ミルクチョコレート発祥の地・スイス。
昨今はスイス全国どころか世界に展開している有名店もあるくらい色々な場所で買えるスイス産チョコレートですが、せっかくジュネーブにいるのでジュネーブのチョコレートを色々試してみたい!と思いました。
ということで、この記事ではあえてジュネーブ発祥のチョコレート店(ショコラトリー)を中心にご紹介します。
ジュネーブ発祥ですが全国展開しているお店もあるので、ジュネーブはもとよりスイスでのお土産探しの参考にしていただけると嬉しいです。
チョコレート以外のジュネーブ土産についてはこちらの記事をどうぞ。
ジュネーブの高級チョコレート店ってどんな感じ?
まず始めに、これまでにいくつかのお店を訪問して分かったジュネーブの高級チョコレート店の傾向をざっとご紹介します。お店を訪問する際の参考にどうぞ!
ミルクチョコレートが豊富
スイスはミルクチョコレート発祥の地ということもあってか、ダークチョコレートとともにミルクチョコレートのバリエーションも非常に豊富です。
バリエーションが多いのは嬉しいところですね!
他にもジュネーブ名物として挙げられることの多いパヴェ・ド・ジュネーブPavé de Genève(ジュネーブの石畳)やアーモンド・プリンセスAmandes Princesses(アーモンドのチョコレートがけ)は大体のお店で購入可能なので、複数のお店で買って食べ比べをしてみても面白いかもしれません。
お店によって多少商品名が異なる場合があります。
接客は割とカジュアル
高級チョコレート店といえば、普段あまりチョコレートに興味のない人が入るにはちょっと敷居が高そうなイメージ。
でもジュネーブの高級チョコレート店の接客は総じてカジュアル&親切です。後述のとおり英語も問題なく通じるので、選び方や楽しみ方などについて気軽に聞いてみるのも一案。試食させてもらえることもあります。
英語は問題なく通じる
ジュネーブはフランス語圏なので接客も基本的にフランス語ですが、チョコレート店は外国人観光客もよく訪れる場所なのでほぼ確実に英語が通じます。
開口一番英語で話しかけても冷たくされる心配はありませんが、ちょっとでもフランス語を使うとワンランク上のサービスが受けられたりするかもしれません。
ジュネーブでは、お店に入るときは「ハロー」の代わりに「ボンジュール」を使ってみましょう!
袋入りなら比較的リーズナブル
店頭の陳列棚にあるのは大抵箱入りですが、好みのチョコレートを袋に詰めてもらうことも可能です。箱代がかからないのでちょっとリーズナブルに購入できます。
時間があれば是非ティーサロンも試してみて!
高級チョコレート店には軽食がとれるティーサロンなどのスペースが併設されている場合があり、買い物ついでに一休みするのもおすすめ。そこでしか味わえないメニューが用意されている場合が結構あります。
また飲み物を頼むとチョコレートが付いてくることが多いので、ちょっとお得な気分になれるかも。
ジュネーブでは高級チョコレート店のティーサロンが近所の喫茶店状態になっていることがよくあります。気負わず楽しみましょう!
