海外在住者にとって、居住国でも国籍国でもない第三国に旅行するときの医療保険選びは意外と難しい問題。
日本の海外旅行保険は原則として日本出発が前提となるため、現地に住んでいる人は加入できません。
一方で居住国の保険は制度が複雑で費用も高額になりがちですし、非英語圏の場合は、サービス内容が現地語ベースになる場合が多いです。
さらに、近隣諸国にも頻繁に足を延ばしたり渡航先が気分で変わったりするような場合、そもそもどの国を基準に保険を選べばよいかもよく分かりません。
こうした状況で見つけたのが、デジタルノマド向けに提供されている旅行用医療保険サービス「SafetyWing(セーフティーウィング)」。国をまたいだ滞在を前提とした設計で、海外在住者やノマドワーカーに広く利用されています。
今回は筆者が実際に契約した体験をもとに、その特徴や使い勝手をレビューします。
ノマド向け海外医療保険の特徴
デジタルノマドや長期海外滞在者に向けて設計された保険には、一般的にいくつかの共通した特徴があります。
従来の「海外旅行保険」が短期の観光や出張を想定しているのに対し、ノマド保険は「移動しながら生活する」というライフスタイルを前提に作られているのが大きな違いです。
契約や管理がオンラインで完結する
ノマド向けに提供されている保険は、契約や更新、解約までをすべてオンラインで行えるのが一般的です。
パソコンやスマホから数分で手続きでき、証書もデジタルで発行されます。
また出発前に限らず、滞在先からでも加入や手続きが可能で、国や地域に縛られない柔軟さがあります。
従来の旅行保険では「日本国内から契約してから出発」という条件がつくことが多く、すでに海外に出てしまっている人は加入できないケースがほとんどでした。ノマド保険はその制約を取り払い、必要なときに必要な場所から契約できるようにしているのです。
複数国を移動しても補償が継続する
国をまたいだ生活を前提として設計されているため、滞在国が変わっても補償は継続します。
例えば、1か月目はタイ、2か月目はマレーシア、3か月目はトルコ、といった具合に拠点を移しても契約をいちいち切り替える必要はありません。
旅行保険のように「渡航期間と渡航先」を指定する必要がなく、移動を繰り返す人でも使いやすい仕組みです。
これはノマドにとって大きな安心材料であり、「どの国にいても同じ保険でカバーされる」というシンプルさは、煩雑な手続きを嫌う人に特に支持されています。
ノマド向けの医療保険はいくつかの会社が提供していますが、筆者はその中でもメジャーなSafetyWingを使ってみることにしました。
SafetyWingとは?その概要と特徴4つ
SafetyWingはデジタルノマドや長期旅行者を対象にした海外医療保険サービス。
価格の手頃さと仕組みのわかりやすさから「ノマド保険といえばまず名前が挙がる」サービスで、先に挙げたノマド向け医療保険の特徴に加えて、他の保険にはない独自のメリットを備えています。
特徴1:料金体系がシンプルで分かりやすい
SafetyWingは料金体系がとてもシンプルです。
契約者の年齢とアメリカを補償に含めるかどうか、この2つだけで月額保険料が決まります。例えば30代まででアメリカを除外すれば、月額はおよそ$40前後に抑えられます。
契約時に渡航予定国を申告する必要はありますが、保険対象となるエリアは特にその内容には縛られないため、自由に渡航先を決めることができます。
一方で、他のノマド向け保険(World Nomadsなど)は、訪問国や滞在期間、プランの種類によって料金が変わる仕組みを採用しており、契約条件に応じて見積もりを取らないと正確な金額が分からないケースもあります。
特徴2:保険料が比較的安価
SafetyWingは、デジタルノマド向け保険の中では価格が比較的リーズナブルなのが特徴です。たとえば、10〜39歳で米国以外の地域を対象とする場合、月額約$56.28という水準で提供されています。
これは若年層を中心に人気のGenkiと比較しても遜色ないかむしろ安価です(以下の比較表を参照)。
他にはWorld NomadsのStandardプランも比較対象として挙げられますが、保険料は条件によりかなり幅があります。このことから、SafetyWingには価格面でのアドバンテージがあるといえるでしょう。
