オマーンの交通事情とマスカットの各種市内交通(タクシー・バス・ルートバス)の利用方法まとめ

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他の記事でも何度かネタにしていますが、オマーンは完全な車社会。

移動は基本的に自動車が前提になっており、ローカルのオマーン人は公共交通機関を(ほぼ全く)使いません。旅行者の場合もレンタカーの利用が一般的です。

自動車を運転しない場合の移動の選択肢が、タクシー・バス・ルートバス。今回は、オマーンの首都・マスカットで利用可能なそれらの交通機関の具体的な利用方法をご紹介します。

目次

オマーンの交通事情

オマーンは車社会

オマーンには公共交通機関としての鉄道網は存在せず、移動はもっぱら自動車。

他の湾岸諸国と地続きなので、ローカルはUAE(アラブ首長国連邦)やサウジアラビアといった近隣諸国までドライブしたりしているようです。

また路面店での買い物はちょっとしたドライブスルー状態。クラクションを鳴らして店員を呼び、車の中から注文します。日本ではなかなか見ない光景ですね。

一方で徒歩での移動は困難が伴います。

まず自動車利用が前提のためか歩道はあまりしっかり整備されていませんし、大通りの横断は横断歩道がなかったり信号機が壊れていたりとかなり危険です。

また夏の暑さは命の危険を感じるレベルなので、その意味でも困難です。

利用可能な交通機関はタクシー・バス・ルートバス

冒頭でも触れましたが、自動車を運転せずに市内を移動する選択肢は、タクシー・バス・ルートバスの3種類。

それぞれのメリット・デメリットは以下の通りです。

交通機関メリットデメリット
タクシー目的地まですぐに移動できる
深夜・早朝でも利用可能
スーツケースでも利用可能
料金が高い
価格交渉が必要(流し)
他の客を拾うことがあり、その分時間がかかる(流し)
短距離だと乗車拒否にあう場合がある
バス料金が安い
空港バスならスーツケースでも利用可能
料金が分かりやすい
運行間隔が長い(30分以上)
運行時間が短い(夜10時には終発になる)
よく遅れる・来ないことがある
到着時間が読めない
時間がかかる
ルートバス料金がバスよりも安いルートが分かりづらい
料金が分かりづらい
スーツケースでは利用不可
清潔度が微妙

それぞれについて見ていきます。

マスカット・サラーラ間のような長距離移動は航空便がメジャーですが、Mwasalatによる都市間バスも一部運行しています。詳細は公式ウェブサイトで。

タクシー

まずはオレンジとホワイトのツートンカラーの車体が目印のタクシー。オマーンの地理に不案内な旅行者にとって最も現実的な選択肢です。

他の湾岸諸国では見られない特徴として、タクシーのドライバーが現地オマーン人であることが挙げられます。高確率で民族衣装を着込んでいるので、異国情緒満載!

タクシーの台数はかなり豊富でビジネス精神旺盛(道路脇を歩いているとよくクラクションを鳴らされます)。

利用方法は配車アプリで呼ぶ方法流しのタクシーを拾う方法の2通り。また空港から市内に向かうタクシーの利用方法は若干独特なのでこちらで触れます。

運賃の目安(乗り合いではない場合)は大体以下のような感じ。筆者の肌感覚です。

距離運賃
市街地を短距離で移動(乗車時間5~10分くらい)1.5オマーンリヤル(約600円)
市街地からオールド・マスカットまで移動6オマーンリヤル(約2,400円)
マトラからルイバスステーションまで移動2オマーンリヤル(約800円)
ここで言う「市街地」はモール・オブ・オマーンなど複数のモールが集中しているエリアを指します。

配車アプリ「OTAXI」を利用する

まず最もメジャーなのが配車アプリを利用する方法。オマーンではUberのような外資系の配車アプリが利用できない代わりに、OTAXIという国産アプリが広く使われています。

距離料金に加えてピークプライシングシステムを採用しているようで、需要が高まる朝夕のピークタイムや深夜早朝の利用は若干割高に感じるかもしれません。

Oman Taxi: Otaxi
Oman Taxi: Otaxi
開発元:Cloud World co.
無料
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配車アプリを利用すれば、利用料金やドライバー情報があらかじめ分かるのでぼったくりの心配がありません。クレジットカードやデビットカードと紐づけておけばキャッシュレスで利用できて非常に便利。

また(日本の感覚では当たり前ですが)配車アプリで予約すれば、道中で他の客を拾う(後述)ことはありません。

現金での支払いも可能ですが、ドライバーによってはお釣りの用意が常にあるとはいえないのでその点は要注意です。乗車前に現金払いが可能か確認するのがおすすめ。

流しのタクシーを拾う

続いて流しのタクシーを拾う方法。

タクシーを拾う方法ですが、道路脇を歩いているとタクシーにクラクションを鳴らされることがよくありますし、バス停がタクシー溜まりになっていることもよくあるため、人里離れたへんぴな場所でない限りはすぐに見つかります。

運賃交渉が必要なのでぼったくりにあうリスクはありますが、上手くいけばアプリを介した予約よりも安く利用できる可能性もあります。

メーターの使用を指定する場合は、メーターをちゃんと使用しているか常にチェックが必要です。

運賃交渉をする場合、スムーズに目的地に移動したいのであれば必ず「途中で他の客を拾わないこと」を条件に含めましょう!