日曜日は定休が多い
ジュネーブの商店は基本的に日曜日はお休み。一部日曜日でも営業しているお店もありますが、その場合でも平日と比較すると営業時間が短いことがあるので、ウェブサイトなどで事前に確認を。
Du Rhône
Du Rhôneは1875年にローヌRhône通りで創業した高級チョコレート店。現在はジュネーブ市内に2店舗展開しています(ローヌ通りとカルージュ)。
ローヌ通りの店舗にはカフェコーナーが併設されており、軽食を楽しむことができます。サービスはテキパキ&さっぱり。
せっかくなのでチョコレートを使ったペストリーを試したかったですが、あいにくこの日は無かったため、普通のクロワッサンをチョイスしました。
メニュー1種類につきチョコレートがひとつランダムで付いてきます。パンと飲み物で計2つ。
後日再訪問してパンオショコラを試しました。こちらのパンオショコラは珍しいクロワッサンタイプ。ぱっと見では普通のクロワッサンに見えますが、チョコレートがふんだんに使われていて美味しかったです。
ちなみに朝食時間帯は飲み物だけ頼んでいる常連客っぽい人が多かったです。なぜか多くの人が飲み物についてきたチョコレートに手をつけていませんでした。不思議。
地元民にとって高級チョコは当たり前の光景なんでしょうね…。
せっかくなのでチョコレートを買ってみました。100gで11フランほど。さすが高級店といったところです。
なおこちらのスペシャリテは中央のパヴェ・ド・ジュネーブPavé de Genève(ジュネーブの石畳)とのこと。
老舗らしいシックな見た目のチョコレート。控えめな模様が美しいです。
それぞれ味に特徴があり、どれも美味しかったです。ごちそうさまでした!
以下はローヌ通りの店舗の情報です。
住所 | Rue du Rhône 118, 1204 Genève |
営業時間 | 月曜日~土曜日:9時~18時 日曜日:定休日 |
公式ウェブサイト | Du Rhône – Haute Chocolaterie Genève – Suisse – Boutique (durhonechocolatier.ch) |
Stettler & Castrischer
ステットラーStettler & Castrischerは1947年創業の老舗メーカーで、バレンタインなどの時期にデパート催事に出店しているので日本でも高級チョコとして知られています。
日本だと現皇后(雅子さま)が現天皇陛下にプレゼントしたという話も有名ですね。
こちらの名物はパヴェ・ド・ジュネーブPavé de Genève(ジュネーブの石畳)と名付けられたチョコレート。
ジュネーブの店舗に併設されているティールームでは、スイスチョコレートを使用したペストリーやスイーツを楽しむことができます。飲み物を注文するとチョコがひとつ付いてきてお得!
こちらのティールームも朝食時間帯はドリンクだけ飲んでいく近所の常連さんが多かったです。
さてお土産の狙い目ですが、注目は日本で販売されていない種類のチョコ。生菓子も素敵ですが、持ち運び&賞味期限に注意です。
こちらのLa Forêt Noireはかなり食べ応えがありました。またパヴェ・ド・ジュネーブはほろっと溶ける感じ。パヴェ・ド・ジュネーブは色々なチョコレート店で扱っているので、食べ比べてみると面白いかもしれません。
住所 | Av. Blanc 49, 1202 Genève |
営業時間 | 月曜日~金曜日:7時~17時 土曜日・日曜日:定休日 |
公式ウェブサイト | Le Comptoir Woodward | Genève (lecomptoir-woodward.com) |
公式ウェブサイト(日本総代理店) | Stettler |
以前板チョコを購入したことがあるのですがなぜか写真がないので、再度購入したら写真を載せたいと思います!
Auer
Auerは1939年にリブRive通りで創業したチョコレート店。
アーモンドをチョコレートでコーティングしたアーモンド・プリンセスAmandes Princessesという名前のチョコレートが看板商品です。
こちらの店舗にもカフェテリアが併設されており、コーヒーや軽食をいただくことも可能です。(カフェテリアとチョコレート店のスペースは完全分離型)
かなりゴージャスな内装ですが飾らない雰囲気で普通の地元のカフェといった感じ。土地柄観光客も多そう。
例によってパンオショコラとコーヒーを注文しました。こちらも普通で逆に安心感…
さてカフェテリアからチョコレート店に移動します。店員さんの明るい接客が良い感じです。
名物の他にも色々な種類のチョコレートが売られています。
買ってみました、名物アーモンドプリンセス。大粒のアーモンドがごろごろしています。
さて味ですが、アーモンドの香ばしさとチョコレート&表面のカカオパウダーの相性が抜群。油断すると(値段を忘れて)バクバク食べてしまいそうな軽さです。手がカカオパウダーまみれになる点も注意。
店舗はこちらの本店?しかなさそうです。
住所 | Rue de Rive 4, 1204 Genève |
営業時間 | 月曜日:10時~18時45分 火曜日~金曜日:9時~18時45分 土曜日:9時~17時30分 日曜日:定休日 |
公式ウェブサイト | Home (chocolat-auer.ch) |
Charlie Ganache
Charlie Ganacheは2018年にジュネーブにオープンした比較的新しいチョコレート店です。店名「チャーリー」はロアルド・ダールの児童文学「チョコレート工場の秘密」に、「ガナッシュ」は有名なチョコレートの焼き菓子にそれぞれ由来します。
2024年4月現在、実店舗はこちらだけのようです。
キャッチコピー「チョコレートは旅である(le chocolat est un voyage)」のとおり、多様性に富んだ高品質のチョコレートが売りのお店です。
お店が立地するパサージュ・デ・リオンPassage des Lionsはジュネーブ随一の美しいアーケード街。パサージュといえばパリが有名ですが、こちらも負けていません!