年齢層 | SafetyWing(月額・米国以外) | Genki(月額・米国以外) |
---|---|---|
10~29歳 | 56.28 USD | 52.50 EUR(61.53 USD) |
30〜39歳 | 56.28 USD | 63.90 EUR(74.20 USD) |
40〜49歳 | 92.40 USD | 79.80 EUR(93.54 USD) |
50〜59歳 | 145.04 USD | 109.80 EUR(128.70 USD) |
60歳以上 | 196.84 USD | 168.30 EUR(197.27 USD) |
特徴3:サブスク型で手軽
SafetyWingは月額課金制を採用しており、サブスクリプション感覚で利用できるのが特徴です。数か月先までをまとめて契約する必要がなく、必要な期間だけ契約を延長できます。
予定が流動的になりやすいノマドライフでも、状況に応じて解約や継続がしやすい点が支持されています。
なお月額制ではありますが、それよりも短い期間や特定の期間を保険期間として設定することも可能です。
特徴4:一時帰国もカバーされる
多くの旅行保険や国際医療保険は「母国に滞在している間は補償対象外」ですが、SafetyWingは年間30日までなら母国滞在中も補償対象になります。
長期の旅の合間に一時帰国するケースでも保険が継続するため安心感がありますし、他の保険に入り直す必要もないので手間が掛かりません。
SafetyWingの補償内容
SafetyWingのノマド向け保険「Nomad Insurance」には、Essential と Complete の2種類のプランがあり、どちらも世界中を移動しながら暮らす人向けに設計されていますが、補償範囲や条件には違いがあります。
以下でポイントを整理します。
Essential
まずは一番基本的なプランであるEssential(エッセンシャル)から。
補償の主な特徴は以下の通りです。
- 基本医療:緊急医療・入院・手術・処方薬(上限25万ドル)
- 緊急搬送・帰国費用:最大10万ドル
- 旅行関連:手荷物の損失・破損(1アイテム最大500ドル、合計3,000ドルまで)、旅行遅延、紛争時の避難支援など
- 母国滞在:年間30日まで補償対象
旅行保険的な要素を含んだ「最小限の安心」を求める人に向いています。
保険料(月額)は年齢レンジ別に以下のように定められています。
年齢 | 保険料(月) |
---|---|
0-9 | (成人向けプランへの加入が必要) |
10-39 | 56.28 USD |
40-49 | 92.40 USD |
50-59 | 145.04 USD |
60-69 | 196.84 USD |
Complete
続いては、Essentialよりも補償内容が手厚いComplete(コンプリート)。
補償内容は以下の通り。
- 基本医療:Essentialの内容を含み、さらに通院・定期診察・メンタルヘルス・産科ケアなども一部カバー
- 旅行関連:宿泊キャンセル補償や盗難補償(最大5,000ドル)が追加
- 母国滞在:滞在日数の制限なく補償対象
- 契約条件:最低12か月間の契約が必要
長期滞在や健康管理を重視する人に適したプランです。
保険料(月額)は年齢レンジ別に以下のように定められています。
Essentialに比べて加入可能年齢がやや狭いのが特徴です。
年齢 | 保険料(月) |
---|---|
0-18 | (成人向けプランへの加入が必要) |
18-39 | 161.50 USD |
40-49 | 232.50 USD |
50-59 | 351.50 USD |
60-64 | 632.50 USD |
有料オプション
SafetyWingには必要に応じて補償を拡張できる有料オプション(Add-on)があります。
基本プランだけではカバーしきれない部分を補うことができます。
- アドベンチャースポーツ補償(Adventure sports)
スキューバダイビングやスキーなど、リスクが高いため通常は対象外となるスポーツを補償対象に追加できます。アクティビティ重視の旅人に適しています。 - 電子機器盗難補償(Theft coverage for electronics)