そうでないとそのタクシーはいわゆる乗り合いタクシー状態になり、ドライバーが道中で他の客を探しながら走行するため、(他の客がいてもいなくても)到着時間に影響します。

急いでいない場合は逆に乗り合いタクシー状態を許容することで運賃交渉がうまく進められるかも。

流しのタクシーを利用するのは、可能であれば相場感覚を身につけてからがおすすめです。

空港から市内へ向かうタクシーの利用方法

空港から市内へ向かう際に利用するタクシーは、空港のタクシースタンドから利用することになります。

料金が通常よりも割高に設定されているほか、現金しか使えない場合が多いのも特徴。一部カードが利用可能なタクシーもあるので、利用する前にしっかりドライバーに確認しましょう。

筆者はATMを経由するハメになったことがあります。もちろんその分の遠回りに伴う料金もしっかり請求されました…。

なお以前は空港から市内へ向かう際のタクシーの利用に関しては配車アプリが使えませんでしたが、2024年2月現在一部解禁されているようです(アプリを操作して空港タクシーのドライバーを指定するかたちで運用されている模様)。

市内で配車アプリを使用するのとは若干利用形態が異なるので注意。

バス

バスも旅行者にとっては便利な選択肢。タクシーよりも安価に利用できる点が魅力的です。

赤い車体が目印。

運航スケジュールを確認する方法

マスカットの場合、バスの運転間隔は大体30分に1本です。

バスの到着スケジュールやルートを確認するには、バス運行会社Mwasalat社がリリースしている公式アプリの利用が便利です。

Mwasalat
Mwasalat
開発元:Mwasalat
無料
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オマーンのバスはよく遅れますし、そもそも予定通りに来ない場合や、駐車スペースが埋まっているなどの理由からか運転手に合図をしても停まってくれないことがあります。

正直非常に心許ない交通機関なので、予定通りに乗車できない可能性を考慮してタクシーなどの代替手段を用意しておくのがおすすめ。

マスカット市街からマトラやオールド・マスカットに向かうには、ルイのバスターミナルでバスを乗り継ぐことになります。逆のルートでも同じ。

ルイのバスターミナル。ここでバスを乗り継ぎます。

乗車方法

まずはバス停を探しましょう。最寄りのバス停はアプリから確認できます。

バス停の外観。

バスが到着したら乗車します。乗車は前のドアから。行き先を告げて料金を支払います。

距離にもよりますが、運賃は大体300バイザ~500バイザ程度。運賃を支払うとレシートがもらえます。

レシートはこんな感じです。

なお前方は女性専用の席なので、女性がいる場合は男性は座らないように注意(女性がいない場合は割と寛容なようで、男性が座っている光景もよく見かけました)。

バス内部・中央に可動式の仕切りがあり、その前が女性用の席です。

下車方法

下車するバス停が近づいたら、STOPボタンを押して運転手に知らせます。

ボタンがうまく機能しないこともよくあるので、降車口(後ろのドア)付近に立ってアピールするのも有効。

下車するバス停に着いたら、そのまま下車しましょう。出口にも機械が設置されていますが、交通カードの類はないので何かをタッチする必要もありません。

なお事前に告げた下車地点を多少乗り越したりするのについては、割と寛容なようです。

ルートバス

最後はルートバス。いわゆる乗り合いバスですが、見た目や利用方法が上述の路線バスとかなり違い、ルートの確認方法も運賃体系も不明。他の交通機関のようにドライバーはオマーン人のようなので、一応はちゃんとした交通機関(だと思われます)。

ルイ(ほぼ確実にバスターミナルに着く)のように到着地点の目星が付けやすい場所に移動するときには有用ですが、他はちょっと厳しいかも…。

マスカットの地理を頭に入れてからトライしてみてください。

写真のワゴン車がルートバスです。

乗車方法

主要幹線道路で運行しており、見た目は単なるワゴン車。バス停で待っているとクラクションを鳴らされることがありますが、鳴らしてきたのがタクシーでない場合は大抵コレです。

行き先も何も書いていないので、こちらから行き先を告げます。方面が合っていれば良い返事が返ってくるので、乗り込みます。運賃は乗り込む前にドライバーに確認しましょう。

ワゴン車なので、大きな荷物を持っていると厳しいかも。

運賃は後払いで、距離により100~300バイザ程度(らしい)。カードが利用できるかは不明です。

ルートバスの車内。トヨタ車でしたが臭いはインドっぽいエスニックな感じでした。

下車方法

停車地点のアナウンスは全くないので、分かりやすい地点に向かうとき以外はgoogle mapなどを使って常に位置の把握を。

下車地点がターミナルでない場合は、周囲の人に到着したらドライバーに知らせてもらえるよう話をしておくと安心です。

下車したい地点に着いたら、ドライバーに運賃を支払って下車します。

まとめ

この記事ではオマーン・マスカットの交通機関についてご紹介しました。

最後にそれぞれの交通機関をおすすめする人についてまとめます。

  • タクシー:時間が限られている人。大きな荷物を持っている人。
  • バス:時間に比較的余裕がある人。お金を節約したい人。
  • ルートバス:時間に余裕がある人。異国情緒を楽しみたい人。

物価が安いとは言えないオマーンで毎回タクシーを利用しているとかなりの金額になってしまうので、複数の交通機関をオプションとして持っておくと安心です!

この情報を参考にしていただけると幸いです。

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