台北郊外のコスパ宿・喜客商旅三重館の宿泊レビュー&三重区滞在記【台北郊外って不便?】

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久しぶりの台湾旅行。
これまではごく短期間しか滞在したことがなかったので、今回は取材旅行を兼ねて台北らしさにどっぷり漬かってみたくて長めの日程にしてみました。

ですがいくつか誤算が…それは、今回の旅程がちょうど雙十節(10月10日)と重なってしまったこと。台北市内のホテルはどこも高騰し、利便性の高いエリアは軒並み通常の1.5倍以上という強気の価格設定に。これまでの経験と照らしても、どうしても価格と立地のバランスが良いとは言えない状況でした。

そこで今回は、思い切って郊外エリアを含めて探してみたところ、見つけたのが、MRT中和新蘆線(オレンジライン)の三重國小駅近くでありながら、一泊1万円ほどとこの時期としてはかなりリーズナブルな喜客商旅三重館(Seeker Hotel)。空港からのアクセスも悪くありません。

台北市と淡水河を隔てて隣り合う新北市三重区にあるローカル感満載なホテルです。

この記事では、台北前半の宿として実際に泊まってみたSeeker Hotelの滞在レビューと、三重区というエリアのリアルな利便性について詳しく紹介します。

目次

喜客商旅三重館の基本スペック

まずはホテルの概要と周辺環境などについて紹介します。

立地と宿泊料金

喜客商旅三重館があるのは、MRT中和新蘆線(オレンジライン)三重國小駅から徒歩数分の場所。

宿泊料金は雙十節シーズン中でも1泊1万円前後と、中心部に比べるとかなりリーズナブル。台北駅や西門町エリアの相場が跳ね上がる時期にこの価格で泊まれるのは大きな魅力です。

なお、三重國小駅は中和新蘆線の枝分かれ区間(蘆洲方面)に位置するため、市内方面からホテルへ戻る際には間違えて迴龍方面の電車に乗らないよう注意が必要です。

チェックイン対応と各種サービス

ホテルは雑居ビルの高層階にあり、フロントが10階、客室が10〜12階にあります。
そのため、部屋によっては眺望がかなり良く、方面によっては台北市街を見渡せるかも。

窓からの眺望。

ただしビル自体は年季が入っており、下の階には夜のお店もいくつか入っているため、全体的にはやや雑然とした印象で、正直あまり良い雰囲気とはいえません。女性の一人旅にはやや微妙かも。

フロントスタッフは基本的に中国語対応のみで、英語もあまり通じません。
チェックイン時のやり取りはGoogle翻訳を併用すれば問題ありませんが、多少のコミュニケーション力は必要です。

アメニティの一部はフロントで購入する仕組みになっており、チェックイン・チェックアウトの手続きは非常にスムーズでした。

アメニティーの料金表。

清掃は希望制で、外出時にフロントへ申告しておく必要があります。筆者は滞在中一度だけお願いしました。
なお筆者は利用しませんでしたが、荷物の預かりにも対応している様子でした。

また、朝食会場らしきスペースは見当たらず、宿泊プランは基本的に素泊まりのみと思われます。

周辺の環境

ホテル周辺はコンビニ(複数)やチェーン系カフェ、飲食店が充実しており、食事には困りません。
徒歩圏内に小規模なショッピングモールもありますが、スーパーマーケットは見当たらず。生活用品をまとめて買うにはやや不便かもしれません。

飲食店やカフェは朝から夕方にかけて営業しており、中心部と比較して夜は早めに閉店するお店が多い印象です。

ホテル周辺の環境。

夜に出歩く場合は、近くの「三和夜市」まで足を延ばすのがおすすめ。もう一方の支線、台北橋駅沿いにある夜市で、観光客がほとんどいないローカルな雰囲気が魅力。

地元の食文化を感じるにはうってつけの場所です。

ローカル感満載の三和夜市。

空港からのアクセス

桃園空港から向かう場合は、空港MRTで三重駅まで行き、中和新蘆線に乗り換えるルートが移動距離が短め。

ただし、三重駅には各駅停車しか停まらないため、空港から直達車を利用する場合は新北產業園區駅で乗り換えが必要になります。さらに、そこから三重國小駅へは一度南勢角方面行きに乗って大橋頭駅で蘆洲方面に乗り換える必要があります。慣れてしまえば問題ないものの、やや複雑なので土地勘がないと不安に感じるかも。

また、台北駅まで空港MRTで出てからレッドラインまたはブルーライン経由で中和新蘆線乗り継ぐ方法もあります。
前者と比べるとこちらのほうが分かりやすいルートですが、乗り換えの際に歩く距離が長く、荷物が多い人には少し大変かもしれません。

三重國小駅に着いてしまえば、ホテルまでは徒歩数分。周囲の道も整備されており、夜でも比較的安心して移動できました。

部屋・設備レビュー

ここからは、実際に宿泊した客室の様子や設備について詳しく紹介します。
今回は「バジェットダブルルーム」に滞在しました。

客室タイプと広さ

宿泊したのは11階のバジェットダブルルーム。北向きの部屋で、窓からは遠くに山が見えるほど眺望がよく、派手さはないものの夜景もなかなか綺麗でした。

部屋の広さは十分ありますが、家具が少ないためややスカスカした印象。その分、スーツケースを広げても余裕があり、短期滞在には快適です。ベッドはシングルベッドを2台つなげたタイプで、広さは申し分ありません。

空間の使い方が何とも…。

電気はルームキーを挿さなくても使える仕様で、外出時もエアコンをつけたままにできるので便利でした。
インスタントのお茶・コーヒー類はありましたが、電気ポットが見当たらなかったのは少し残念。

