日本から近く気軽に訪問できる台湾。
そのなかでも特にエリアごとに個性があり多彩な楽しみ方ができる台北は大人気ですが、その市街地は比較的コンパクト。公共交通も非常に発達しており、MRTや路線バスを使いこなせばほとんどの観光地へ手軽にアクセスできます。
筆者も滞在中、MRTや路線バスにかなりお世話になりました。
最初は戸惑ったこともありましたが、慣れてくると、諸外国と比べると遥かに便利かつ分かりやすい部類に入ると感じました。
この記事では、そんな体験をもとに初めての台北旅行でも迷わず使える交通手段の基本を解説します。
MRTとバスの特徴や運賃の仕組みから交通カード(悠遊卡・一卡通)の使い方といった知識はもちろん、実際に現地感じた新しい気づきについても触れていきます。
台北という街の構造
具体的な交通機関の話に入る前に、台北の各エリアについてざっくりとご紹介。
台北中心部の主要エリアと特徴
まずは、台北市の全体像から。
下の図はMRT(地下鉄)路線と主要エリアを重ねたもの。観光やビジネスで訪れることの多い地域を中心にまとめています。台北の街はコンパクトで、MRTや路線バスを組み合わせればほとんどのスポットへ短時間で移動できます。

台北は台北駅を中心に碁盤のような構造をしています。
かなりざっくりとした内容ではありますが、エリアごとの特徴を地図に示しました。
グリーンで示したMRT中山駅~雙連駅あたり(赤峰街など心中山線形公園周辺のエリア)、MRT忠孝復興駅~忠孝敦化駅周辺(いわゆる東区商圏)、MRT東門駅の南に広がる永康街(いわゆる康青龍エリア)あたりにはオシャレなカフェやショップが集まっています。
オレンジで示したのが高層ビルが立ち並ぶビジネス街。高級ブランド店やデパートが立ち並ぶエリア(いわゆる信義商圏)で、台北101もここにあります。
水色で示したMRT公館駅(国立台湾大学の最寄り駅)やMRT西門駅周辺は若者の街。
西門町はナイトスポットが多く、深夜まで若者を中心に賑わいます。
西門町の南に隣接する龍山寺周辺(ピンク色で示したエリア)は打って変わって伝統的な雰囲気。寺の周辺には仏教関連用品や占い店が軒を連ねます。高齢者が多く、東京で言えば巣鴨のような感じの街が広がっているのも特徴的。
黄色で示した迪化街・大稻埕エリア(MRT大橋頭駅の南)は乾物や漢方薬の問屋街が並ぶエリア。最近はオシャレなショップも増え、新旧入り混じる雰囲気が面白い街です。
このように、台北は市の中心部にさまざまな顔を持つエリアが集まり、地下鉄で少し移動するだけで街の全く違う顔が見られるのが特徴です。
台北駅かMRT沿線の滞在がおすすめ
市内観光の起点となるのが台北駅(台北車站/Taipei Main Station)。
ここはMRT、台湾鉄道(台鉄)、高速鉄道(高鉄)、桃園空港MRTなどの各種交通機関が交差する巨大ハブで、まさに「台北の心臓部」といえる場所。
駅構内は複雑ですが、地下通路で複数の路線がつながっており、どこへ行くにもアクセスが良好。ホテルを探す際も、まず台北駅・中山駅周辺を基点にすると移動が楽になります。
台北駅を基点に動くなら、信義区の高層ビル街へも西門町の繁華街へもMRT一本でアクセスが可能ですし、それ以外のMRT駅もそこまで駅が多くないのでスムーズに移動可能。路線バスを利用する必要がある国立故宮博物院のような例外を除けば、どの路線を使っても市内の主要スポット簡単に網羅できるのが台北交通の魅力です。

台北の空港は2つある
台北には台湾桃園国際空港と松山空港の2つがあり、市内中心部にあるのは松山空港(TSA)、郊外にあるのが台湾桃園国際空港(TPE)です。松山空港はMRT一本でアクセス可能なので非常に便利。
台湾桃園国際空港は大規模な空港で、日本各地からも直行便が就航。
松山空港は小規模ですが羽田空港からの直行便があります。
台湾桃園国際空港(TPE)と市内の移動についてはこちらの記事も参考にどうぞ。