こちらでは店外に並べられた席で軽食を楽しむことができます。今回はブラウニーのような食感のモワルーショコラMoelleux au chocolat(7.00フラン)をチョイス。
見た目は小ぶりですが、チョコレートの味が濃厚で食べ応えがありました。
こちらのチョコレートはひときわカラフル。今回は袋にミルクチョコレートを中心にいくつか詰めていただきました。
パンフレットも付けていただきました。どれがどれか分かりやすいおしゃれなデザインが秀逸です。個人的に美味しいと感じたのはユズ。香りが豊かでした。
住所 | Confédération, Passage des Lions 5, 1204 Genève |
営業時間 | 月曜日~金曜日:9時30分~18時30分 土曜日:9時30分~18時 日曜日:定休日 |
公式ウェブサイト | Accueil – Charlie Ganache |
Sweetzerland
Sweetzerlandはオーガニックとフェアトレードに配慮したジュネーブ発のチョコレート店。カカオは最高級のグラン・クリュ・カカオ(特定のカカオ品種を指定して作るチョコレート)のみ、ミルクや塩といった原料は可能な限りスイス産のものを使用するというこだわりよう。
なおこちらの店舗にはカフェスペースはありません。チョコ一本勝負という思い切りの良さ。
接客はサッパリ目です。自分用なので好みを伝えて袋に詰めていただきました。
お店はレマン湖に程近い場所にあります。観光のついででも寄りやすそう。
今回詰めていただいたチョコレートはミルクチョコレート中心。こだわりが詰まったチョコレートは6粒で15フラン。やっぱり高級品です。個人的に気に入ったのはピスタチオ。ガナッシュとナッツの風味が絶妙でした。
スイス国内のお店はジュネーブだけですが、カタールにも2店舗展開しています。
住所 | Rue du Mont-Blanc 5, 1201 Genève |
営業時間 | 月曜日~金曜日:10時~19時 土曜日:10時~18時 日曜日:定休日 |
公式ウェブサイト | Chocolatier Genève – Fabrication Artisanale – Sweetzerland |
Favarger
Favargerは1826年にジュネーブで創業した老舗チョコレート店。多彩な商品展開によってジュネーブの代名詞的なブランドになっておりスーパーマーケットでも商品を見つけることができますが、もちろん店舗でしか購入できないチョコレートもあります!