ノートPCやカメラなどの高額機器を対象に追加できる補償。アイテムごとに最大1,000ドルまで(保険対象期間ごとに3,000ドル、生涯で6,000ドルまで)カバーされます。 - アメリカ滞在オプション(Include coverage in the USA)
契約時に「アメリカを含める」かどうかを選択可能。含める場合は保険料が大幅に上がりますが、米国内での医療費は非常に高額なため、アメリカ滞在予定がある人には必須の選択肢です。
補償対象外の項目
SafetyWingでは補償の対象にならないものがあります。
既往症
SafetyWingでは、既往症(Pre-existing Condition)は原則補償されません。ただし、急性の既往症(急に発症・悪化した場合)については条件付きで補償があります。
- 69歳以下:最大25万ドルまで
- 70歳以上:最大2万5,000ドルまで
- 糖尿病や高血圧など慢性的に進行する病気は対象外
つまり、慢性疾患はカバーされず、急性症状のみ例外的に対応されます。
メガネ・視力関連
国によっては健康保険でカバーされるメガネやコンタクトレンズですが、SafetyWingでは補償対象外です。
その代わり眼科関係では緊急疾患が対象になります。
- 補償されるのは「緊急の目の検査」のみで、最大100ドルまで
- 新しい眼鏡やコンタクトの購入は対象外
歯科治療(限定的に補償)
日常的な歯科ケア(虫歯治療やクリーニング)は補償対象外。
歯科治療などは緊急時のみ保険でカバーされます。
- 緊急の歯痛治療:最大1,000ドルまで
- 事故による歯の損傷:1回50ドル、最大10回まで補償
事故や突発的な症状に限り、応急処置としてカバーされます。
プラン比較表
詳細な補償内容は以下の通りです。
補償カテゴリ | Essential(エッセンシャル) | Complete(コンプリート) |
---|---|---|
医療(入院・手術) | 医療関連:25万ドル 入院 看護 救急搬送 診断(MRI等) 入院後の継続治療 緊急歯科(最大1,000ドル) | 同150万ドル Essentialに加えて: 専門医受診(外来5,000ドル限度) 定期検診・予防接種(350ドル) ウェルネス治療(1回60ドル、外来5,000ドル内) 心理カウンセリング(年10回、外来5,000ドル内) がん治療(150万ドルまで) 妊娠・出産(2,500ドル、10か月待機期間) |
医療搬送 | 設備の整った病院への搬送:生涯10万ドル限度 | 同左 |
旅行関連補償 | 荷物紛失:1アイテム最大500ドル(合計3,000ドル) 旅行中断:帰国費用5,000ドル 旅行遅延:1日100ドル(最大2日) 紛争避難:生涯1万ドル 死亡時:遺体搬送2万ドル/現地埋葬1万ドル | 荷物紛失:同左 旅行中断:同左 旅行遅延:3時間ごと60ドル、最大3日間(150ドル/日) 紛争避難:同左 旅行キャンセル:300ドル/回、年600ドルまで 盗難(パスポート・財布・侵入盗難等):5,000ドル 死亡時:遺体搬送10万ドル |
アクティビティ補償 | レジャースポーツ:25万ドル限度 自動車事故:25万ドル限度(条件あり) | レジャースポーツ:同左 自動車事故:150万ドル限度(条件あり) |
母国滞在の補償 | 年間30日まで補償対象 | 制限なし |
契約条件 | 月ごと更新(最大12か月) | 最低12か月契約、以降自動更新 |
補償対象外 (主な例) | 既往症、妊娠・出産、がん治療 | 既往症 |
日本の海外旅行保険との比較
海外旅行に行く際に加入する保険は日本の大手損保も提供していますが、ノマド向け海外医療保険とどのように異なるのでしょうか。
ここでは、東京海上日動・三井住友海上・損保ジャパンといった大手損保が販売する「海外旅行保険」を代表例として、ノマド向け医療保険に向いている人と日本の海外旅行保険に向いている人それぞれの特徴を考えてみます。
項目 | SafetyWing(Essential) | 日本の大手損保の海外旅行保険 |
---|---|---|
料金目安(30歳・1か月) | $56.28(8,200円前後) | 約25,000〜30,000円 |
補償限度額(医療費) | 25万ドル(米ドル建て) | 3,000〜5,000万円(円建て) |
契約方式・最長保険期間 | 保険期間・渡航先(変更可能)を指定 月額サブスク・更新制限なし | 出発日・帰国日・渡航先を指定 最長1〜3か月程度の制限あり |
