8.0を超える!IELTSリスニング頻出設問8タイプの解法&本番で使えるテクニック7選

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英語圏で生きていくための英語力を測る試験、IELTS(アイエルツ)。

IELTSのリスニングセクションでは、日常会話から大学の講義まで幅広い内容に対応できる実践的な聴き取り能力が問われます。

基本的に難易度が高くハイスコアの取得が難しいIELTSですが、リスニングといえば日本人にとって大学入試やTOEICでもおなじみの試験形式。出題パターンもパート毎に傾向があるので、効果的に対策を行えばコンスタントに8.0以上のスコアを取得することも可能です

この記事では、そんなIELTSリスニングセクションの概要と頻出問題、本番で意識すべきポイントについて解説します。既にテストを受けたことのある方はおさらい用にどうぞ。

筆者は大学院留学のためにIELTSを受験し、リスニングセクションでは最高8.5を取りました。

この記事でわかること
  • IELTSリスニングセクションの概要がわかる
  • IELTSリスニングセクションの頻出問題がわかる
  • IELTSリスニングセクションの受験時の注意点がわかる
目次

IELTSリスニングセクションの概要

試験形式と配点

IELTSリスニングでは、Part1から4までの4つの大問に分かれた40問の設問に解答します。音声が流れるのは1回のみ

スクロールできます
パート内容設問数試験時間
(ペーパー)
試験時間
(コンピューター)
Part 1日常会話(話者は2人)10問
Part 2日常生活に関連する説明やアナウンス(話者は1人)10問
Part 3学術的な会話(話者は2人~4人)10問
Part 4学術的な講演やアナウンス(話者は1人)10問
答案用紙に解答を書き写す時間10分
合計40問合計約40合計約30
出典:【IELTSリスニング対策】各セクションの問題と解答のコツ4選|IDP IELTS公式サイト (ieltsjp.com)

ペーパーベースの試験では答案用紙に解答を書き写す時間が10分間設けられていますが、コンピューターベースの試験では設けられていないので試験時間が短くなります。

正答数とバンドスコアの関係

正答数とバンドスコアの対応表は以下のとおりです。

例えば、IELTSリスニングセクションでバンドスコア7.0を取得するためには、40問中30問以上正答する必要があります。

正答数バンドスコア
39-40(満点)9.0
37-388.5
35-368.0
32-347.5
30-317.0
26-296.5
23-256.0
18-225.5
16-175.0
13-154.5
11-124.0
出典:IELTS Listening band scores and what they mean | IELTS Australia

内容は各モジュール共通

IELTSリスニングセクションの内容はアカデミック・モジュールとジェネラル・トレーニング・モジュールで共通です。

IELTSリスニングセクションの典型的な出題内容

IELTSリスニングセクションでは事前に設問を読む時間が与えられるので、基本的に設問の内容を把握したうえで録音を聴くことになります。

ここからは設問の形式と先読み時に確認しておくべき事項をご紹介します。

なおこちらのサンプル問題は全てIELTS公式ウェブサイトSample test questions (ielts.org)から参照しています。

会話文書き取り問題【記述式】

概要

会話文の内容について、空欄に聞き取った語句を記入する。

先読みでチェックすべきポイント

空欄周辺のキーワードから空欄に入るべき内容品詞を推測します。

氏名や通りの名称といったスペリングを聴き取る設問と、電話番号や住居表示のような番号を聴き取る設問については、正しく聴き取るのに訓練が必要です。

英語では同じ数字を繰り返す代わりに「ダブル●●」「トリプル●●」のような表現を使うことがあります。アルファベットの「w」と勘違いしないように注意!

例題

サンプル問題はこちらです。

例えば空欄1は氏名のスペリング、空欄3は連続した番号が出題されると推測することができます。

選択問題【選択式】

概要

音声の内容に合うものを選択肢から選ぶ。

先読みでチェックすべきポイント

設問のキーワードに印をつけるなどしてチェック。問われる内容を頭に入れてから録音を聴きます。選択すべき選択肢の個数も確認しておきます。

例題

サンプル問題はこちらです。

設問9はinsuranceについて、設問10はgoodsの配送についての内容が問われることを頭に入れてから録音を聴きます。

内容書き取り問題【記述式】

概要

文章中の空欄に設問で指示された要素を聴き取って記入する。

先読みでチェックすべきポイント

聴き取るべきキーワード解答の個数を確認し、拾うべき単語を推測します。

例題

サンプル問題はこちらです。

例えば設問11と12ではsocial cotactに関わる2つのfactorを探すことが求められることが推測できます。

文章完成問題【記述式】

概要

与えられた文章に続く語句を聴き取って記入する。

先読みでチェックすべきポイント

与えられた文章からキーワードを拾い、空欄に入る語句の内容を推測します。

例題

サンプル問題はこちらです。

例えば空欄27ではOpen Universityで求められるものについて聴き取ることが推測できます。

マッチング問題【選択式】

概要

各設問の内容に合致する選択肢を選ぶ。

先読みでチェックすべきポイント

設問で問われるトピック(選択肢の内容)解答に必要な要素(設問の内容)を頭に入れる。各設問の内容は共通のテーマで括れるので、想像力を働かせてどのようなことについて聴き取るのか考えてみましょう。

