イスタンブールでハマム体験!具体的な利用方法と訪問した庶民派ハマム4か所をレビュー【2024年夏版】

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トルコで体験したいことのひとつに挙げられることも多いトルコ式公衆浴場ハマム。

内部はエキゾチックなリラックス空間ですが、歴史的な建築物を使っているハマムも多くちょっとタイムスリップしたような気分になれること請け合いです。

ただしガイドブックに紹介されている豪華なハマムは素敵ですが結構なお値段…。

しかしハマムは元々日本で言う銭湯のようなものなので、地元民向けのハマムであればそこまで費用を掛けずに(とは言っても1,000円では収まりませんが)トルコの文化を全身で楽しむことができます。

ローカル感とエレガントさは基本的にトレードオフだと思った方が良いです。

この記事では筆者が実際にイスタンブールで体験した庶民派ハマムの体験談をご紹介します。

目次

ハマムの基本

ハマムは蒸し風呂式の公衆浴場

ハマムは蒸し風呂というか岩盤浴のようなスタイルで、日本で言う銭湯のような位置づけの施設。サウナが併設されていることも多いです。

浴場スペースにはお湯と水を溜められる固定式の桶とお湯をかぶるための桶(日本の銭湯にあるような風呂桶)が設置されており、体を洗う場所兼地域の社交場といった雰囲気になっています。

浴場スペースはそこまで温度が高くないので、本格的に汗を出すならサウナへ。ただし客の入り具合によってはサウナが停止している場合があります。

さすがに内部の撮影はできないので、トプカプ宮殿内のハマムの写真を参考として貼っておきます。

こんな感じで温水と冷水の蛇口が設置されており、固定式の桶に好みの温度のお湯を溜めます。

ちなみにイスタンブール市内にはるハマムも似たような雰囲気です。

時代を経ても同じような形式が残っているのは興味深いですね。

ハマムでもらえる石鹸を使って自分で体を洗うセルフスタイルが最も安上がりですが、追加料金を支払って垢すりや泡マッサージを頼むこともできます。

ちなみに庶民派ハマムはどこに行ってもサービスも雰囲気もほぼ同じなので、こだわりが無ければ基本的に料金や立地で選べばOKです。

なお各家庭に風呂場が設けられるようになった現代では、ハマムを利用するトルコ人はあまり多くないそうです。地元民が利用するということ自体は変わらないものの、観光スポットのような側面があることは認識しておいても良いかもしれません。

庶民派ハマムは手ぶらでOK(なことが多い)

基本的に男女でスペースが分かれているため手ぶらでOK。混浴の場合や時間帯で男女が分かれていることもあるようですが、庶民派だとあまりそのようなスタイルは見ませんでした。

もし利用するハマムが決まっている場合は、グーグルマップの口コミなどを参考に時間帯や持ち物の準備をするとスムーズです。

庶民派ハマムはちゃんとしたウェブサイトを持っていないか、持っていてもトルコ語のみだったり、料金表示がなかったり…と旅行者にとっては役に立たないことが多いです。そのため、基本的には行ってみるまで分からないことが多いのも事実。
一応電話番号はあるので、トルコ語ができれば電話で情報収集するのも一案です。

またハマムの中で使う石鹸類はカウンターで販売しているので、持っていなければ購入することも可能です。何の変哲もない石鹸でも良いお土産になるかもしれません。(ハマムによっては小ぶりなボディーソープを売っている場合もあります。)

庶民派ハマムは現金のみの後払い

庶民的なハマムは現金のみ&後払いの場合がほとんど。まず入場料が掛かりそこから垢すりなどのオプションサービスや飲み物を追加するとその都度利用額がチャージされていくシステムです。

それぞれのサービス内容は以下のような感じです。

サービスの種類内容
垢すり(Kese)専用の垢すりタオルで全身をこすって汚れを落とす。
泡マッサージ(Masaj)泡を使って全身をマッサージする。
オイルマッサージ(Yağ masaj)油を使って全身をマッサージする。専用の部屋で行うことが多い。

追加サービスをおすすめされることが多いので、要らない場合はきっぱり断りましょう。

利用額の計算はロッカーのカギの番号で管理します。サービス利用時には番号の申告を忘れずに。

庶民派ハマムは基本的にトルコ語のみ

庶民派ハマムでは基本的に英語が通じません。そのため、マッサージなどのサービスをお願いした場合はボディーランゲージで対応することがほとんどです。

良心的な価格ですしぼったくりはおそらく発生しないとは思いますが、ミスコミュニケーションによるトラブルは生じる可能性があるので、しつこいくらいに確認するのがおすすめです。

逆に初歩的でも良いのでトルコ語を覚えていくと楽しいかもしれません。

庶民派ハマムの利用方法

庶民派ハマムの基本的な利用方法は以下のとおりです。高級店のような素敵なサービスはありませんが、異文化体験をしつつさっぱりするには十分。

STEP
入店&利用するサービスを申告する

利用するハマムに到着したら、料金を確認します。近年は急激なインフレで料金はかなり変動するので、この段階で確実に料金を確認しましょう。

なお料金表は外にはなく入った場所に掲示されている場合がほとんどなので、料金を聞いてイマイチなら利用を取りやめる選択肢もあります。

料金が問題なさそうであれば、入場料のみ(セルフにする)か、マッサージなどの追加サービスを利用するかをこの段階で申告します。マッサージなどは後で追加することも可能ですが、この段階でお願いしておくと楽です。