一時帰国で使える? | ○(補償対象) | ×(海外在住者は利用不可) |
出発後に申し込める? | ○(すでに海外滞在中でも加入可) | ×(申し込み不可) |
渡航先や渡航期間を変更できる? | ○(柔軟に変更可) | ×(出発後は変更不可) |
このようにノマド向けの医療保険はかなり柔軟なことが分かりますね!また保険期間が長期になる場合には、日本の保険よりもむしろノマド向けの方が安いという状況であることも同時に分かります。
これを踏まえると、それぞれの保険に向いている人が見えてきます。
ノマド向け海外医療保険に向いている人
- 海外に長期間滞在する人
- 出発した後に保険に加入したい人
- 渡航期間や渡航先を柔軟に変えたい人
- 一時帰国・第三国に渡航する海外在住者
日本の大手損保の海外旅行保険に向いている人
- 数週間~1ヵ月程度の旅行を予定している人
- 日本在住者で日本から出発する人
- 渡航期間や渡航先が明確に決まっている人
- 日本語でサービスを受けたい人
SafetyWingの注意点
ノマド向け保険として柔軟でコストパフォーマンスにも優れているSafetyWingですが、当然ながら万能ではありません。日本の大手損保の海外旅行保険とは異なる注意点もあります。
ここでは代表的な注意点を整理します。
短期旅行では割高
SafetyWingは月額課金のサブスクリプション方式のため、1週間や10日程度の旅行では割高。特定の旅行期間を指定することも可能ですが、短期の旅行なら、日本の旅行保険やクレジットカード付帯保険の方が経済的です。
立替払いが基本
SafetyWingでは、現地病院での支払いは原則として一度利用者が立て替え、後日オンラインで請求する流れになります。
一部の提携病院ではキャッシュレス対応が可能ですが、日本の大手損保のように「キャッシュレス治療網が世界中にある」といった手厚さはありません。
日本語対応なし
SafetyWingの場合、保険の加入手続きはもちろん、問い合わせや請求手続きもすべて英語で行う必要があります。
英語でのチャットやメール対応は迅速である一方、日本語しか使えない人にはハードルが高いと感じられるかもしれません。
契約開始はアメリカ時間が基準
SafetyWingは契約開始日を指定できますが、有効化の基準は米国東部標準時(EST)の午前0時1分です。
そのため、アジアやヨーロッパで利用を開始する場合には、現地時間との時差によって「契約したのにまだ有効化されていない」という状況が起こりうる点に注意が必要。渡航先に応じて補償開始日を計算して加入する必要があります。
実際のサポート体験
SafetyWingはオンライン完結型の保険なので、サポートの品質を不安に思う人も少なくないでしょう。筆者自身も加入期間の変更を依頼する機会がありましたが、その際のサポートは非常にスムーズでした。
ここでは、返金対応の流れを実際の体験談として紹介します。
保険期間の短縮を相談してみた
当初は旅行期間が指定できることに気づかず1ヵ月の保険契約していたのですが、試しに実際の旅行日程に合わせて契約期間を短縮したいと相談しました。
担当者は事情を理解した上で、すぐに対応可能であることを案内してくれました。
Live chatで1分以内に返答
サポートへの問い合わせは公式サイトのLive chatを利用しました。
平日の昼間にアクセスしましたが、1分もかからず担当者から返答があり、即座にやり取りを開始できました。海外保険でよくある「数日間待たされるメール対応」とは違い、スピーディーさに安心感がありました。
返金処理の流れ
サポートからは速やかに差額の返金処理がなされ、保険期間もこちらが指定した内容に変更されました。
そこまでの対応は非常にスムーズで信頼のおけるものでした。
SafetyWingの申し込み方法
SafetyWingの申し込みは非常に簡単。大きく4つのステップに分けられます。
- プラン選択・アカウント作成
- 申し込み内容の選択
- 支払い
- 被保険者証の取得
プラン選択・アカウント作成
まずはトップページにアクセスし、加入するプランを選択します。
個人でノマド向け海外医療保険に加入する場合は左のGo to Nomad Insuranceを選択します。

