zurich and the Swiss Federal Institute of Technology in Zurich), Switzerland
Central European University, Vienna
アフリカAmerican University, School of Global Affairs and Public Policy, Cairo, Egypt
Stellenbosch University, South Africa
University of Ghana, Legon, Ghana
オセアニアMelbourne School of Government, the University of Melbourne, Australia
出典:Exchange programmes | IHEID (graduateinstitute.ch)

おわりに

今回はMastersportal.comを活用して出願候補になり得るプログラムや大学院を探す方法をご紹介しました。

このサイトはデータベースとして大変有用ですが、プログラムの内容や条件は年々変化するものですし、大学のカラーや教育方針はやはり公式ウェブサイトを参照しないと分かりません。そのため、もし面白そうなプログラムや大学院が見つかったら、是非ご自身で色々と調べてみてください。そうすることで、より自分に合うかが明確になると思います。

以上です。

参考にしていただけると嬉しいです。

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