香港で公共交通機関を利用する際に必須のオクトパスカード(八達通)。
香港の交通系ICカードで、事前にチャージしておけば利用するたびに運賃を計算する必要がありませんし、トラムのようにお釣りの出ない交通機関を利用する際にも非常に便利です。
最近はタッチ決済対応のクレジットカードがあればMTRなどの交通機関の利用も可能ですが、オクトパスカード(特にアプリ)にしかないメリットもあるので、可能であればオクトパスカードの利用がおすすめ。
筆者はコロナ禍前に香港を旅行した際に物理カードを購入していましたが、今回アプリを使って期限切れカードの復活手続きやアップルペイを利用したチャージ(トップアップ)を簡単に行うことができて非常に便利だったので、具体的なアプリの利用方法やアプリが活用できる場面をご紹介します。
渡航前にアプリで一通りの作業を終えておけば、香港到着後にオクトパスカードを調達する必要がなくなるので、初めて香港に行く人や、時間を節約したい人におすすめです。
近々香港に渡航予定の方の参考になれば幸いです。

2025年4月現在、1HKD(香港ドル)は日本円換算で約20円です。
オクトパスカードの概要
香港滞在の必須アイテムといえばオクトパスカード
オクトパスカード(八達通)は、香港のMTR、路線バス、スターフェリー、軽鉄(ライトレール)といった公共交通機関や各種商店などの支払いに利用できる便利なICカード。


物理カードとアプリの2種類が利用可能で、物理カードはMTRの窓口などで、アプリであればオンラインでそれぞれ購入手続きが可能。2025年4月現在、窓口での購入の場合は現金のみ利用可能なので、クレジットカードを利用する場合は自動券売機へ。
通常の大人用カードであれば、初期購入価格は150HKD(うち50HKDはデポジット)です。



通常のオクトパスカードの他に、デポジット金額が安め(ただしデポジットの返金は不可)の観光客向けオクトパスカードも販売されています。
なおオクトパスカードは最後の利用から1,000日が経過すると失効します。失効したカードを再び利用するには、再有効化(Reactivate)の手続きが必要。再有効化手続きはMTR駅併設のカスタマーサービス窓口かオンラインにて無料で行うことができます。
アプリなら日本にいても期限切れカードの復活が可能
本来であれば窓口に出向く必要がある再有効化手続きですが、実はアプリを使えば香港に居なくても手続きを行うことが可能です。アプリを入れることでチャージも簡単にできるようになります。
詳細は次の項目でご紹介します。
オクトパスカードが不要なケースもある
ここまで香港ではオクトパスカードが必須という感じで書いてきましたが、実はタッチ決済可能なクレジットカードがあればMTRや路線バスといった交通機関を利用することができます。
そのため、短期滞在であればオクトパスカードを作らなくても特段不便はありません。
ただし香港は現金かオクトパスカードしか使えない店がかなり多く、後述の通りオクトパスカードのアプリを使えばクレジットカードが利用できない店で間接的にカード払いができるというメリットがあるので、なるべくキャッシュレスで支払いたい人にはオクトパスカードを使う理由があります。
なお先述のとおりandroid利用者向けの旅行者用オクトパスカードアプリはリリースされていないため、androidユーザーの場合は、物理オクトパスカードを利用するか、オクトパスカードの代わりにタッチ決済を利用するのがおすすめです。
アプリの使い方
ここからは具体的にアプリの使い方(&期限切れカードの復活手続き方法)をご紹介します。
アプリの種類と注意点
まずオクトパスカードをデジタル化するために対応するアプリをダウンロードする必要があります。
公式アプリはOctopusとOctopus for Touristsの2つがあり、観光客であればデジタル化とチャージが両方可能なOctopus for Touristsがおすすめ。
Octopus for Touristsは以下のリンクからダウンロード可能です。
ちなみにこちらがOctopus。こちらは後述の期限切れカード復活&デジタル化手続きはできるものの、外国発行のカードではチャージができません。
物理オクトパスカードを再有効化する
ここからはアプリを使って実際に物理カードをデジタルカードに変換します。期限切れカードはこの手続きを行うことで復活します!
アプリを立ち上げるとこのような画面が出てくるので、オクトパスカードのカードフェイスをタップ。


すると物理カードを端末に近づけるよう指示が出ますので、物理カードをスマホの背面に押し当てます。


期限切れの物理カードを端末に読み込ませた場合は、以下のような画面が表示されます。注意書きを読み、Activateをタップすると再有効化が行われます。


再有効化が正常に行われると、以下の画面が表示されます。


各種通知オプションを選択します。観光目的の短期間の利用であれば全てオフでOK。




Registerをタップするとオクトパスカードの登録が完了します。
アップルペイにデジタルカードを追加し、残額を移す
続いて物理カードをアップルペイに登録し、スマホをかざすだけで決済ができるようにします。
スマホのウォレット機能でオクトパスカードを利用できるよう、デジタルカードに物理カードの残高を移します。ウォレットアプリでTransit Cardを選択し…。


香港(Hong kong)で検索。オクトパスカードを選択します。


Continueをタップ。


手元の物理カードの番号をOctopus Numberの欄に入力します。旅行者は在住者向けの割引を利用しないので、生年月日や香港IDの入力は不要です。


物理カードを再度スマホ背面にかざします。


以下の画面が表示されれば、物理カードの残高などの情報が正常に反映されました。


アップルペイでチャージも簡単
カード残額が少なくなっても、アップルペイに登録されているカードを利用すれば簡単にオクトパスカードにチャージができます。
オレンジ色のTop Upをタップ。


次にチャージしたい金額を選択するか入力します。


利用する決済手段と決済通貨を設定します。


表示された内容で問題がなければ画面下部のTop Up with Apple Payをタップ。


決済に使うカードを選択し決済を完了させると、オクトパスカードに金額がチャージされます。


これでオクトパスカードを利用する準備ができました。
物理カードよりもアプリが便利なポイント
アプリが物理オクトパスカードよりも便利な点は以下の3つです。
チャージや払い戻し手続きが手元で完結
物理オクトパスカードの場合、発行やチャージなどの手続きは駅に行く必要があり、窓口では現金しか使えません。
一方オクトパスカードのアプリの場合、ネット環境さえあれば手元でそれらの手続きを簡単に行えるようになり、渡航後に窓口を探して歩き回ったり係員とコミュニケーションを取ったりする必要もなくなります。
クレジットカードと同じ感覚で利用が可能
オクトパスカードをアップルペイに入れておくと、他の非接触型のクレジットカードと同じ感覚で利用が可能になります。
MTRなどの利用の際は専用の端末にスマホをかざすだけで支払いが完了するので、物理カードを別に持つ手間はなくなりますし、改札前でまごついたりすることがなくなります。
間接的にカード払いができる
香港では現金かオクトパスカードしか使えない店舗が多くそのままだとカード決済はできませんが、アプリを通じてカードでチャージを行うことで、間接的にカード払いが可能になります。
多額の現金を手元に置きたくない人やカードの利用ポイントをためたい人にとってはかなり有用だといえます。
まとめ
本記事では、公式アプリを利用した期限切れのオクトパスカード復活方法やチャージ方法などをご紹介しました。
アップルペイにオクトパスカードを入れれば、スマートに支払いが可能になるほか、管理する物品が減るというメリットも!



ただしスマホのバッテリー残量には要注意。
以上です。
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