台北市内の主な公共交通機関の一覧
各種交通機関の概要と比較
台北市内の主な公共交通機関は、MRT(地下鉄)と路線バス。このどちらかを使えば、主要観光地のほとんどにアクセスできます。そのほか、郊外ではLRT(ライトレール)や猫空ロープウェイといった交通機関も運行されています。
それぞれの交通手段(中国語名称)、特徴・メリット、備考・注意点は以下のとおりです。
| 交通手段【中国語】 | 特徴・メリット | 備考・注意点 |
|---|---|---|
| 台北MRT【台北捷運】 | 市内中心部をカバーする地下鉄。 2025年10月現在6路線。 | 深夜早朝は使えない。 |
| 路線バス【公車】 | 市内をくまなくカバーする路線バス。 路線が非常に多く、小回りが利く。 | 時間が読めない。 料金体系が若干複雑。 |
| LRT【軽軌】 | 郊外を中心に運行するライトレール。 2025年10月現在2路線。 | 観光客の行くエリアにない。 |
| 猫空ロープウェイ【貓空纜車】 | 猫空の丘陵地帯で運行するゴンドラ。 MRT動物園駅から猫空駅を結ぶ。 | 天候により運休あり。 観光用。 |
乗車券の種類
乗車時に使える乗車券の種類は以下の4種類です。
| 種類 | 説明 | MRT | バス※ |
|---|---|---|---|
| 1回券 | トークン式の1回券。 | ○ | × |
| 交通系ICカード | 悠遊卡や一卡通。チャージして使う(後述) | ○ | ○ |
| MRTフリーパス | MRTが乗り放題になるチケット(後述) | ○ | × |
| 北北基好玩卡 | 公共交通機関が乗り放題になるオプションあり(後述) | ○ | ○ |
バスに乗車するときは現金が使えますが、お釣りが出ないので注意。

台北MRTではもうすぐタッチ決済が使えるようになるみたいです!楽しみ!
公共交通機関を使うなら交通カードが便利
台北でMRTやバスを利用する際には、悠遊卡(EasyCard)や一卡通(iPASS)などの交通系ICカードが便利です。
利用は非常に簡単で、SuicaやPASMOとほぼ同じようにMRTの改札やバスの乗降口でカードをタッチするだけ。現金で1回券を買うよりも圧倒的に楽です。
さて2種類のうちどちらを選ぶべきか?ですが、「台北発の悠遊卡」と「高雄発の一卡通」というルーツの違いはあるものの、相互利用が進んでいるため使用可能な範囲はほぼ同じなので、正直どちらでも変わりません。
とはいえ、台北のみの滞在ならわざわざ一卡通を選ぶ理由はないでしょう。
購入可能な場所は、MRTの駅(窓口や自動券売機)、コンビニ、MRTの公式ショップなど。
オンラインで事前に予約して、台湾到着後に現地で受け取るという方法もあります。
カードの買い方・チャージ方法・払い戻し方法や、限定デザインなどの詳しい情報は別記事でまとめています。

旅行客向けのお得なチケットも
主に1回券や交通カード以外にも、旅行者向けに指定の公共交通機関が乗り放題になるチケットや観光地の入場券がセットになったチケットも販売されています。
MRTフリーパス
台北MRT及び新北MRT環状線が指定の時間内乗り放題になるチケット。
種類は以下のとおりです(2025年10月時点)。
| 券種 | 価格 | 有効時間 | 特徴 |
|---|---|---|---|
| 一日票 | NT$150 | 使用開始から当日営業終了まで | 1日限定で乗り放題。 |
| 24小時票 | NT$180 | 使用開始から24時間 | 午後から利用開始しても翌日午前まで使える。 |
| 48小時票 | NT$280 | 使用開始から48時間 | 2日間しっかり動きたい人向け。 |
| 72小時票 | NT$380 | 使用開始から72時間 | 週末旅行や3連休の滞在に最適。 |
チケットは各MRT駅(台北MRT及び新北MRT環状線)の自動券売機または窓口で購入できます。
日本でオンライン予約(後述)することも可能。
自動券売機の見た目はこんな感じです。