男女で入口が分かれている構造の場合、正面の目立つ入口が男性用となっており、そこから少し離れた場所に女性用の入り口があることが多いです。

STEP
着替えスペースのカギを受け取る&着替え

入ると受付・売店・着替えのための部屋がセットになったロビーのような空間があります。着替えのための部屋のカギと腰巻を受け取り、着替えます。

ユスキュダルのÇinili Hamamı。

着替えスペースはそれぞれが小さな部屋になっています。中に電源が設けられていることもあるので、ハマム利用中にスマホの充電も一緒にしておくと色々捗ります。

STEP
ハマムに入場する

セルフの場合は入口で石鹸を受け取り、ハマム(洗い場が備え付けられた岩盤浴エリア)に入ります。

ハマム内の施設は大体以下のような感じ。

  • 洗い場&岩盤浴
  • マッサージ室
  • サウナ
  • シャワー
  • トイレ

このエリアでは、中に備え付けられた桶に好みの温度のお湯を溜めつつ石鹸で体を洗います。湯舟はありません。中で地元民と雑談でもしながらのんびり過ごしましょう。

サウナがあることもあるので、サウナスペースとハマムスペースを適宜行き来しながら楽しみましょう。

ハマムにもよりますが、外で販売しているペットボトルの水を中で飲用することができる場合も。こちらもロッカー番号でチャージされます。

STEP
サービスを受ける(注文した場合)

サービスを受ける場合は、ハマムスペースに入る際に案内があるので従います。人が多いときは順番待ちになることもあり、その場合は順番が来るとロッカーの番号が呼ばれます。

垢すりやマッサージを行う場所はハマムによって多少異なり、岩盤浴のできる台の上に寝そべるパターンや別にマッサージのための部屋があるパターンなど色々バリエーションがあります。

具体的にどうするかは指示されるので、そのまま従って楽しみましょう!

ハマムによってはマッサージを注文しているとSTEP 3をすっ飛ばしてマッサージに移行することがあります。基本的にその場の指示に従えばOK。

STEP
ハマムスペースから出て休憩&着替え

ハマムスペースから外に出ると新しい腰巻が渡されるので、まずはそちらに着替えます。着替え後に外に出ると湯冷め防止のためにさらにタオルを身体と頭に巻かれてロビーでのんびり休憩することになります。

乾くまでのんびりするのもよし、風呂上がりの一杯を楽しむのもよし。

風呂上がりの一杯はジュースやコーラが主な選択肢。

STEP
お会計

腰巻から着替えが完了したらお会計をします。利用していないサービスが加算されていないかを念のため確認しましょう!

格別のサービスを受けたと感じたらチップを渡してもOK。

ハマムにはチップの習慣があるようです。5トルコリラ渡したら苦笑されたので、おそらくかなり少なかったのでしょう。

筆者が実際に利用した庶民派ハマムのレビュー

【カドゥキョイ(アジア側)】Aziziye Hamamı

ピンク色が特徴的な外観。右側が男性用の入り口、左側が女性用の入り口です。

若者に人気の街アジア側カドゥキョイにある庶民派ハマム。男女で入口が分かれており、営業時間が若干異なります(女性のほうが少し短い)。

ハマムの内部は基本的に似たような雰囲気ですが、こちらのハマムは壁面に青いタイルが敷き詰められた非常にトルコを感じる空間です。お客さんが少ない営業終了間際の時間帯でもサウナが稼働していたので、もしサウナがマストであればおすすめかも。

筆者はフルパッケージを勧められたため、フルパッケージをお願いしてみました。まずはサウナで汗を流すよう指示され、一定時間が経つとスタッフさんが呼びに来るので、そこから垢すり→泡マッサージを受けるという流れでした。

感想としては垢すりは全体的に優しめだと感じました。泡マッサージは非常に気持ちよく、時々タイマッサージ?のような動作が加わって面白かったです。出た垢や泡をお湯で流す際のお湯の温度もちょうど良かったです。

セット料金よりも個別メニューを足し合わせた方が安くなる?という料金体系がちょっと謎(もしかしたら更新途中なのかも)。

サービス料金
入場料(2時間まで)250トルコリラ
入場料(2時間超)280トルコリラ
垢すり70トルコリラ
泡マッサージ70トルコリラ
石鹸40トルコリラ
フルパッケージ(入場料+垢すり+泡マッサージ)450トルコリラ
2024年8月時点の情報です。

Aziziye Hamamıの詳細情報はこちら。

スクロールできます
店舗名Aziziye Hamamı
住所Rasimpaşa Mh Rıhtım Cad, Recaizade Sk. No:17 D:19, 34416 Kadıköy/İstanbul
営業時間男性:7時~22時
女性:8時~19時
最寄り駅Kadıköy(M4)
電話番号02163491465
2024年8月時点の情報です。

近くに地下鉄4号線のKadıköy駅と船着き場があるので、もし旧市街から訪問するならマルマライでボスポラス海峡を渡りM4に乗り換えるかフェリーを利用するのが便利です。

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