小型の冷蔵庫が備え付けられているのはありがたかったです。

中は空っぽでした。

清潔感・防音・Wi-Fi速度など

全体的に設備はやや年季を感じるものの、清掃はしっかり行き届いており、不快感はありませんでした。ただし防音性能はあまり高くなく、廊下の話し声や隣室の物音が多少聞こえることも。気になる人は耳栓を持参すると安心です。

Wi-Fiは複数のSSIDが用意されていましたが、どれも接続が不安定でそもそもインターネットにつなげないことも多く、結局テザリングに頼ることに。滞在目的が動画視聴やオンライン作業の場合、使い放題プランなどに加入していないと結構厳しいかもしれません。

水回り(シャワー・トイレ)とアメニティ

水回りは清潔に保たれており、シャワーの水圧はしっかりしています。

バスルームにはシャワールームとは別にバスタブが設置されていました。これは地味に嬉しいポイント。
ただ年季が入っている感じだったので、気になる人はいるかもしれません。

この料金でバスタブがあるのは嬉しい。

アメニティはシャンプーとボディソープ(備え付け)のほか、スリッパが用意されていました。
必要最低限ながら、滞在中に不便を感じることはありませんでした。

コンセント・デスクなど作業環境の実用性

部屋には簡易テーブルがあり、ノートPCを置いて作業することも可能です。
ただしデスクとしての高さや安定感はやや微妙。一方で、近くにコンセントがある点は非常に助かりました。

ベッド脇にもUSB対応コンセントがあり、スマホの充電には便利ですが、やや高い位置にあるため、椅子などを使わないと届きにくいのが難点です。

椅子をひとつ移動させて対応しました。

軽い作業や旅行中の記録整理程度なら十分対応可能な環境といえそうです。

実際に泊まって感じたメリットと注意点

ここからは、実際に数日間滞在して感じた率直な印象をまとめます。
台北中心部とは少し違うローカルエリアでの滞在ならではの良さと、やや注意したい点の両方を挙げてみました。

総じて言えば、価格と利便性を重視する旅行者や、ローカルエリアでの生活感を味わいたい人にはおすすめのホテルです。反対に、快適さや雰囲気を重視した滞在を求める人には少し合わないかもしれません。

台北の「観光エリアとは違う日常」を体験したい人にとっては、ちょうどよい選択肢と言えるでしょう。

良かった点

まず大きなメリットはコストパフォーマンスの良さ。雙十節のハイシーズンにもかかわらず、1泊1万円前後という価格でこの広さ・快適さが得られるのはかなり貴重。
台北中心部ではまず見つからない水準です。

また、三重國小駅から徒歩数分という立地も使い勝手が良く、MRTを使えば永康街エリアへの一本で行けます。台北駅や中山、西門町などへもMRTを乗り継いで20分ほどですし、路線バスなら直接アクセス可能です。

駅周辺にはコンビニやローカル食堂、夜市などもそろっており、観光地にありがちなキラキラ感がない分観光より生活に近い滞在を楽しめるのも魅力です。

部屋は全体的に広く、清掃も行き届いており、眺めの良い高層階で快適に過ごせました。
24時間対応のフロントも安心感があり、夜遅い到着でも問題なくチェックインできたのは助かりました。

気になった点

一方で、いくつか気になる点もあります。

まずは建物の古さと雑居ビル特有の雰囲気。下層階には夜のお店も入っており、エレベーターも含めて周囲がやや雑然としているため、特に女性の一人旅では少し抵抗を感じるかもしれません。

ちょっと雑然としている雰囲気。

また、Wi-Fiの接続が不安定で、複数のSSIDが用意されているものの全滅…ということもたびたびありました。オンライン作業には正直向いていないかも。周辺のカフェで作業はできますが、それも夕方まで。

その他、英語がほとんど通じない点や、清掃が申告制であることも人によっては不便に感じるかもしれません。
細かなところでは、コンセントの位置が高かったりと、やや惜しい部分も目立ちました。

そして、やはり中心部からの距離は気になるところ。

台北自体はコンパクトな都市とはいえ、特に台北101や國立國父紀念館など東側の観光スポットへ行く際は、やや遠く感じます。さらに、中和新蘆線の支線構造のため乗り間違えるとリカバリーが面倒で、慣れるまでは少し時間がかかるかもしれません。

総評

総合的に見て、喜客商旅三重館(Seeker Hotel)は良くも悪くも普通のローカルホテルです。

豪華さやおしゃれさを求めるタイプの宿ではありませんが、価格帯・立地・部屋の広さを考えれば十分に納得できる内容でした。雙十節のようなハイシーズンでも安定した価格で泊まれる点も大きな魅力です。

一方で、建物の古さやWi-Fiの不安定さなど、部分的に気になる点は残るのも事実。そのあたりは、外国人観光客をメインターゲットとしたホテルではないことを考えると、ある程度割り切りが必要かもしれません。

とはいえ、「寝る・シャワーを浴びる・ちょっと作業する」程度の用途ならまったく問題なく、基本をきちんと押さえた実用的なホテルといえます。個人的には、観光客があまりいない台北の空気を感じるにはちょうど良い滞在先でした。

観光中心ではなく旅の拠点として落ち着いて過ごしたい時に、選択肢のひとつとして覚えておく価値があるでしょう。

宿泊情報・基本データ

住所:241, New Taipei City, Sanchong District, Longmen Rd, 1號10樓
アクセス:MRT中和新蘆線(オレンジライン)「三重國小」駅より徒歩4分
公式サイト:(なし)

以上です!

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