次にEssentialとCompleteから加入したいプランを選択します。
選択プランは金額の上にあるバーで切り替えます。
こちらはEssentialが選択された状態。

一方こちらはCompleteが選択された状態です。

次にアカウントの作成に移ります。まずはログイン方法を選択します。
Google、Facebook、Apple、メールアドレスの4種類から好きなものを選びます。

ログイン方法が決まったら、次は被保険者情報を入力します。
入力する情報は以下の通りです。
- 氏名(名前→苗字の順)
- 生年月日(日→月→年の順)
- 性別

SafetyWingから新しい情報などを受け取りたければチェックボックスにチェックを入れます(任意)。
ここまでの入力が完了したらContinueをクリックして次へ。
次に国籍国(Citizenship)と居住国(Home country)を選択します。
それぞれの定義は以下のとおりです。
- 国籍国:パスポートを持っている国
- 居住国:現在の居住地であり、一時帰国補償の基準となる国
日本国籍で日本在住の場合は、両方がJapanになります。
一方日本国籍・シンガポール在住の場合は、CitizenshipがJapan、Home countryがSingaporeになります。

両方の項目が記入できたらContinueをクリックして次へ。
次に連絡先住所(Mailing address)を入力します。
通りの名称を検索して自動入力できる仕様ですが、日本などの住所には必ずしも合わないので、検索窓の下にあるEnter address manually(手動入力)を押して入力欄を表示します。

こちらが手動入力の画面です。
例を参考に各項目に必要事項を入力してください。
- Address(地番):1-2-3 Shinjuku
- Flat, suite, etc. (建物名・部屋番号):Sunshine Mansion 203
- Country(国):Japan
- City(市区町村):Shinjuku-ku
- State-optional(都道府県):Tokyo
- Postal code(郵便番号):160-0022

完了したらSign upをクリック。
これで会員登録が完了し、自分のページが作成されました。
契約内容の選択
次に契約する医療保険の内容を指定していきます。
ここでは以下の内容を決定・申告して具体的な契約内容を作成します。
- 保険適用開始日はいつにするか
- 連絡先
- Add-onを入れるか
- 渡航先はどこか
- 同行者はいるか
まず保険の適用開始日(Start date)と任意の上乗せ保障(Optional add-ons)の有無を選択します。


選択内容が正しければNextをクリック。
連絡先電話番号(Your phone number)、性別(Your sex)、保険金受取人(Beneficiary)を入力します。

入力できたらNextをクリックして次へ。
次に渡航先の国を選択します。
もし契約時点で完全に決まっていなくても、ひとまず渡航予定の国を選択すればOKです。

選択が完了したら次のページへ。
同じ居住国の同行者や同行家族がいればAdd another memberから追加します。
一人旅で同行者がいなければI’m going soloを選択。

最後にここまでに入力した内容を確認します。


問題がなければMove to paymentをクリックして決済に進みます。
支払い
最後に保険料の支払いを行います。
支払いに利用するカード情報を入力し、連絡先住所を再度確認します。


カード情報などに誤りがなければPurchase policyをクリック。
You’re all setという画面が表示されれば保険の購入手続きは完了。登録メールアドレスに購入確認メールが届きます。

あとは保険適用期間に入れば購入した保障が有効化されます。
被保険者証の取得
申し込み完了後はダッシュボードに契約情報が表示されるようになります。
自動課金がオンになっている場合はNext paymentに次回課金予定の金額と日付が表示されます。

また、右にあるMy insurance cardのViewをクリックすると、被保険者証を表示することができます。
印刷やPDF形式での保存も可能です。

自動課金を止めたいときは
自動課金をキャンセルしたい場合は、右のStop subscriptionを選択します。
すると以下のような文章が表示されます。Nextをクリック。