代名詞はヘーゼルナッツを使ったチョコレートAveline、プラリネをチョコレートの層でコーティングしたNougaline、そして定番のパヴェ・ド・ジュネーブPavé de Genève。Avelineはスーパーマーケットやお土産屋さんでも良く見かけますが、NougalineとPavé de Genèveは見た記憶がありません。
店頭には一粒から買えるチョコレートもありましたが、せっかくなので名物のNougalineとPavé de Genèveを買ってみました。こちらは箱入りのみです。
食べてみた感想としては、Nougalineはキャラメルが好きならハマるかも。Pavé de Genèveは普通でした。次は普通のチョコレートを試してみたいところです。
2024年4月現在、Favargerはスイス国内に4店舗を展開中。内訳はジュネーブ市内に2店舗、ジュネーブ郊外Versoixに1店舗、ローザンヌに1店舗。
ジュネーブ市内の2店舗はトラムで一駅分というかなりの近距離にあり、営業時間が長いのはマルシェ通りRue du marchéに面している店舗です。いずれの店舗も日曜日営業なのが嬉しいところ。
住所 | Rue du Marché 38, 1204 Genève |
営業時間 | 月曜日~金曜日:7時~19時 土曜日:9時~19時 日曜日:10時~19時 |
公式ウェブサイト | Chocolat Favarger |
なおジュネーブ郊外Versoixにある店舗は工場併設のお店。正規商品に加えてアウトレット品も買えたり、工場見学もできたり(※2024年4月現在受付停止中)と一種の観光名所になっています。詳細は公式ウェブサイトをご確認ください。
一度にたくさん巡るなら「チョコパス・ジュネーブ」&「ラリー・デュ・ショコラ」をチェック!
ジュネーブにはチョコレートの名店がまだまだたくさんあります!長期滞在の場合はゆっくり回れば良いかもしれませんが、短期だとそうはいきません。
そんなときにおすすめなのが、各チョコレート店で試食しつつ効率よく回れる「チョコパス・ジュネーブ」や「ラリー・デュ・ショコラ」です。
チョコパス・ジュネーブ Choco Pass Geneva
ジュネーブ観光コンベンション財団Fondation Genève Tourisme & Congrèsが運営しているサービス。
大人30フラン(子供は6フラン)を支払うことで、アクティベート時から24時間各参加店でパス購入者向けに用意される試食用のプレートを楽しむことができます。
参加店の一覧はこちら。有名店揃い踏みのすごいラインナップです。
- Du Rhône
- La Bonbonnière Chocolaterie Genève
- Favarger – Boutique Rive
- Zeller Chocolatier
- Guillaume Bichet | Chocolaterie et pâtisserie
- Canonica Chocolaterie
- Sweetzerland Chocolatier
各店舗4~7種類は試すことができたという情報あり。ちょっとずつ試食して終わり、という規模ではなさそう。
チョコパスはオンラインか観光案内所で購入でき、パス自体の期限は1年間。最初の試食の際、自動的に24時間の期限が開始されるシステムです。
パスの購入や参加店などの詳細はこちらからどうぞ。
ラリー・デュ・ショコラ Rallye du Chocolat
世界ココア&チョコレートデーthe World Cocoa and Chocolate Day(毎年10月1日)を記念した、地域のチョコレート店をめぐるイベント。2015年にジュネーブで始まり、2023年にはジュネーブでの開催は9回目を迎えました。
現在ではスイス国内の他都市(ローザンヌやチューリッヒ)に加えてブリュッセルでも開催されています。
開催時期は地区によって異なり、ジュネーブでは毎年10月の開催ですが、2024年の場合チューリッヒでは3月に開催されました。
参加にはパスポートの購入が必要で、ウェブサイトを確認する限り販売開始はイベント半月前あたりの様子。
公式ウェブサイトによると、次回のジュネーブでのチョコレートラリーは2024年10月開催予定みたいです!時期が合えば是非。
詳細はこちらのウェブサイトでご確認ください。
まとめ
本記事では筆者の訪問したジュネーブのチョコレート店をまとめました。
スイスのチョコレートはリンツやレダラッハのように既に世界中に名前が知れ渡っているようなブランドがある一方で、今回ご紹介したお店に代表されるような「知る人ぞ知る」ようなお店もあったりと、なかなかに奥が深いです。
特に店舗限定の商品やイートイン専用の商品は日本ではなかなかお目に掛かれないので、当地を訪れた際はぜひ試してみてください。
以上です。この記事が少しでも参考になりましたら幸いです。
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