こんな感じで購入オプションが表示されます。

北北基好玩卡(北北基おもしろカード/Taipei FunPASS)
台北市、新北市、基隆市、桃園市の各地の交通機関や観光スポットで使えるカード。

おもしろカード…。ちょいダサなネーミングがいかしてます。
交通機関乗り放題が利用できるのは、交通周遊カード(交通暢遊)と、観光スポット入場券がセットになった無限周遊カード(無限暢遊)。
| カードの種類 | 価格(成人) | 内容 |
|---|---|---|
| 交通周遊パス | 1日券(NT$210) 2日券(NT$340) 3日券(NT$470) 5日券(NT$730) | ・台北MRT、市バス、台湾好行バス乗り放題 ・ショッピングクーポン |
| 無限周遊パス | 1日券(NT$1,300) 2日券(NT$1,700) 3日券(NT$2,000) | ・台北MRT、市バス、台湾好行バス乗り放題 ・ショッピングクーポン ・観光スポット入場券(猫空ロープウェイを含む) ・文化体験 ・台湾龍虎夜市カップ1組 |
他にも指定の観光スポットに入場できる観光スポット周遊カード(北北基桃景點暢遊)もあります。こちらは交通機関乗り放題機能が付いておらず、交通機関利用時は普通の交通カードと同様にチャージして使います。
| カードの種類 | 価格(成人) | 内容 |
|---|---|---|
| 観光スポット周遊カード | 2日券(NT$650) 3日券(NT$850) 4日券(NT$1,050) | 観光スポット入場券(猫空ロープウェイを含む) |
購入は台北MRT及び新北MRT環状線の各駅の窓口と公式サイトで。
なおこちらで紹介したMRTフリーパスや各種北北基好玩卡はオンラインで事前予約も可能です。
空港で受け取れてすぐに使え、現地購入よりも割安なことも多いです。
ルートや所要時間の検索におすすめのアプリ
いくつか便利なアプリを入れておくと、ルート検索や所要時間の確認が簡単にできて初めての台北でも安心。
おすすめはこちら。
Googleマップ
言わずと知れたGoogleの地図アプリ。台北でも日本と同様に使えます。
ただし台北だと運賃が表示されないのがイマイチかも…。
台北捷運Go
台北捷運(MRT)の公式アプリ。路線図による経路検索や運賃計算といった機能が利用可能です。
日本語対応なので旅行者でも気軽に利用できます。
Easy Wallet 悠遊付
悠遊卡に関連する様々なサービスが利用できるアプリ。
台湾の電話番号があればQR決済など幅広いサービスが利用できるようになりますが、台湾の電話番号がなくても手持ちのカードを登録することで、残高確認などの機能が利用できます。
Bus+
台湾主要都市のバス路線を網羅したアプリ。
バス路線の検索の他、リアルタイム到着案内なども利用できます。
台北MRT【台北捷運】
概要
台北MRT(台北捷運)は、いわゆる地下鉄のこと(MRTはMass Rapid Transitの略)。台北市街の主要スポットを結んでいます。2025年10月現在、5路線(+2支線)が運行中。
運行時間はおおむね6時から24時です。
料金は距離制になっており、乗車区間に応じて支払います。
参考までに、乗車距離が5km以下の場合はNT$20、31km以上はNT$60と設定されています。
詳細な運賃と所要時間はこちらのページ(英語)から確認可能です。
路線図と運行区間
台北MRTの路線図は以下の通り。

それぞれの路線にはラインカラーを示すアルファベットが割り振られています。
| 路線名 | カラー | 運転区間 | 観光客が利用する主な駅 |
|---|---|---|---|
| 文湖線(BR) Wénhú xiàn | ブラウン | 動物園-南港展覽館 | 松山機場 動物園 |
| 淡水信義線(R) Dànshuǐ Xìnyì xiàn | レッド | 淡水-象山 北投-新北投(新北投支線) | 劍潭【士林夜市最寄】 台北車站 中正紀念堂 東門【永康街最寄】 台北101/世貿 |
| 松山新店線(G) Sōngshān Xīndiàn xiàn | グリーン | 松山-新店 七張-小碧潭(小碧潭支線) | 西門 中正紀念堂 公館【台湾大学最寄】 |
| 中和新蘆線(O) Zhōnghé Xīnlú xiàn | オレンジ | 南勢角-大橋頭 (大橋頭から分岐)台北橋-迴龍 (大橋頭から分岐)三重國小-蘆洲 | 東門【永康街最寄】 行天宮 大橋頭【迪化街最寄】 |
| 板南線(BL) Bǎnnán xiàn | ブルー | 頂埔-南港展覽館 | 國父紀念館 台北車站 西門 龍山寺 |
また別系統ですが新北捷運が運営する環状線(Y)も路線図に含まれています。
乗り方/降り方
台北MRTの利用方法は基本的に東京の地下鉄と同じです。
まずはMRTの駅を見つけましょう。
利用できる路線がカラーで分かるようになっていて非常に親切です。



改札前にある黄色いラインを超えたら飲食禁止ゾーンです。意識しておきましょう!

