パリ・サン=ジェルマン=デ=プレ地区の伝説ホテル「オテル・ラ・ルイジアーヌ」に泊まってみた【体験談&レビュー】

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パリのホテルは高い!最近は極端な円安もあって、ただでさえ高いパリのホテルは更に高嶺の花になってしまいました…。

パリには行きたいけれど、宿泊費が頭痛の種。

それでもなるべく旅費を抑えて滞在したい…。そんななかで見つけたのが、パリ随一のオシャレエリアであるサン=ジェルマン=デ=プレ地区にある「オテル・ラ・ルイジアーヌ(Hotel La Louisiane)」。

立地を考えるとかなりお得な価格設定が魅力的なホテルです。

第一印象は「単なる安宿かな?」という感じでしたが、ちょっと調べてみるとなかなか面白い歴史や逸話を持っていることが分かったこともあり、こちらに泊まってみることにしました。

この記事ではホテルのレビューとホテルの歴史をご紹介します。

目次

立地について

まずは周辺環境から。

サン=ジェルマン=デ=プレ地区の中心に位置

このホテルの魅力は何といってもその立地の良さ!

サン=ジェルマン=デ=プレ教会や国立ドラクロワ美術館といった歴史的建造物の数々が至近距離にあるのはもちろん、地下鉄路線が複数使える(メトロ4号線と10号線)ことや、セーヌ川へも歩いて数分という利便性の高さは観光客には嬉しいところ!

セーヌ川を渡ればルーヴル美術館もすぐ!

国立ドラクロワ美術館。ルーヴル美術館の年間パスがあればこちらも無料で観覧できます!

近所にはスーパーマーケットやカフェがたくさん

観光という観点以外にも、スーパーマーケットが多く日用品が手に入りやすかったり、飲食店が多かったりするのも魅力的。

ホテルのすぐ前にはカルフールがあります。

ちょっと歩けばレ・ドゥ・マゴやカフェ・ド・フロールといった観光客に人気の有名カフェや日本人に大人気のラデュレもあります。

こちらのラデュレはあまり混んでいないので穴場かも?

朝早くから夜遅くまで営業しているお店が多いため食事時間を多少ずれても問題ないですし、深夜早朝でも通りが明るいため治安も比較的良いです。

ホテルの外観。

ホテルの部屋について

続いてはホテルの部屋についての感想を。

シンプルで必要十分。機能的な部屋

部屋はそこまで広くもなく狭くもなく、必要十分といったところ。

部屋の内観。

部屋の設備は以下のとおりです。

  • ダブルベッド
  • デスク
  • ワードローブ(&ハンガー数本)
  • バゲージラック
  • ミニ冷蔵庫
  • 金庫
  • 電気ケトル
  • デスクライト

備品は年季の入った感じですが不便はありません。寝具は割とペラペラですが個人的には気になりませんでした。セントラルヒーティングはかなりしっかりしており、外は0度近くても屋内はかなり暖かかったです。

またベッドサイドに電源があるのがスマホの充電に便利。

なおスリッパはないので使う場合は持参必須です。

日本人には嬉しいバスタブ付きも

バスルームはなんとバスタブ付き!これは寒さの厳しい冬のパリでは非常に嬉しいポイントでした(バスタブのないもっと安い部屋もあるらしい)。

深夜はお湯がぬるくなるので微妙ですが、それ以外の時間帯であれば十分な量のお湯が使えるので、筆者は主に朝に入浴を楽しんでいました。

パリの温水はタンク式。使い切ると貯まるまで待たないといけません。

バスルーム。

一方でアメニティーは必要最小限といった感じで、シャンプーやボディーソープは一体型、コップは紙コップのみです。歯ブラシと歯磨き粉はないので持参必須。

気になった点

一週間程度の滞在中に個人的に気になった点は以下のとおり。

  • wifiが遅い(YouTube動画が時々止まるレベル)
  • 冷蔵庫はあまり冷えない
  • デスクライトが低く、パソコン作業には不向き
  • デスク周りの電源が少ない(デスクライトを使うと一つしか空きがない)
  • ルームクリーニングが比較的早い時間に行われる。朝10時くらいに来ることがあった

どれも気にならない人には気にならない事柄だと思うので、気になる方は参考にどうぞ。

付属の設備について

このホテルは長期滞在者が多いのか、旅費の節約に役立つ設備がいくつかあります。

コインランドリー

嬉しい設備その1、コインランドリー。

こちらには洗剤類の備え付けはないものの、なんと洗濯機と乾燥機は無料で使えます。有料だと思っていたので嬉しい誤算でした。

上が乾燥機、下が洗濯機。

洗濯機や乾燥機は専用の部屋にあり、利用するにはレセプションでカギとトークン(小銭の代わり)を受け取る必要があります。

洗濯機・乾燥機を動かすのに必要なトークン。洗濯機には2つ、乾燥機には1つ使います。

洗剤と柔軟剤については近くのコインランドリーで1回分の物が売られているのでそれらを買ってきて使うか、スーパーマーケットで売られているものを購入して使うかのどちらかのどちらかになります。

1回あたりの金額を考えると後者の方が圧倒的に経済的ですが、滞在期間が短いと逆に不経済になるので注意。

電子レンジ

もう一つの嬉しい設備が電子レンジ。

近くのお店で買ってきたお惣菜を温めて食べることができるので、外食費の高いパリでは非常に重要!