居住国における補償内容に関する文章も表示されるので、Stop my policyを選択します。

Next paymentがN/Aになり、これで自動課金は停止されました。
なお自動更新にならないだけで、購入した保険は現保険期間中は有効です。

自動課金を再開する場合は、右のResume policyを選択すればOKです。
SafetyWingの保険金請求の方法
続いてSafetyWingを用いて実際に医療費を請求し補償を受けるまでの流れを解説します。
受診時の対応
まずは現地の病院で治療を受けます。
多くの場合、SafetyWingはキャッシュレス治療網を広く持っているわけではないため、その場で一度自分で立て替え払いを行う必要があります。一部の提携病院ではキャッシュレス対応も可能ですが、限定的です。
そのため、診察や治療後には領収書や診断書を必ず受け取り、後日の請求に備えてスキャンや写真でデータ化しておくことが大切です。
オンラインでの請求手続き
ブラウザでSafetyWingのマイページにログインすると「Submit a claim」という項目があり、そこから請求を行います(公式アプリであればトップページ中央下のClaims→「Make a claim」をタップ)。
画面の案内に従って、受診日や治療費、診療内容を入力し、領収書や診断書のファイルをアップロードして送信すれば申請は完了です。
やり方はシンプルで直感的に操作できるため、数分もあれば全てオンラインで手続きを終えることができます。
保険金の受け取り
請求が受理されると、保険会社側で審査が行われます。問題がなければ、指定した銀行口座やクレジットカードに返金されます。
処理にかかる時間はケースによって異なりますが、スムーズに進めば想像以上に早く着金することもあります。
海外ノマド・在外日本人視点での評価
最後に居住国と日本以外に一定期間滞在したことのある筆者の評価をお知らせします。
日本の海外旅行保険にはない柔軟性
SafetyWingの大きな魅力は、日本の大手損保が提供する海外旅行保険には見られない柔軟性です。
出発後でも加入でき、契約期間は自動更新。帰国日や出発地を固定する必要がなく、従来の保険では対象外になりやすい、予定が変わりやすい長期滞在者や移動生活者でも加入できるのは大きなメリット。
日本の保険が「旅行者」を前提に設計されているのに対し、SafetyWingは「滞在者」「移住者」にも適応できる点で設計思想が異なります。
在外日本人にとっての安心材料
海外在住の日本人にとっても、SafetyWingは心強い選択肢です。
一般的な日本の旅行保険は日本在住者しか加入できず、すでに海外に住んでいる人は対象外となる場合が多いですが、SafetyWingは世界中どこにいても申し込みが可能です。
例えばシンガポールやヨーロッパに住む日本人が第三国に渡航する場合でも、補償が継続するのは大きな安心材料になります。
不安に感じる点
この保険の気になる点は、やはりキャッシュレス対応が少ないため一時的な持ち出しが発生する可能性があることでしょうか。医療保険は高額になりやすい現地での費用をカバーするものなので、一時的とはいえ自腹で立て替えないといけないのはどうしても不安です。
また、日本語でのサポートがないことも大きな懸念点です。保険は非常事態に使うことが多いはずなので、そのような状況で外国語を用いてどこまで状況を正確に伝えられるかは、そうなってみないと分からないという要素が非常に大きいです。
このあたりの懸念点がどのように払しょくされるのか(もしくは払しょくされないのか)については、今後も検証していきます。
まとめ
SafetyWingは、これまでの日本の海外旅行保険とは全く異なる発想で設計された、ノマドや在外日本人に最適な海外医療保険。出発後でも加入できたり渡航先を問わず保障が受けられるような柔軟さや、月額課金型で長期的に利用できる仕組みは、従来の「旅行者向け保険」にはない大きな特徴といえます。
一方で、キャッシュレス対応が限定的であることや、日本語でのサポートがないことなど、利用時に注意すべき点も存在します。
短期旅行では割高になるため、日本の大手損保やクレジットカード付帯の保険の方が適している場合もあるでしょう。
SafetyWingは長期滞在・複数国を移動するノマド的ライフスタイルや在外日本人にとっては非常に頼もしい選択肢であり、従来型の保険ではカバーできないニーズを補う存在です。さらに条件を満たせば居住国も保障対象になるため、途中でしばらく日本に帰国する人や一時帰国者にもピッタリです。
海外で長期間滞在をする予定の方や海外在住者は是非チェックしてみてください!
以上です。
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