緑色の矢印が表示されている改札の読み取り部分に乗車券をタッチして、改札を通過します。
対応するチケットを購入しておきましょう。


ホームにはその方面の終点の駅名が書かれているので、行きたい方向のホームで電車を待ちます。


ホームドアの上にも路線図があるので参考に。

電光掲示板を見れば方面と電車の到着予定時間が分かります。
各車両の混雑状況も表示されるので、混雑を避けたい人は参考にしても良いかも。

電車が接近すると、混雑状況に応じてホームドア上のライトが光ります。
今回はほぼ全て黄色です…。

電車が来たら乗り込みます。

目的地で降車したら出口へ向かいます。出口の案内も参考に。

乗り換える場合は、路線の色と終点の駅名に注目。

目的地に近い改札口から出ます。

バス【公車】
概要
台北では、MRTで行けない細かな場所への移動や深夜早朝の移動には路線バス(公車)を利用します。
市内をくまなく走っており、停留所の数は1万か所以上。地元の人にとっては最も身近な交通手段です。
バスの種類
台北のバスは路線番号と行き先のほかに、「幹線」「支線」などの区分があります。
行き先によって表示の色や番号の付け方が違うため、慣れるとそれだけでおおよそのルートが分かるようになります。
代表的なものは以下のとおりですが、他にもかなり多くの種類があります。
| 種類 | 路線名称・番号の例 | 説明 |
|---|---|---|
| 幹線バス | 中山幹線、仁愛幹線 | 幹線道路を走る主要路線。 台北を南北に貫く主要な通りの名称が付けられている。 例)仁愛幹線は仁愛路を通る。 |
| MRT接続路線 | 紅2、藍5 | MRT駅を経由する路線。 頭文字がMRT各路線のラインカラーに対応している。 例)紅=淡水信義線(R) |
| ミニバス | 小1、小1區、小2 | 起伏の激しい場所を中心に運行するマイクロバス。 |
| 一般バス | 1、108區、208直、304承德 | 普通の路線番号のついた路線。 |
一般バスについている文字の意味は以下の通りです。
| 種類 | 意味 | 説明 |
|---|---|---|
| 區(區間) | 区間運転 | 本来の路線の一部区間だけを走る。 |
| 直(直達) | 急行・直通 | 停留所が少なく、主要地点間を短時間で結ぶ。 |
| 副 | 副路線 | 本線の変形・派生ルート。経由地が一部異なる。 |
| 快 | 快速バス | 停車数が少なく、通勤向け。 |
| 承德・信義など | 経由道路指定 | 同じ番号で経由道路が違う系統。 |
運賃体系と段票制の解説
台北のバス運賃は区間制(段票制)で、1段(区間)ごとに料金が加算される仕組みです。
| 区分 | 運賃 | 概要 |
|---|---|---|
| 1区間 | NT$15 | 市内の短距離移動はほぼこの範囲。 |
| 2区間 | NT$30 | 市の端から端、または隣区をまたぐ中距離路線。 |
| 3区間以上 | NT$45〜 | 長距離・郊外行き路線。 |
実際のバス停はこんな感じ。ここから各路線のルートや運賃を読み解くことになります。