スーパーマーケットでは電子レンジで温めるだけでフランスっぽい味が楽しめる商品も色々売られているので、この機会に試してみるのもおすすめです。

価格設定と予約方法について

続いては一番重要な?お金の話です。

周辺のホテルと比較すると格安

エアビーのサービス料金や諸税を入れた合計金額を泊数で割ったところ、一泊あたりの料金は大体17,500円という計算になりました。ユーロに直すと107ユーロ程度です。

円安の影響が…。

日本円に直すとちょっと高く感じてしまいますが、周辺のホテルが200ユーロを超える価格帯であることを考えると、お値打ち感があります。

長期滞在割引が嬉しい!

こちらのホテルは1週間滞在すると割引が適用されます。今回の滞在ではこの割引が適用されたため、お得に滞在することができました。

やっぱり長期滞在者向けなのかもしれません。

予約は公式ウェブサイトかエアビーから

このホテルは近年のホテルでは珍しく大手の旅行サイトでは予約ができません。

そのためホテルの公式ウェブサイトから問い合わせるか、(なぜか)エアビー経由で予約することになります。

フランス語や英語によるやりとりが面倒であれば、そのあたりの問題のないエアビー経由の予約がおすすめ。ただしエアビーはプラットフォームを利用するための手数料が上乗せされるので、料金的には公式ウェブサイトから予約したほうが安いかもしれません。

こちらには公式ウェブサイトを載せます。

先に公式ウェブサイトから問い合わせてみて、エアビーの料金と比較するのが賢いかも?

ホテルの歴史と扱われた映画など

最後にこのホテルのユニークな側面をちょっとだけご紹介します。興味のある人にはたまらないかも!

ホテルの簡単な歴史

サン=ジェルマン=デ=プレ地区は、カフェ「レ・ドゥ・マゴ」や「カフェ・ド・フロール」など知識人や芸術家が集う場として有名。

1930年代に創業したこのホテルもその一部として長年にわたり愛されてきました。

このホテルは特に第二次世界大戦後の1940年代から1950年代にかけて、このホテルはパリのボヘミアン文化の象徴的な存在となり、作家や音楽家、画家たちに安価で自由な空間を提供し、多くの創作活動の拠点となりました。

東京にある文学宿のような感じかも?

現在でもその歴史的な価値を保ちながら、シンプルで温かみのある宿泊施設として営業を続けています。

このホテルに宿泊した有名人

このホテルは多くの著名人が宿泊したことで知られています。

例えばフランス哲学界の大御所であるジャン=ポール・サルトルとシモーヌ・ド・ボーヴォワールは、このホテルを拠点に執筆活動を行い、存在主義哲学の発展に寄与しました。

このあたりのフランス思想の流れはこちらの本に詳しいです。

また、ジャズの巨匠マイルス・デイヴィスやジョン・コルトレーン、チェット・ベイカーもこのホテルに滞在し、近隣のクラブで演奏を行いました。

彼らの音楽はホテルの自由で創造的な雰囲気に影響を受け、逆にホテルも彼らの存在によってその名声を高めました。

このホテルにはいくつか特別な部屋があるみたいなので、いつか泊まってみたいですね。

映像化作品にも登場

このホテルはそのユニークな雰囲気から映画にも登場しています。

2015年には、ドキュメンタリー映画『Hôtel La Louisiane』が公開されました。この作品では、ホテルの歴史と影響が詳細に描かれており、宿泊した著名人たちのエピソードやホテルが持つ特有の魅力が紹介されています。

さらに、レオス・カラックス監督の『ポンヌフの恋人』の撮影時には、カラックスと主演女優ジュリエット・ビノシュがこのホテルに滞在していました。彼らの滞在中、ホテルは映画制作の拠点として機能し、映画の中にもその影響が感じられる場面が存在します。

まとめ

この記事ではパリ・サンジェルマン=デ=プレ地区にあるホテル「オテル・ラ・ルイジアーヌ」をご紹介しました。

パリらしい雰囲気を客室に求める人や寝具にこだわりたい人にはいささか不向きだと思いますが、そこそこのクオリティーで立地を求める人にとってはなかなかコスパの良いホテルだと思いました。

以上です。

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