同じ選択肢を複数回使用できることもあるので、質問をよく読むことが重要です。

例題

サンプル問題はこちらです。

まずトピックを把握します。例題では「Jackがtutorに言った内容」について聴き取ることが分かります。次に各設問番号に対応する内容を確認します。例題では「Media StudiesやWomen and Power…」といった内容に注目すべきことが分かります。

以上を踏まえてtutorというキーワード設問21から25の内容を総合すると、Jackが大学のプログラムを選ぶシチュエーションかな?という見立てができます。

この状態で録音を聴くと解答が見つけやすくなります。

地図・ダイアグラムラベリング問題【選択式】

概要

地図やダイアグラムに関する説明を聴き、空欄に対応する要素を選択肢から選ぶ。

先読みでチェックすべきポイント

地図であれば地形や構造ダイアグラムであればロジックや全体構造を確認し、問われる内容を推測します。既に図中で与えられている情報もヒントになるので覚えておきましょう。

例題

サンプル問題はこちらです。

例題ではタイトルから図書館の間取りに関する内容であること、選択肢の内容から、各部屋の名称を埋めていくことが推測できます。

Entranceの位置や既に与えられている内容(Librarian’s desk、Library Office、Seminar room、Library areaにあるFictionとNon-fictionの表示)も各部屋の名称を特定するための重要なヒントになるので、把握しておきます。

内容穴埋め問題【記述式】

概要

フォームや図表の空欄に適切な語句を聴き取って記入する。

先読みでチェックすべきポイント

フォームの各項目タイトルや縦軸の項目横軸の項目を確認し、空欄に入るべき内容品詞を推測します。

例題

サンプル問題はこちらです。

例題では、タイトルからThe national arts centreに関する内容であることが分かります。さらに詳しく見ていくと、空欄11から16はセンターの概要について、空欄17から20は曜日ごとの催し物について、それぞれ解答する必要があることが分かります。

なおこの例題では、それぞれ文字数の制限が設けられているので注意が必要です。空欄11から16は「2単語以下及び/もしくは1つの番号」、空欄17から20は「3単語以下及び/もしくは1つの番号」で解答する必要があります。

本番のテクニック7選

先読みしすぎない

IELTSリスニングセクションでは、基本的に直近に流れる音声に関係する設問のみを先読みしましょう。

例えば、設問1から5に対応する内容を含む音声が流れる前は、設問1から5のみ先読みします。後の問題は別に設問を読む時間が与えられるので、焦らなくても大丈夫!

逆に先に全て読んでも、最初の設問にかけられる時間が減るだけで、あまりメリットはありません。

答えが分かってもすぐに飛びつかない

IELTSリスニングセクションでは、特定の箇所がゆっくり読まれたり、強調される場合があります。

しかし、IELTSリスニングで聴き取りやすいキーワードは大抵の場合は罠です。すぐに飛びつかず、最後までしっかり聴き取りましょう。(特にPart 1では言い直し追加情報が来る可能性が高いです。)

また選択問題も重要語句を言い換えたりキーワードに似たスペルの単語を混ぜたりと、キーワードだけを頼りに正答を探そうとすると引っかかるようにできています。あくまでも文章全体の意味から考えましょう。

記述式は単語数等の指示内容に注意

記述式の場合、設問でNO MORE THAN THREE WORDS(3単語まで)やA NUMBER(1つの数字)といった条件が指示されます。

単語のカウント方法としては、例えばone yearは2単語、one-yearは1単語として計算されます。

正答であっても条件を外していると点数がもらえなくなってしまうので、内容をしっかり確認したうえで解答するようにしましょう。

つづりが思いつかなかったらとりあえずカタカナでOK

リスニングセクションでは英単語を答案用紙に書く設問があります。もしとっさにつづりが思い出せなかったら、カタカナでもよいので解答欄の近くにメモを残しておきましょう。

スペルに気を取られて録音を聴き逃してしまうと、他のもっと簡単な設問を落としてしまいかねません。

聴き逃したら潔く諦める

IELTSリスニングセクションは集中力が勝負。

もし聴き逃してしまった場合、その部分が気になってしまうのはある程度仕方のないことです。

しかし、長文が多く内容も簡単ではないIELTSのリスニングでは、集中力が途切れると簡単に流れを見失ってしまいます。最悪の場合連鎖的に失点してしまうことにつながるので非常に危険!

音声が流れるのは1回だけなので、気にしてもまず取り返せません。気持ちを切り替えて目の前の問題に集中しましょう。

とにかく何か書いておく

IELTSリスニングセクションでは、誤答に対してペナルティはありません。

自信がなかったり、聴き逃した内容があっても、ひとまずは何かしら答案用紙に書いておきましょう。少なくとも空欄にしておくよりはマシです。

スペルチェックを忘れずに

IELTSリスニングセクションでは、音声を聴きながら単語を問題用紙や答案用紙に書くことになります。意識が色々なところに向かっている状態なので、スペルを間違えていても気づかないこともよくあります。

解答を書き写す時間には、スペルに間違いがないかよくチェックすることをおすすめします。

まとめ

この記事では、IELTSリスニングの概要、頻出問題、本番用のテクニックをご紹介しました。

最後に本番で意識すべき点をもう一度おさらいします。

  • 先読みしすぎない
  • 答えが分かっても飛びつかない
  • 単語数等の指示内容に注意
  • つづりが分からなかったらとりあえずカタカナで
  • 聴き逃したら潔く諦める
  • 答案用紙は全て埋める
  • スペルチェックをする

以上です。参考になれば幸いです。

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