左上の2番を拡大するとこんな感じ。
運賃計算にあたって注目すべき要素は「三、収費方式」と「四、分段點/緩衝區」の部分です。

「收費方式」が「二段票收費」となっていることから、この路線が全体で2区間(最高運賃はNT$30)に分かれていることが分かります。
また、路線図上の黒いダイヤマーク(◆)は区間の切替地点(分段點)を示しており、行き(往)は 社子國小二〜涼州重慶路口、帰り(返)は 涼州重慶路口〜洲美橋 がそれぞれ「バッファーゾーン(緩衝區)」に設定されています。
バッファーゾーンの終端を越えると次の段(+NT$15)が加算されるため、この例だと、行きは「涼州重慶路口」を、帰りは「洲美橋」を越えると運賃が上がります。
具体的な運賃計算のイメージはこんな感じです。
| 乗車・降車区間 | 方向 | バッファーゾーン | 運賃変化 |
|---|---|---|---|
| 台北海大 → 台大醫院 | 行き | 社子國小二〜涼州重慶路口 | 「民生重慶路口」まで乗ると+NT$15 |
| 台大醫院 → 台北海大 | 帰り | 涼州重慶路口〜洲美橋 | 「中窟」まで乗ると+NT$15 |
また、乗降場所にバッファーゾーンが絡むパターンがこちら。
往路(台北海洋大学 → 台大醫院方面)
| 乗車・降車区間 | 区間の扱い | 運賃 |
|---|---|---|
| 社子國小二 → 涼州重慶路口 | バッファー内完結(往路) | NT$15 |
| 社子國小二 → 民生重慶路口以遠 | バッファー内乗車(往路)→バッファーゾーン外で下車 | NT$30 |
復路(台大醫院 → 台北海洋大学方面)
| 乗車・降車区間 | 区間の扱い | 運賃 |
|---|---|---|
| 涼州重慶路口 → 洲美橋 | バッファー内完結(復路) | NT$15 |
| 涼州重慶路口 → 中窟以遠 | バッファー内乗車(往路)→バッファーゾーン外で下車 | NT$30 |
以上を踏まえると、バッファーゾーン内からバッファーゾーン外に移動する場合、乗車地点と降車地点の組み合わせによっては、短い距離しか乗車していないのにNT$30取られるということになり、ちょっと損をすることになります。
台湾の都市バスは日本のような距離別精算ではなく、「区間(段)」ごとに一律の運賃を設定する方式をとっています。そのため、どこで区間を切り替えるかを明確に決める必要があります。
しかし、境界を1点だけにしてしまうと、その前後で乗る・降りる人が極端に損得を感じやすくなります。そこで設けられたのが、緩衝的に扱われる「バッファーゾーン」です。
バッファー内なら、行きでも帰りでも15元でOK。越えた瞬間にだけ+15元が発生することで、「どの停留所で乗ったか・降りたか」による不公平を少なくしています。
つまりバッファーゾーンは、運賃境界をゆるやかにするための仕組みなんですね。
なお、今回の例では切替地点とバッファーゾーンが往路と復路で異なりますが、これはこの路線が行きと帰りで異なる経路を通るためです。往復で同じルートを走る路線の場合は、切替地点とバッファーゾーンも共通になります。
なお路線案内からは、他にも
- 始発・終発の時間
- 運行スケジュール
- MRTとの乗換が可能なバス停
- 沿線の主要スポット
といった情報が読み取れます。余裕があれば是非チェックしてみてください。
乗り方/降り方
バスの乗り方は日本とほぼ同じですが、海外ならではの注意点もあります。
まずはGoogle Mapsなどのアプリを活用して最寄りのバス停を見つけます。
前述の内容を参考にして路線の詳細を把握しましょう。


乗りたいバスが来たら、手を挙げて合図を送ります。
合図をしないと通過されてしまうのではっきりと意思表示を!
乗車券を端末にタッチするか、運転手に降車地点を告げて運賃を支払います。
交通カードを使う場合は、端末さえあれば前からでも後ろからでも乗車OK。
路線によって乗車時のみタッチする方式と下車時にもタッチする方式がありますが、車内の表示で分かることもあります。
こんな風に端末に表示されていたり。これは「上下車」と書かれているので下車時もタッチが必要。

こんな感じの案内板があったり。これは「下」が消えているので下車時はタッチ不要。

なおバス乗車中はGoogle Mapsなどで常に位置を把握しておくのがおすすめです。
バスにはこんな感じのボタンが設置されているので、降りたい停留所が近づいたら押して運転手に知らせます。

バスが下車したいバス停に近づいたら早めに準備を。
バス停に到着する前に出口でスタンバイするのがベストです。
モタモタしていると通過されることもあるので、とにかく早く!
タクシーと配車アプリ
台北では公共交通が非常に発達しているため、市内観光でタクシーを使う機会はそれほど多くありません。
それでも、早朝・深夜の移動や大きな荷物を持っている場合などには便利です。
台湾のタクシー会社のアプリも便利ですが、土地勘のない旅行者におすすめなのはやっぱりUberなどの配車アプリ。アプリ上で事前に料金目安を確認でき、支払いもキャッシュレスで完結するため、言葉に不安がある旅行者でも安心して利用できます。
まとめ
台北市内の移動は、MRTと路線バスを組み合わせればほとんどカバーできます。
MRTは観光地を効率よく結ぶ交通の大動脈、バスは細かなエリアやMRT駅から離れた場所への移動に便利です。
いずれの公共交通機関も悠遊卡(EasyCard)や一卡通(iPASS)で共通利用でき、乗り換えもスムーズ。
1枚持っておけば台北観光の行動範囲が一気に広がります。
また、深夜帯や荷物が多いときはタクシーやUberを併用すれば、時間を気にせず快適に移動できます。
台北の交通網は非常に整備されており、初めて訪れる人でも数日でスムーズに使いこなせるはず。
旅行中は地図アプリや乗換アプリを活用して、台北の街を自分のペースで自由に歩いてみてください。
以上です!
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